東武東上線の小川町から出発したんだ。
すごくいい天気だよ。雲ひとつない。最高の秋晴れだ。
槻川に沿った静かな道を、遠くの山の景色を眺めながら、のんびりとペダルをまわす。
道には秋の日差しが一杯あふれているよ。本当に明るい。空気はとてもひんやりとしている。
矢岸歩道橋からの眺めだよ。笠山や堂平山方面の山並みがくっきりと眺めら
れる。
この矢岸歩道橋は、以前通りかかったときに、いつか渡ってみたいなと思った橋なんだ。がっちりとしたトラス鉄橋だが、足元は板張りで、隙間からは下に流れる水が見えるんだ。自転車で渡ると、ちょっと心細い感じがしたよ。
でも、こういう橋を渡るのはなんとなく楽しいね。
県道とは川を挟んで反対側の静かな道を行く。
空は青く、日差しは明るく、穏やかな景色が最高だよ。
山の陰に入ると空気がいっそうひんやりしている。寒いわけではない。とても気持ちがいいんだ。
すっかり風化した石仏が山陰にかたまっていたよ。
山陰を出ると、明るい秋の日差しがまぶしいほどだ。
古びた石の橋を渡り、ここから館川ダムへ向かって緩やかに上っていくよ。
明るい日差しと、長閑な風景を楽しみながらペダルをこいでいく。
左右に山が迫ってくると、川の水音がひとしきりだ。
右手は林道栗山線の入り口だよ。ここを通るのは2度目だ。左の馬頭観音にも見覚えがあるね。今日はここを直進するんだ。
館川の小さな流れだ。水がきれいだよ。
館川ダムだ。巨大な砂防ダムのようだね。もう少し近くから写したかったんだが、逆光で、この距離がせいいっぱいだったよ。
派手なダムではないが、こんな素朴な感じのダムもいい。そして、ここはとても静かな場所だ。いつまでものんびりと休んでいたいようなところだよ。
ダムから少し上ったところが林道赤木七重線の起点だ。
けっこう勾配がきついね。
木々の間にダム湖のきれいな水面が見えるよ。
通行止めになっているダム東岸の道の崩落の様子が見える。すさまじいね。
路面には杉の小枝や葉が一面に散り敷いているよ。先の台風で落ちたものだろうかね。
24号はすごい風だったからね。みみ爺の家の近くでは、電気店の瓦屋根が飛んだ。隣の家のベランダが壊れ、ベランダの柱がみみ爺の家の雨戸に寄りかかっていた。夜中に外がなにやら騒がしかったが、そういう具合だったんだ。
空気がしっとりしていて、冷たくておいしい。
やけに静かだよ。ちょっと怖くなって熊除けをぶら下げる。これがいい音色なんだ。
相変わらず急勾配が続くよ。
林道赤木慈光線の入り口だ。6月に慈光寺へ向かったときには通ることができた。途中にダートの区間があったが、その部分が舗装されるのだろう。走りやすくなるのはいいけれど、ちょっと淋しいかな。
碑原峠だ。何も無い山の中の林道のピークだよ。
ここからは都幾川までしばらくは下りだね。
七重の集落を急勾配で下っていく。
県道172号の七重橋から七重川の上流を眺める。この上流には七重砂防堰堤群が見られるよ。(七重砂防堰堤群の写真は「林道栗山線と黒山三滝…みみ爺一人旅」に)
長閑な都幾川の風景の中を上っていくよ。
ここは竹の谷バス停の待合所だ。ちょっとおもしろい待合所だね。
都幾川を流れ下る水の音を聞きながら、少し勾配がきつくなった道を上っていく。
ここは林道大野峠線の入り口だね。グリーンラインの大野峠まで続いているんだ。
厳しい勾配が続くよ。林道奥武蔵支線を経てグリーンラインへ接続している道だよ。
不意に左手が開けた。都幾川沿いの竹の谷集落だろう。
そこからいきなりの激坂だ。上れるかな。
22%の激坂区間はほんの数十メートルですんだよ。よかったね。
しかし、10%前後の勾配はずっと続くよ。
ロードが下ってくる。すれ違いざま、
「いいですね、ランドナー」
と声をかけてきたよ。
みみ爺はちょっと気をよくしてペダルに力をこめた。
林道奥武蔵支線の起点がどこなのか気がつかなかったけれど、そろそろ終点に近い。
ここで林道奥武蔵支線は終わりだ。ここからはグリーンラインを刈場坂峠まで行くよ。
刈場坂峠まではすぐだったよ。
ここで景色を楽しみながら、インスタント味噌汁とコーヒーつきでお昼をいただく。今日のおにぎりはなんだかいつもよりおいしい。天気がいいせいかな。
眺望は素晴らしい。
あれは堂平山の天文台だろう。
さあ、ここからは奥武蔵グリーンラインの稜線の道を行くよ。
木立の間に見え隠れする都幾川方面の景色を楽しみながら下っていく。
杉の植林がきれいだね。
それにしても紅葉はまったく始まっていないよ。もう少し進んでいるかと期待していたんだが、ちょっと残念だね。
高山不動尊の茶屋の展望所からの眺めだ。
杉林の道を行く。きついアップダウンはあるが下り基調だよ。
いくつもの峠を貫くグリーンラインは、5年ほど前に北鎌湖から上って定峰峠まで走ったことがあるけれど、今日のように逆方向から走った方が楽だよ。下りの距離が長いからね。
ここは顔振峠だ。
眺めは最高だよ。山々が重なり合ったその先に富士山の姿も確認することができた。
おや、杉木立ちの中にちょっといい感じの二重の塔があるよ。
気になって後で調べてみたら、摩利支天堂というようだ。摩利支天とは、もともとはインドの神様で、ほとけの守護神だそうだ。陽炎を神格化した神様ともいわれる。
奥武蔵グリーンラインを離れ、林道阿寺線に入るとすぐにこんな景色があったよ。山々の眺望と小さな集落だ。
集落を過ぎるとひたすら急勾配の下り坂だよ。
まだ3時半にはならないけれど、山陰に入るとすでに薄暗い。
ひっそりとした山の中に突然出現する巨大な砂防ダム。その迫力で周囲の静けさがいっそう深まる感じがする。
山の上のほうには夕日が当たっているよ。日が短くなったなあ。
もう、すっかり夕暮れの雰囲気だね。
福徳寺阿弥陀堂の屋根が見える。国の重要文化財だそうだよ。行ってみよう。
きれいなお堂だなあ。
福徳寺からは東吾野の駅はすぐだったよ。誰もいない無人駅だ。先月もこの駅から電車に乗ったね。
さあ、池袋行きの電車が来たよ。
ヘッドライトを点けて夕暮れの中を走ってくる電車を見ると、なんとなく淋しい気持ちになる。あ~、一日の旅が終わったんだと感じる。
お疲れさん、みみ爺。楽しかったね。
(つぎはいよいよ御荷鉾スーパー林道だよ。おたのしみに)
すごくいい天気だよ。雲ひとつない。最高の秋晴れだ。
槻川に沿った静かな道を、遠くの山の景色を眺めながら、のんびりとペダルをまわす。
道には秋の日差しが一杯あふれているよ。本当に明るい。空気はとてもひんやりとしている。
矢岸歩道橋からの眺めだよ。笠山や堂平山方面の山並みがくっきりと眺めら
れる。
この矢岸歩道橋は、以前通りかかったときに、いつか渡ってみたいなと思った橋なんだ。がっちりとしたトラス鉄橋だが、足元は板張りで、隙間からは下に流れる水が見えるんだ。自転車で渡ると、ちょっと心細い感じがしたよ。
でも、こういう橋を渡るのはなんとなく楽しいね。
県道とは川を挟んで反対側の静かな道を行く。
空は青く、日差しは明るく、穏やかな景色が最高だよ。
山の陰に入ると空気がいっそうひんやりしている。寒いわけではない。とても気持ちがいいんだ。
すっかり風化した石仏が山陰にかたまっていたよ。
山陰を出ると、明るい秋の日差しがまぶしいほどだ。
古びた石の橋を渡り、ここから館川ダムへ向かって緩やかに上っていくよ。
明るい日差しと、長閑な風景を楽しみながらペダルをこいでいく。
左右に山が迫ってくると、川の水音がひとしきりだ。
右手は林道栗山線の入り口だよ。ここを通るのは2度目だ。左の馬頭観音にも見覚えがあるね。今日はここを直進するんだ。
館川の小さな流れだ。水がきれいだよ。
館川ダムだ。巨大な砂防ダムのようだね。もう少し近くから写したかったんだが、逆光で、この距離がせいいっぱいだったよ。
派手なダムではないが、こんな素朴な感じのダムもいい。そして、ここはとても静かな場所だ。いつまでものんびりと休んでいたいようなところだよ。
ダムから少し上ったところが林道赤木七重線の起点だ。
けっこう勾配がきついね。
木々の間にダム湖のきれいな水面が見えるよ。
通行止めになっているダム東岸の道の崩落の様子が見える。すさまじいね。
路面には杉の小枝や葉が一面に散り敷いているよ。先の台風で落ちたものだろうかね。
24号はすごい風だったからね。みみ爺の家の近くでは、電気店の瓦屋根が飛んだ。隣の家のベランダが壊れ、ベランダの柱がみみ爺の家の雨戸に寄りかかっていた。夜中に外がなにやら騒がしかったが、そういう具合だったんだ。
空気がしっとりしていて、冷たくておいしい。
やけに静かだよ。ちょっと怖くなって熊除けをぶら下げる。これがいい音色なんだ。
相変わらず急勾配が続くよ。
林道赤木慈光線の入り口だ。6月に慈光寺へ向かったときには通ることができた。途中にダートの区間があったが、その部分が舗装されるのだろう。走りやすくなるのはいいけれど、ちょっと淋しいかな。
碑原峠だ。何も無い山の中の林道のピークだよ。
ここからは都幾川までしばらくは下りだね。
七重の集落を急勾配で下っていく。
県道172号の七重橋から七重川の上流を眺める。この上流には七重砂防堰堤群が見られるよ。(七重砂防堰堤群の写真は「林道栗山線と黒山三滝…みみ爺一人旅」に)
長閑な都幾川の風景の中を上っていくよ。
ここは竹の谷バス停の待合所だ。ちょっとおもしろい待合所だね。
都幾川を流れ下る水の音を聞きながら、少し勾配がきつくなった道を上っていく。
ここは林道大野峠線の入り口だね。グリーンラインの大野峠まで続いているんだ。
厳しい勾配が続くよ。林道奥武蔵支線を経てグリーンラインへ接続している道だよ。
不意に左手が開けた。都幾川沿いの竹の谷集落だろう。
そこからいきなりの激坂だ。上れるかな。
22%の激坂区間はほんの数十メートルですんだよ。よかったね。
しかし、10%前後の勾配はずっと続くよ。
ロードが下ってくる。すれ違いざま、
「いいですね、ランドナー」
と声をかけてきたよ。
みみ爺はちょっと気をよくしてペダルに力をこめた。
林道奥武蔵支線の起点がどこなのか気がつかなかったけれど、そろそろ終点に近い。
ここで林道奥武蔵支線は終わりだ。ここからはグリーンラインを刈場坂峠まで行くよ。
刈場坂峠まではすぐだったよ。
ここで景色を楽しみながら、インスタント味噌汁とコーヒーつきでお昼をいただく。今日のおにぎりはなんだかいつもよりおいしい。天気がいいせいかな。
眺望は素晴らしい。
あれは堂平山の天文台だろう。
さあ、ここからは奥武蔵グリーンラインの稜線の道を行くよ。
木立の間に見え隠れする都幾川方面の景色を楽しみながら下っていく。
杉の植林がきれいだね。
それにしても紅葉はまったく始まっていないよ。もう少し進んでいるかと期待していたんだが、ちょっと残念だね。
高山不動尊の茶屋の展望所からの眺めだ。
杉林の道を行く。きついアップダウンはあるが下り基調だよ。
いくつもの峠を貫くグリーンラインは、5年ほど前に北鎌湖から上って定峰峠まで走ったことがあるけれど、今日のように逆方向から走った方が楽だよ。下りの距離が長いからね。
ここは顔振峠だ。
眺めは最高だよ。山々が重なり合ったその先に富士山の姿も確認することができた。
おや、杉木立ちの中にちょっといい感じの二重の塔があるよ。
気になって後で調べてみたら、摩利支天堂というようだ。摩利支天とは、もともとはインドの神様で、ほとけの守護神だそうだ。陽炎を神格化した神様ともいわれる。
奥武蔵グリーンラインを離れ、林道阿寺線に入るとすぐにこんな景色があったよ。山々の眺望と小さな集落だ。
集落を過ぎるとひたすら急勾配の下り坂だよ。
まだ3時半にはならないけれど、山陰に入るとすでに薄暗い。
ひっそりとした山の中に突然出現する巨大な砂防ダム。その迫力で周囲の静けさがいっそう深まる感じがする。
山の上のほうには夕日が当たっているよ。日が短くなったなあ。
もう、すっかり夕暮れの雰囲気だね。
福徳寺阿弥陀堂の屋根が見える。国の重要文化財だそうだよ。行ってみよう。
きれいなお堂だなあ。
福徳寺からは東吾野の駅はすぐだったよ。誰もいない無人駅だ。先月もこの駅から電車に乗ったね。
さあ、池袋行きの電車が来たよ。
ヘッドライトを点けて夕暮れの中を走ってくる電車を見ると、なんとなく淋しい気持ちになる。あ~、一日の旅が終わったんだと感じる。
お疲れさん、みみ爺。楽しかったね。
(つぎはいよいよ御荷鉾スーパー林道だよ。おたのしみに)
みみ爺さんの数日後、僕もときがわ町のあたりをうろついて来ましたが、なんとなく秋の感じで楽しかったです。坂はやはりきついので、押して登るか漕がずに下るかのどちらかで、あまりペダル踏んだ感じがしない一日でした(笑)。
グリーンラインは稜線に近いところを走りますが、木々の茂っているところが多く、眺望があまりありませんね。冬に木々の葉が枯れたころ走ったらいいかもしれませんね。でも寒いでしょうね。雪が降ったら無理でしょうしね。
奥田さんはほんとにいろんなところに出かけているんですね。奥田さんの記事を見せていただくと、素敵な風景ばかり出てきます。走ってみたくなる道がたくさんあります。写真を撮るのも上手なんですね。
で、こうした人々の営みと自然が近い山。里山と言うには少し山深いが、けっして深山幽谷でもない、やはり山里って言葉がいいのかな。 そうした山の道には昔自分たちが小さかった頃の懐かしい風景を垣間見る事が出来る面白みの有るのが、こうした奥武蔵の丘陵地帯なのでしょうね。
もう少し落葉樹が多いと明るい山になるのでしょうが、そこはそれ、生活と山が近いが故の植林の山、それがまた奥武蔵でもあるのでしょうね。
芭蕉は道祖神に旅に出ろと誘われ奥の細道に出掛けたが、さて、みみさんは何に誘われて武蔵の奥山へ。
それと、奥武蔵にはそれなりに山々のきれいな景色があるからでしょうね。