Records にへーのブログ

演劇・映画・小説・マンガが好き!
日々考た事で、Xに書きづらい事を書いて行こうと思っています。

2025年春公演創作メモ⑤ テーマ、テイストについて

2024-11-18 18:07:30 | 2025春公演創作メモ
以下、春公演のネタバレを含みます。



今回の公演のテーマは「モノ作りに対する情熱」です。これを、物語を通して描きたいと思っています。

登場人物である女優Bも監督Cも、お互いの意見こそ違えど、良い映画を作りたいという事では同じ方向を向いている。
その二人のやり取りを見て、最終的に主人公Aは昔の情熱を取り戻す。
物語を通して、主人公の変化がドラマを生むし、テーマも伝わりやすくなるのではないか?

しかし全体のテイストはシリアスに描くのではなく、コメディーテイストで描きたいと思っている。
今迄もユーモラスに物語を描く事は多かったけど、今迄よりもっと笑える作品にしたいと思っているし、それが今回の自分への課題だと思っている。

テイストというのは非常に大事だと思っていて、同じ物語でもテイストによって見ている人の感じ方は大きく変わる。

例えば映画「オデッセイ」(リドリー・スコット監督、マット・デイモン主演)は火星に残された主人公がなんとか生き残る為のサバイバルストーリーである。
この映画の良い所はそのテイストにある。生死を賭けた物語は大抵はシリアスになりがちだが、この映画の主人公は(アンディー・ウェアーの原作もそうだけど)とにかくポジティブで度重なる苦難にへこたれそうになりながら、なんとかユーモアで乗り切って行く。
そこが新鮮だし、新しいし、魅力的だ。
同じ物語をダークなハードボイルドなテイストで描けば、全く違った作品になる。

そう言った意味でも、テーマとしては真面目にしっかりと描きつつも、テイストとしてはコメディー。出来ればスラップスティック(ドタバタ)コメディーに出来ればいいと思っている。
俺にそんな実力はあるか?
笑いって、そんなに簡単なものじゃないぞ💦


2025年春公演創作メモ④ キャラクターについて、3

2024-11-18 12:08:14 | 2025春公演創作メモ
以下、春公演のネタバレを含みます。



三人目の登場人物は監督C。年齢は49歳で設定。
インディーズ映画出身で、今も小規模映画を多数監督している。海外で高く評価され、映画祭での受賞歴有り。
若手を多く起用し、役者の魅力を引き出す事には定評がある。
役者との距離が近い人柄で、仲間意識も強い。友達感覚で役者と接する事も多く、時には役者からからかわれる事も。

実は女優Bのファンであり、今回の映画監督を引き受けたのもその為である。しかしその事は秘密にしている(恥ずかしい)。
脚本を巡って女優Bと対立しているが、それは女優Bの魅力を出す為のこだわりであり、作品を良くしたいという気持ちの表れである。

気さくな性格だが時々ふざけ過ぎる所も有り、面倒くさい一面も。



登場人物3人は、子供世代(女優B、27歳)・親世代(監督C、49歳)・祖父世代(主人公A、70歳)のそれぞれの世代感を出し、観客のそれぞれの世代に共感を得られる様に作れればベストだと考えているけど、上手く行くか?


2025年春公演創作メモ③ キャラクターについて、2

2024-11-18 11:18:31 | 2025春公演創作メモ
以下、春公演のネタバレを含みます。



二人目の登場人物は女優B。年齢は27歳で設定。
元々演劇畑の出身で、若い頃に抜擢された脇役での演技が評価され、小規模映画での主演が続き注目を集める。
少し前に大手の芸能事務所を辞め、新たに小さな事務所から再スタートして、復帰第一作映画が控える(まだ撮影前)。今回の取材はその監督との対談である。

映画は自身の企画であり、過去の自主演劇公演を映画化した物。それ故に思い入れも深い。
監督とは映画の脚本を巡って対立している。

映画では明るくハキハキとした役柄を多く演じているが、実際の彼女自身の性格は落ち込みやすく会話も苦手である。
大手芸能事務所を辞めた原因はパワハラであり、今もそれをトラウマとして抱えている。
良い作品を作る事によって、元いた事務所を見返してやりたいと考えている。

女優Bは、この物語の裏主人公。語り手は主人公Aであるが、彼女を巡る物語にしたいと思っている。