奥田英朗 著
結婚して数年。自分たちには子どもができないようだと気づいた歯科受付の敦美。ある日、勤務先に憧れの人が来院し…(「虫歯とピアニスト」)。ずっと競い合っていた同期のライバル。53歳で彼との昇進レースに敗れ、人生を見つめ直し…(「正雄の秋」)。16歳の誕生日を機に、アンナは実の父親に会いに行くが…(「アンナの十二月」)。など、全6編を収録。読後に心が晴れわたる家族小説。
どこにでもありそうな家族の風景を面白おかしく、時にしんみりと描く奥田氏らしい間違いない一冊。
このシリーズも3冊目ですが、最後の「大塚家」の短編が非常に気になりましたね~。
初めはロハスに嵌まり、2作目ではマラソン、そして今回は選挙。
作中では下火になった作家が登場するが、奥田さんそんなに人気ない?・・・わけないよね
それから続編は作らないってのは「伊良部」シリーズの事かな?
ファンとしては続編も見てみたい気もするけどね。
読後の余韻に浸れる、とても清々しい気持ちになれる一冊でした。