プリメイラ Honolulu

袰岩奈々のホノルル・カフェぶらぶら日記。
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「やまなしもぎ」読みました

2019-09-01 18:23:22 | 読んだ本
夏休み中、お休みしていたLiving Ohanaの読み聞かせを
そろそろ、再開しようと思いながら、
皆さまへの告知が遅くなってしまったので、
予定していた日は絵本の整理をしていた。

山ほどの絵本を前にしながら、
絵に惹かれる本をピックアップしていくと、
昔話に偏る。

その中の一つがこの
「やまなしもぎ」

病気のお母さんがやまなしが食べたいと言い、
3人の兄弟がひとりずつ、山へ行ってやまなしを
手に入れようとがんばる。
一人目と二人目はあえなく沼の主に見つかって丸呑みに。
3人目の子が山のおばあさんのお願いに応え、
知恵とツールを授かり、めでたくやまなしを手に入れる。
2人のお兄さんたちも助け出して、
持ち帰ったやまなしで
お母さんの病気も治り、幸せに暮らす。
そういえば、ここのお家にお父さんはいない。

民話の兄弟姉妹はなぜか3人で、
1、2番目が意地悪だったり
ミッションに失敗したりして、3人目が成功する。
二人だと上の子が意地悪で
下の子がいい子だったり。長女である私としてはちょっと不満。
だけど、そういう話になるのはわかる気はする。
全てが自分のなかの一部として考えると、
超自我、自我、エスで、トリックスター的なエスが成功しているのか、
あるいは自我が三番目でバランスのいい子どもが成功しているのか。
「やらねばならない」という超自我的な動きではない感じがするけれど。

ここに出てくるおばあさんは老賢人だよなぁ。
おばあさんのお願い事に応えなくても、
ちゃんとアドバイスはくれるわけで。
ばけものは(無意識の象徴である)水の中から出てくるし、
貴重なもの(やまなし)を持ち帰るための旅はイニシエーションでもある。
笹の葉やひさごが「こっち、こっち」と教えてくれるのは、
ネイチャーと渾然一体日本的。
そんでもって、やまなしはお母さんの病気を癒すわけで、
傷つきとヒーリングのテーマも入ってる。

そんなんが読んだら数分で終わってしまう絵本に入ってる。
面白いわけだよねぇ。




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