権は早く握って早く脱す・・・水雲問答➀
権力といとなんでもかんでも悪いという者がおります。権力論というものはいつの時代でも、
社会学・政治学の上の重要な問題の一つです。さて、権の一字を考えると、大臣というもの、否
大臣ばかりではなく、およそ人を支配する、人を左右する人間にはそれぞれ権力というものが無
ければならないし、認められております。ところが権というものは、くせ者であって、とかく災
いの生じやすいものです。「老子」には「何事によらず客となって主とならず」すべてを客観視
するという処世の妙を吐露しておりますが、これがなかなか難しい課題でよっぽど人間が出来て
おらなければなりません。
権というものは早く握って、早く抜けた方がよい。どうも権を握るとその権を私すねから災が
生じます。せっかく権を握って良い仕事をしても、長々とその権の保持に眼の色を変えて維持し
ようとする者が極めて大いには誠に残念であります。
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