幕末の京都。
土佐の岡田以蔵、薩摩の中村半次郎
といえば、それぞれ 人斬り以蔵 人斬り半次郎と よばれ、
恐れられていました。
けど、半次郎
実は、あの時期、人を殺めたのは、一人だけだったそうです。
映画、『半次郎』は、その中村半次郎(のちの桐野利秋)の物語です。
映画『半次郎』予告編
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・・・俳優の榎木孝明が企画を立ち上げ、明治維新の時代に活躍した薩摩武士・桐野利秋(中村半次郎)の生涯を描いた時代劇。『地雷を踏んだらサヨウナラ』の五十嵐匠が、西南戦争で非業の死を遂げるまでの桐野利秋(中村半次郎)を描く。主人公の半次郎を演じるのは、13年かけて企画を実現させた榎木孝明。EXILEのAKIRAが、親友の永山弥一郎役で時代劇に初挑戦する。現代の世の中に大切な何かを問いかける半次郎の生きざまを堪能したい。
榎木孝明さんは、鹿児島出身だけあって、鹿児島弁が、非常に達者でした。
『半次郎』オフィシャルサイト←クリックどうぞ
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ネタばれは、しませんよ。ご安心を~
こちらは↓実物の中村半次郎と京都四条「村田煙管店」の娘で恋人であった村田さとの写真です。
さと役は、白石美帆さんでしたよ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/d7/382e1a2c8d04a8ed17239da52e33982e.gif)
・・・中村半次郎は、生まれは貧しい下級武士だったが、志は高く、日々、武道に打ち込んでいた。欧米列強が日本に開国を迫っている頃、薩摩侍の中心人物、西郷隆盛が京に上ると聞き、半次郎は自分も加えて欲しいと名乗り出る。剣の腕前を披露し、「侍らしく義のために死ぬには、どげんしたらよしごわすか」と西郷に問う。終生を共にする二人の運命の出会いであった。
慶応3年(1867)12月9日 新政府は王政復古の大号令を発し、700年の幕府の封建制度はここに倒れて日本は近代国家の第一歩を踏み出した。
明治維新とは、迫り来る「夷狄(白人)」を「攘=排斥の意」せんと(攘夷)、機敏に反応し、上下一体となって幕藩体制を清算、大改革を実施し西欧に対抗しうる体制を整えたこと。しかし 大きい動きには大きな反動が伴います。
この反動として戊辰戦争が起こり、そののちにも大小の反動的反乱が次々と日本全土に起こりました。反乱の理由は様々ですが、結局は近代国家の建設を急ぐ新政府の施策に対する保守反動的暴動であって、大義名分に乏しく組織的なものではありませんでした。
そんな反乱の中で最大にして最後のものであったのが西南戦争です。
この西南戦争で、中村半次郎は、命を落とします。享年40歳。
首将は維新の元勲にして参議の筆頭、軍部の最高権威で近衛都督を兼ねた信望随一の陸軍大将・西郷隆盛。
この映画の中の、西郷隆盛は、なんか
残念・・でした。
中村半次郎がこの物語の主人公だから
といえば
それまでですが、
西郷隆盛のあの描き方は、絶対だめです。
もう、魅力なんか皆無…でした。
西郷隆盛に従う薩摩軍は、島津の代から伝統の武勇に至厳の訓練を重ねた精鋭です。しかも兵器弾薬や軍需品は相当の供給力があり、明治新政府は総力を挙げて鎮圧に当たりました。
西南戦争の結末は、政治的には最後の封建的武力を制圧して中央集権的近代国家完成の途に躍進させ、軍政的には徴兵制度を確立して国軍建設の礎石を意味しました。
それは時代の転機を示すものであり、明治維新はこの戦役を以って終期を迎え、政治的・経済的な近代的発展はここに第一歩を踏み出しました。
西南戦争は、なんと、幕府が滅んで
10年後、明治10年に勃発したのですね。
竜馬さんがせっかく無血開城にこだわったのに、
水の泡ですよね~。
こうして、たくさんの武士の死をもってでないと、
結局、新政府は実現しなかった。
大政奉還によって、武士の身分を奪われた武士。
その命の意味は、結局
「武士道とは死ぬことと見つけたり」
の中にしか
見出すことはできなったのでしょうか。
ともあれ、幕末好きの私には
たまらない映画でした。
【西南戦争】・・・現在の熊本県・宮崎県・大分県・鹿児島県において西郷隆盛を盟主にして起こった士族による武力反乱である。西南役(せいなんのえき)、丁丑の乱、十年戦争(鹿児島弁では「じねんのゆっさ」)、私学校戦争とも呼ばれ、明治初期の一連の士族反乱のうち最大規模で日本最後の内戦となった。西郷の戦死により幕末維新期が終わり、明治政府の本格的な始まりとなった。
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