振り出しに戻る「落陽日記」

旅や日々の生活の一コマ。60代半ば、落陽期を迎えながら気持ちは再び振り出しに戻りたいと焦る日々です。

茶源郷にある聖武天皇の第二皇子の陵墓

2018-08-26 10:04:28 | バイクツーリング
大正池から更に東に向かってバイクを走らせた。狭い登り道が続き、山越えだ。

峠らしき場所を通過して下り坂になった途端、視界が開けて道路脇から麓に向かって茶畑が広がっていた。



近くに寄ると転げ落ちそうなくらいの急峻な斜面に茶畑がある。スキー場なら上級者コースだ。こんな場所を開墾して茶を植え、そして手入れや収穫するのも大変だろう。

はるか向こうに見える山の斜面にも多くの茶畑が散在している。

京都府は茶の生産高では静岡、鹿児島、三重に続いて全国第4位だが、ここ和束町は京都府内では生産高で第1位になる。調べてみると茶の種類では高級な宇治茶の中でも抹茶などになる「てん茶」が主力で、まさに茶源郷だ。

麓に降りて周囲を見回すときれいに手入れされている茶畑が広がっている。よく見ると茶畑の真ん中に柿の木が植えてあることが多く、お茶と柿に何か因果関係でもあるのだろうか?




京都府内の生産高では和束町に次いで南山城村、宇治田原町、宇治市と続くようだ。推測だが宇治茶の需要が増えると共に宇治市周辺の市町村で茶畑が増え、更には宇治市にあった茶畑も宅地開発の波で減少したために現在のようになったのだろう。

宇治市に住む私の自宅周辺にも何ヶ所かの茶畑が残っているが、転居して来た30数年前に比べると減っている。当時は茶摘みの時期のアルバイトに家内も参加していた。




町役場のある中心地まで来て、ふと小高い丘のような茶畑を見ると団体ツアーらしき人々が20数人いる。



茶畑の見学?でもなさそうで、グーグルマップを検索すると安積親王陵墓とある。早速行ってみた。







茶畑の中に突然石畳の参道が現れ、丘のてっぺんの森にある陵墓まで続いている。



丘の上に築かれた円墳なのか、陵墓を周回できる二重の小道がある。

少し離れた場所から見たらこんな感じで、周囲が茶畑で囲まれている。



皇室の陵墓は全国に多くあるが、このような陵墓も珍しいのではないか。

それにしても、先ほど見た団体ツアーのテーマは何だったんだろう?