北原鈴淳 琴古流尺八教室 in八王子

尺八の音色は心を癒してくれます。

演奏すれば「無」の境地になれ、演奏が終われば満足感、充実感が得られます。

響け!ユーフォニアム

2024-05-29 16:01:06 | 音楽・日々是尺八

毎週日曜日のNHKEテレで「響け!ユーフォニアム」のアニメが放送されている。
少しだけ興味を持って見てみた。女の子がユーフォニアムをかかえて演奏していた。

私が学生の頃はユーホニュームと言っていたが、最近はユーフォニアムで通しているみたいだ。この楽器が注目されてうれしい。ユーフォニアムは中・低音楽器で主に対旋律を演奏する。これが実に素晴らしいのだ。 
最近聞きに行く吹奏楽では、ユーフォニアムに耳を澄ませる。

私がユーフォニアムを手にしたのは中学2年生の時だった。2年だったとは、実は吹奏楽は未だ1年次には無かったのである。私の記憶では父兄に寄付をしてもらったらしい。

晴れて2年生で吹奏楽班に入れた(簡単な試験もあった)のだが、小学生で小太鼓をやっていた経験があったので、小太鼓をと思ったら1年生で私より上手い人がいた。そこでトランペットや木管楽器などいろいろ吹いてみたら、ユーフォニアムが一番素直に音が鳴り、私に合っていると直感した。
唇の厚さや大きさで、トランペットの小さなマウスピースでは、唇がはみ出してしまい、音が漏れてしまった。ほとんど曲にならなかった。

それでユーフォニアムにどっぷりつかり、高校でもユーフォニアムを担当したいと思った。しかし高校では予算が無かったのか、ユーフォニアムは1本しかなく、もう1本の同じ音域で少し小さく古くてさび臭い「バリトン」を担当した。予算が通ったのか2年次には新しいユーフォニアムを手にした。

私たちの頃のユーフォニアムはラッパ状の朝顔部分の首が長く、朝顔は大きく開き、バランスが悪く演奏姿勢は悪くなってしまった。長く練習していると持っているだけで大変だった。
今は改善されて、コンパクトとなり、ピストンも3本から4本になっていた。

3年生の高校の夏の文化祭で「ベサメムーチョ」のソロ演奏したことが忘れられない。立ち上がってのスタンドプレーだった。ただ残念な事にオーケストラでは使用されない。それで私は尺八に転向したのである。

とずっと思っていたのだが、先日のNHKEテレ「クラシックTV」でオーケストラでユーフォニアムを演奏していたのを見たのだった。

ムソログスキー作曲、組曲「展覧会の絵」はピアノ曲である。それをラヴェルはオーケストラに編曲した。
その中の曲名は忘れたが、なんと主旋律をユーフォニアムが演奏したのである。
これには驚いた。ユーフォニアムがオーケストラで使われたのを見たのは初めてだった。

余談だが、NHK総合テレビの「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」でオーケストラの楽器の値段を放送していた。
バイオリンの高いものはストラディバリウス製作で20億円。弓でも1000万円。
シンバル奏者へのインタビューでは、ある交響曲でたった1回鳴らすだけでも、同じ出演料だそうだ。
ただし、いつ出るかと緊張して失敗は許されないので大変である。

楽器の運搬についても、大きなコントラバスは楽団で運んでくれるが、チェロは自分で背中にしょって運ぶ。衣装も楽譜もあるし、その上新幹線などでは隣の席分も自己負担らしい。大変である。
一方、尺八は一見楽に見えるが、尺八は何本も必要な時もあるし、着物一式、楽譜、時には譜面台。
地方での演奏会には着替えも必要。演奏者は体力も必要だ。

過去の私のブログを皆さんくれているようで、「黒幕のユーフォニアム」を見つけた。
3年前に書いている。改めて見てみると同じような文章を書いているのが恥ずかしい。

年を取ると同じことを何度でも繰り返すようになるもんだな。


2024年版 西新宿最新情報

2024-05-08 15:44:15 | 随想

4月15日知人(私が52年前に尺八を教えたYさん)に会うため新宿に行った。西新宿の定点観測の小田急百貨店跡地である。

もう更地である。先日NHK総合で「解体キングダム」で解体の様子が放送された。裏側は山手線がすぐ側を走っており、かなり難しい解体だった。右側は京王百貨店で左側は新宿パレットビルである。小田急百貨店跡には高層ビルが建つ。同時に新宿西口も再開発でどんどん変わる。

Yさんとは「三平酒寮」で昼飲み。その後は「カラオケ」といつものコースである。私は尺八持参で、先ずは北島三郎の「仁義」で幕を開けた。尺八では「北国の春」「浪花節だよ人生は」も演奏。歌は「古城」「長崎は今日も雨だった」「高校三年生」「ラブユー東京」「あなた訪ねて」「私祈ってます」など楽しいひと時だった。

5月8日の新宿南口である。

以前は大黒屋や吉野家があったビルが解体されてご覧の通り、更地になっている。
一番左側の大きなビルがバスタ新宿の入るニュウマンビルである。
今後の新宿西口、南口再開発でどんどん変わる。


2024年 おさらい会

2024-05-06 14:55:03 | 音楽・日々是尺八

5月3日、自宅でおさらい会(合奏練習会)を行った。

箏、三絃が中心で私の尺八は賛助出演だった。

野村正峰作曲「篝火」は2回ほど合奏練習をしたのだが、箏の演奏者が都合により「おさらい会」には出演出来なかったので当日の発表は無しだった。

私は宮田耕八郎作曲「れんげ草と蜜蜂」を合奏した。ところどころ休みがあり、その後の出だしがちょっと、つっかかってしまった。しかし全体的にはうまく、滑らかに演奏出来たと思っている。
曲は後半、蜜蜂が飛ぶが如くに箏は左手で「ビヨンンン」とビブラートをかけるのが面白い。

宮田耕八郎先生とは面識があるので先生と呼びたい。
大学生の頃、長澤勝俊作曲「独奏尺八のための詩曲」を聞いて感激した。初演者が宮田先生だった。
そこで尺八仲間数人と宮田先生宅に伺って「詩曲」の楽譜を買ってきた。五線譜のコピーだったが一人50円か100円づつ払ったと思う。この詩曲は「7孔尺八のための」となっている。宮田先生は綺麗で完璧な演奏だった。
この曲にあこがれて私は尺八リサイタルで5孔尺八で臨んだ。5孔では無理を承知だったが難しかった。ゆえにところどころごまかして演奏したのだった。

おさらい会の曲目は長澤勝俊作曲「とおい春の日」、杵屋正邦作曲「水のゆくえ」、舩川利夫作曲「箏と三絃のための嬉遊曲」、杵屋正邦作曲「雨の夜」、宮城道雄作曲「水の変態」、宮田耕八郎作曲「れんげ草と蜂蜜」だった。
午後1時から予定通り午後2時半には終わった。皆さんまずまずの出来だった。

後日、撮っていただいたビデオを見た。まずまずの演奏だが、尺八は曲の出だしが変な音だったり、上手くはいかなかった。全体的には良く音が出て、滑らかだった。


私の初心者指導方法

2024-05-05 12:35:40 | 音楽・日々是尺八

私が最初に教えるのは琴古流尺八で基本のロツレチリから。
先ずは、竹友社発行の「琴古流尺八初学入門手引」で音階の運指方法を教える。
全部の孔(あな)をふさいだのがロで、下から1孔を開けたのがツである。次がレでその次がチである。
次のリから運指は少し変わる。

尺八の音階で一番吹きやすいのが、西洋式で言うヘ長調である。
すると尺八ではツがドに当たる。すなわち尺八のツレチがドレミに当たる。

次のリがソに当たり、次のロはラになる。
すなわち尺八のロツレチリロは、ラドレミソラとなる。(シとファは半音で指で孔を少しふさぐ)

私は歌謡曲などを演奏するときは、常に音階で覚えており、それを頭の中でロツレチリに変換している。
したがって私がその曲を歌うことが出来れば、尺八で演奏出来ることになる。

聞いたことのある曲では、いきなり尺八でロツレチリと吹ける場合もある。音が頭に浮かんで来る。これは慣れだろう。

私が書いた基礎の楽譜は下の写真のとおり。

「入門手引」と照らし合わせて、指使いを教える。

尺八は日ごろの練習が必要です。定期的に練習しないと筋肉が落ちてしまいます。特に唇や腕の筋肉ですね。呼吸もそうです。
初心者の方へ、初めての見解です。唇は「ほこりを吹き飛ばす感覚で上下の唇を横にひっぱって」吹いてみてください。

音を安定する為にロングトーンを行います。これは吹奏楽で良く練習した方法です。それをすれば息が長く、良い音が出るようになります。私は甲のロを計ったところ30秒間だった。