今回新設した電波暗室では「ミリ波」と呼ぶ周波数が高い電波も測定できるようになった
NECプラットフォームズ(東京・千代田)は18日、外部からの電波を遮断する大型のアンテナ試験設備「電波暗室」を新設したと発表した。
航空や宇宙通信での需要増が見込まれている「ミリ波」と呼ぶ周波数が高い電波を測定できる。
アンテナ関連機器を生産・開発する那須事業所(栃木県那須塩原市)内に設置した。
電波暗室は電波の干渉やノイズがないため、アンテナが仕様通りの性能が出ているかを正確に測定・評価できる。アンテナから検査対象の製品までの測定距離を30メートルまで確保し、高周波の電波に対応できるようにした。
同社によると規模は関東近郊で最大級という。
那須事業所では携帯電話のほか、航空機、衛星、宇宙などで使われる無線通信用のアンテナ関連機器を開発し生産している。既に設置してある3つの電波暗室では測定できる距離が短く、ミリ波を高精度に測定するのは難しかった。