朝、目覚めたら、もうフラバっていたという。
脳はもう朝早くから海馬が暴れていたようで、
身体はガチンと固まっていた。
一瞬、ここがどこか判らなくなっていた。
固まったまま起き上がると、
呼吸が、「はー…はー…」とやっとしてる感じ。
ここは安全だと、もう何も怖いことは起こらない、
そう自分に言いきかせ、
全身全霊かけて祈るのは、
この身の消滅。
もう誰もいないところに行きたいと、想う。
何も見たくない、聞きたくない、と想う。
こんな絶望感がどこからやってくるのか、
過去の記憶は、まだ安全に処理できていなんだなと、想う。
暗闇の向こう、光が指している。
窓を開けて深呼吸すると、
うっすら冬の匂い。
秋が深まってゆく。
やはり、もう少し、ここにいたい。
もっと生きたいと、
立ち直った。
そして、仕事へ。
わたくしはカメラの仕事。
ダンナサマは娘が看ていてくれた。
お昼には、レンジで温めるたこ焼きを作ってくれたようだ。
夕飯は、
冬野菜たっぷりの水餃子。赤魚の煮付け。五目御飯。
大根のなます。
久しぶりにスコーンを焼く。
クロテッドクリームがないので、
バナナでジャムを作った。
羊毛フェルトを続ける。
今日も、大丈夫だった。