木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

見積もりぃ~

2008-05-26 23:47:16 | 仕事
今日は一つ見積もり依頼を貰った
同じ挽物の仕事をしていても製品によっては自分の所では出来ない物とか非効率的な物もある
今回のはどう頑張ってもうちの仕事ではない
しかしお断りするわけではない
こういう時は同業者の設備のあるところにお願いをする
お客さんにとってもその方が便利であるはずだし、ある程度そう言う時のことは正直に告げてあります
ま、普通の店で普通のものを買う時も同じことですけどね
そのお店で実際に作っているということは極めて少ないことですし
で その見積もりに話は戻ります
この仕事は結構大変なものになりそう
いや数が10を少し超えるくらいのものですから金額的に大きなものになる訳ではありませんが
それ故また単価としてお客さんが思っておられる額で収まるかどうかそれが心配です
いつもこのタイプの仕事の時お願いする先輩職人さんに相談します
材料からの調達
20mm足らずから7mmくらいの細さへ丸棒加工を施す しかも長さが65cm以上もある
おまけに材料は樫
木ヘンに堅いと書くカシの木は堅い
堅いということは加工しにくい というものではないけれど
これだけ細いと折れてしまったりまた樫独特の木質で不良品のレッテルを貼られる懸念があります
つまりリスクが高い・・・
今その先輩の所にある樫は36mm角の90cm物
つまりロスがメチャンコ多い
ロスの少ない材木を10本20本用意するのはもっと大変かもしれない
諸々のことを考えるとお断りするのが一番楽なことです
しかし先輩は絶対そういうことをしない
特に相手のお客さんは常連さん
今回の仕事だけお断りしてはいけないから お客さんに値段を聞いてごらん
その中で今回は損をしても仕事を間に合わせてあげる そう言ってくれます
彼の言葉はいつも参考になる
一つの仕事で損をしてもその人が持ってきてくれるもののトータルで利益を出せばいい
いつもいつもイエスマンではいけないけれどそういう努力をしてゆけばお客さんにも分かってもらえるものだ

先輩の仕事は途切れることがない
コメント
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