監督 スティーヴン・フリアーズ
伝説の歌姫の実話をメリル・ストリープ&ヒュー・グラントの共演で描くヒューマンドラマ。
歌唱力に欠陥がありながらもソプラノ歌手になる夢を追う女性と、そんな彼女を盛り立て、音楽の殿堂カーネギーホールでのリサイタルを成功させようとする夫の愛を、笑いや涙とともに描き出す。
メガホンを握るのは名匠、スティーヴン・フリアーズ。
妻を見世物にしてしまう夫は責められる対象であったのかという思いもありつつ、梅毒で死と隣り合わせで50年を過ごす妻を思う夫の愛が勝るのか。
医師が「なぜ梅毒にかかり50年も生きながらえているのか、その秘訣は?」と聞かれた夫の言葉。
「音楽に対する情熱です」
それが真実であればそれは彼の愛は大きいのではないでしょうか。
背景に莫大な遺産があるだけに意地悪な疑問が浮かび上がるが、映画を観る限り美しい夫婦愛だったのではないかと思える映画でした。
ノンフィクション映画を演じたメリル・ストリープは当然、注目されるでしょうが、個人的には妻の黒子に徹する夫を演じたヒュー・グラントの演技に賞賛を贈りたい!