
今年の9月にスマトラ島のリャウ州でインドネシア国体/決勝大会が開催されます。
野球に関しては、昨年の7月に国体の予選大会が既に終了しており、この予選大会を勝ち抜いた「全国8州の代表チーム」が、9月の決勝大会で激突します。
下記、インドネシア国体予選の結果になり、この8州の代表チームが9月に開催されるインドネシア国体/決勝大会へ進出します。
優勝 DKIジャカルタ特別州(ジャカルタ地区)
準優勝 東ジャワ州(スラバヤ地区)
3位 西ジャワ州(バンドゥン地区)
4位 南カリマンタン州(バンジャールマシン地区)
5位 ランプン州(ランプン地区)
6位 ジョグジャカルタ特別州(ジョグジャカルタ地区)
7位 バリ州(デンパサール地区)
8位 リャウ州(リャウ地区)
当然、優勝候補筆頭は、インドネシア代表ナショナルチームのメンバーで構成されるDKIジャカルタ特別州になりますが、インドネシア野球の歴史を変える為にも、東ジャワ州代表に大きな期待が掛けられているところです。
そして・・・
東ジャワ州代表チーム監督として地方州初の全国制覇を目指し1月20日に野中総監督がスラバヤ入りをします。
1月21日と22日、そして23日の3日間にわたり選手選考のセレクションを開催。
2月初旬からインドネシア国体決勝大会に向けての強化練習に突入します。
これが、インドネシア国体決勝大会に向けて野中総監督の作成した全国制覇用の強化練習プログラムです。


全120ページにも及ぶ「膨大なプログラムメニュー」になっています。
残念ながら、内容の詳細については極秘になり、お見せすることが出来ませんが、本家インドネシア代表ナショナルチームの強化練習プログラムの上を行く内容になっています。
野中総監督曰く・・・
{地方州の躍進を実現するは、メニュー構成の段階からしっかりとしたものを作成し、実行し、成果を示すことが重要になります。いきあたりばったりの練習内容では、その練習方法が後世に伝わっていきません。”いろは”の「いの字」から構築しなければ統括する意図も無いのです。
また、前回の予選大会での準優勝で、東ジャワ州の向上は国内に示せれておりますが、9月の国体決勝では全国制覇を持ってしてその向上を確固たる位置に据えることと、東ジャワ州内のジュニアクラスの選手の引き上げと現地人指導者の育成を視野に入れて強化練習を行います。}
・・・とのコメントを発しています。
また、野中総監督は、強化練習開始からインドネシア国体の決勝大会までを明確に4段階に分けています。
明確に4段階に分けた理由は・・・
{インドネシアには四季がありません。年間を通じて野球をすることが出来ますが、この年間を通じて行えるところに盲点を含んでいます。それは1番大切なトレーニング期を設けていないことです。2007年のインドネシア代表ナショナルチーム統括の時には3段階に分けて強化練習を構成しました。今回は2007年の反省も込めて4段階に分けて対応します。これは、2007年の枠組みを一度壊し、進化させた結果になります}
・・・との説明をする野中総監督です。
でわ、簡単に各段階ごとの説明をしてみます。
1段階は・・・
基礎的トレーニング期なり、インドネシア海軍基地へ選手を入隊させて規律や基礎体力などを鍛える特別なプログラムを導入しています。また、海軍基地での訓練終了後から連日のミーティングを行い「戦略」「サイン」をはじめとし「人間教育」に至る部分までを細かく講義指導します。
※ 海軍基地での訓練でのプログラムは、野中総監督によって作成された訓練内容を施すものとなります。
2段階は・・・
実技応用期になり、基礎練習の反復と応用、そしてテクニックを取り込み、しっかりとチームの方向性を構築します。
3段階は・・・
チーム編成期になり、練習試合や地方州で始めての日本海外遠征を計画しています。
4段階は・・・
メンテナンス期とし、大会に標準を合わせたチームコンディションを作り維持します。
以上、簡単に説明をしましたが、海軍入隊や日本遠征(もしくは他のアジア国)という仰天計画も盛り込まれており、州代表の強化練習メニューとしてはインドネシア野球始まって以来、初めての内容になります。
全ては2007年のインドネシア代表ナショナルチームの強化練習内容が基になっており、それに2009年のアジアカップで優勝をもぎ取った時に加えた練習メニュー、更に、今回の東ジャワ州統括においての新しい練習メニューを取り込んだ構成に仕上がっています。
2006年のバリ州代表監督から始まり「多くの外国人初・・・」に挑む野中総監督。今回のインドネシア国体/決勝大会に監督として参戦するのも外国人初となります。
{外国人初として1つの州代表チームを統括しインドネシア国体決勝大会に参戦させて頂けるということは大変名誉なことと思っております。これもバリ島の仲間達の理解と協力があってこそです。今回のプレッシャーは、正直な話2007年、2009年のインドネシア代表ナショナルチーム統括の時よりも数段大きいです。しかし、これは自分にとっての挑戦でもあり、1つの節目となる大切な大会と捉えています。
また、円形脱毛症(10円ハゲ)が出てくると思いますが、毎回のことなので、10円クンとは仲良く付き合って行きます(笑)。そして、本番では思い切り暴れます(笑)。}
・・・とのコメントを発してます。
尚、強化練習風景や詳細等については追ってUPして行きますのでご期待下さい。
最後に、インドネシア代表ナショナルチームで構成されるDKIジャカルタ特別州代表チーム、愛弟子であるバリ州代表チームなど、9月の国体決勝大会では敵将として多くの教え子達と戦うことになる野中総監督の胸の内は・・・
{国内最高峰の大会ですが、敵将として戦うことによって教え子達の成長度合いがより明確に査定が出来き、自身の今後の指導面における良き材料となる大会でもあります。
従って、大会であるが勉強の場と思っています。また、多くの教え子達と真剣になって戦えることは監督冥利に尽きます・・・誠に幸せなことだと思っています。}
本来ならば、本拠地のバリ州代表を統括すると思われる方々も多いと思いますが、インドネシア全土の野球向上が使命と語る野中総監督。
・・・いききと語る表情がとても印象的でした。
