昨日の「 F4 」で ちょっと触れたので捜してみました。
長尺フィルムを明るいところでパトローネに詰め替える機器です。
昭和40年代のアマチュアカメラマンのフィルム事情はほぼモノクロでした。
FUJIの Neopan-SS SAKURAの KONIPAN-SS いずれもASA100でした。
高感度のSSS(ASA200)もありましたが SS が主流でした。価格は¥200弱だったと思います。
まだ舶来品と言う言葉が高級と同意語だったころ、モノクロフィルムの頂点にあったのが kodakのTri-Xpan(AASA400)でした。
写真雑誌でしばしば特集が組まれるほどでした。
しかし、田舎町には売ってませんでした。売っていても高価で手が出せる代物ではありませんでした。
そんなときに知ったのが長尺フィルムでした。100feet(30.5m) ¥3000くらいだったような気が?。
これを小分けにすれば一本当たりが国産 SS と同等か若干安いくらいで使用できました。
当初は夜間、雨戸を締め切り手探りで作業をいたしました。
パトローネを分解すると上下にリング状の蓋 中に巻き取り軸 筒のスリットにはビロードが貼られ遮光している。
国産フィルムは上の写真と上下を逆さまにして強く押しあてればリングが外れる。
kodakはリングが鉸められていて道具(私は栓抜きを用いた)を必要とした。
kodakのパトローネは二次使用が出来なかったので詰め替えには国産Filmのパトローネを使用した。
フィルムの切断方法ですが ↑ のように 垂直と斜め、交互に切断しました。斜めに切ったところがリーダー部になります。
この方法を採ると撮影量が若干増えました。半分は駒番号が逆順になりましたが。
その後、フィルムの使用量が増えたのでこのディロールを購入。
円盤を回すと蓋が外れます。中に長尺フィルムの芯が残ってました。
円形部分に100feetフィルムを芯ごとセットします。フィルムの末端を赤矢印の隙間から2cmほど出します。
蓋を閉めます。ここまでは暗所(私はダークバッグを使用してました)
パトローネの中軸にフィルムの末端を粘着テープで止めます。
パトローネを組み建てます。組み立てたパトローネを少々押し込んで青矢印のドアを閉めます。
クランクを差し込みます。説明書にある数だけ回転させれば必要な駒数のフィルムが作られます。
検索いたしましたらTRI-X 100feet は現在でも購入できます。価格は¥15,000前後です。