道尾秀介 著
物語をつくってごらん。きっと、自分の望む世界が開けるから――理不尽な暴力を躱(かわ)すために、絵本作りを始めた中学生の男女。
妹の誕生と祖母の病で不安に陥り、絵本に救いをもとめる少女。
最愛の妻を亡くし、生き甲斐を見失った老境の元教師。
それぞれの切ない人生を「物語」が変えていく……どうしようもない現実に舞い降りた、奇跡のようなチェーン・ストーリー。最も美しく劇的な道尾マジック!
本の表紙があまりにダサいので敬遠し続けてきたけどついに手に入れてしまったんで読んでみました
絵本や児童書は子供が出来てからまた手にする機会が増えたんだけど、そのチェーンストーリーがこんなにも私の心を鷲掴みしてくるとは思いませんでした
一見、稚質に思える物語を巧みに使い、登場人物達を翻弄し包み込む包容力を見せる物語は読み手をハラハラさせたり安らぎを与えたり、時には絶望感を与えたり・・・・。
道尾氏の幅の広さをまざまざと突きつけられた思いでした。
私には娘が三人居るからちょっと違う環境だとは思うけど、もしも妻に先立たれたらとか考えると、同じ気持ちになるような気がして共感出来ちゃう自分がちょっぴり怖かったりしてね
人生の折り返し地点に来た時から、なんとなく自分の死を意識してしまうんだよな。。。。