ロシアでは軽油やガソリンの不足感が指摘されていた(モスクワ
のガソリンスタンド)=ロイター
ロシア政府は6日、9月に導入した軽油の禁輸措置を一部解除したと発表した。同国内の供給不足が一定程度改善したためとみられる。タス通信が伝えた。
対象は、全供給量のうち少なくとも50%を国内に卸している石油会社。港へのパイプラインを通じた軽油の禁輸措置を解除することを決めた。ロイター通信によると、2022年のロシアによる軽油輸出の約4分の3はパイプライン経由だ。今後は徐々に輸出再開が進む見通しだ。
ロシアは軽油やガソリンの輸出を9月21日から一時的に禁止する措置を導入した。政府は「燃料市場を安定させ、ひいては消費者価格を下げることにつながる」としていた。ガソリンの禁輸措置は継続される。
国内では収穫期を迎えた農家で農業機械に使う軽油などの燃料が不足していた。ロシアの独立系メディアは石油会社が利益確保のために輸出を優先した結果、国内の燃料不足につながったと指摘していた。
日経記事 2023.10.06より引用