Eos5D写真三昧 格安の海外旅行記と国内旅行のすすめ

海外旅行の情報を旅行記として綴った記録。EOS5Dとiphoneで撮った写真をあげております。

政治の話

2010年09月24日 15時10分45秒 | 政治 経済
日中関係がキナ臭くなってきた。それが危ないというつもりは毛頭ない。日本がまともな政府であるならば、今後もっとキナ臭くなるであろう。それは当然な事だ。なぜならこれまでが宥和しまくってきて、そしてついに自国の領土・主権まで大きく侵されようとしている、いや、侵されているからだ。これ以上宥和するのであれば、これはもう「私はあなたに領土も差し出します」と言っているに等しい。または「領土をちらつかせたら、経済的な宥和をします」というヤクザにミカジメ料を払う状態に等しい。実際日中関係というのはずっとキナ臭かったのだ。それにフタを閉めてこちらが譲歩しまくった結果がこれだ。ナチスが台頭する時代に、イギリスのチェンバレン首相が対独宥和政策を進めて非難の的になったが、あれを笑う資格は残念ながら我が国にはない。チェンバレンが宥和政策を採ったのは、対独戦争の時間稼ぎとして軍備を整える時間稼ぐ為だった。日本はこれのまさに逆を行った。憲法の縛りによって、自衛隊は定義上でも実質的にも軍隊ではなくなっている。それが、集団的自衛権の行使も出来ない事実に現れている。ならば軍事費の増大になってこれを補うかと思いきや、軍事費は減額の一途をたどっている。これでは、全く時間稼ぎにすらなっていない。弱体化への時間稼ぎである。いまや日本の弱体化は極まった。中国は満を持して、覇権を求めて挑戦状を叩きつけてきたのである。

このブロク「Eos5D写真三昧」の趣旨は、「デジタル一眼レフ初心者が写真を公開する無謀なブログ」であることは重々承知している。だが、今やノホホンと中国旅行記を書いているワケには行かなくなったのである。旅行記の趣旨は写真の公開もあるけれども、その国の魅力を写真と出来事によって伝えることである。旅行の素晴らしさとその国に対する素晴らしさを、多くの人に知ってもらおうというのが、私のブログにおける旅行記の目的である。だが、今回の件で正直中国の魅力などは伝えたくなくなった。これから日が経つにつれて、一層その思いは強くなるであろう。今後の対応を予測すると、そうとしか思えないからである。というのは、「中国旅行の魅力を伝える」行為が、「中国礼賛」と捻じ曲がって捉えられることに、私は我慢できないからである。そんな捉え方をするアホはいないだろう、と言うかもしれないが、この国にはそういったアホがまだ多いのである。これは親中に限らず、反中にもそういったアホがいるのだ。
政治においては徹底的に中国を批判・罵倒をするが、旅行についてはその国の魅力を伝える。これを「ダブルスタンダード」と捉える輩がいて、私はそれらの誤解を私は恐れるというか、忌避したいのである。これを完全に切り分けることの出来る人はいないのだが、(なぜならあまりにも関連しすぎている部分もあるから)可能な限り理性によって抑制したい。そう私は考えているのである。
そこで、今回は「閑話休題」と題して、中国の政治の話をすることになった。ブログのカテゴリーにも「政治」というジャンルを特別に儲け、旅行記とはまったく違うスタンスで徹底的に中国を批判・罵倒しようと思う。この「閑話休題」は、今後の中国の動向次第では「閑話休題2」「3」が更新されるかもしれない。目的は前述したとおりアホの誤解を解くためだが、それ以外にも私の思想信条という点もかなり大きい。というか、こっちの方がたぶん大きいのである(笑) なので時折、感情的な文面になる場合があるが御容赦いただきたい。

それにしても危なかった。私は8月に中国に行ってよかった。これが9月半ば以降であれば、拘束されていたのは私かも知れない。なにしろ中国は国内法でフジタ社員の4人を捕らえたというが、あの国の法に対する考えは、古代の文書「十八史略」に登場する人間の法に対する考えと、根本ではなんら変わっていないからだ。すなわち法を恣意的に運用するのである。例えば、私が前回UPした西安の駅のホームの写真。あれなんか「軍事施設」と強弁することができる。もうなんでもアリである。


さて、現在尖閣諸島においては、未だ中国の漁船が20隻以上も操業しているらしい。まともな推理力があれば、これは国家の指令を受けて行っているということが明白であろう。だれが逮捕されるリスクをしょって行くものか。要するに、これは中国の国家を挙げた「尖閣諸島の領有権問題への格上げ」を狙った政治戦略である。すでに中国は対日経済制裁に入っている。レアメタルの禁輸、セレモニーのドタキャン。民間契約のドタキャン。ただし禁輸を国家政策として行っている事が証明されてしまうと、WTOのルール違反になるから、中国はこれには関与していないと逃げ口上を打っているのだが、こんなの中国政府が企業に圧力・命令を出していると子供でも気づく。
中国は近代国家ではない。近代国家というのは憲法があって、行政・立法・司法の三権が分立し、主権者(権力者)の恣意的な権力の行使を、理性とシステムによってある程度押さえ込もうとする、自律型のモラルをもった国家モデルである。しかるに中国共産党は、超法規的な存在で、憲法の上に位置しているのである。なにものにも掣肘されないのだ。曰く、共産党が国家を「指導」するのだそうだ。つまり中国は構造的に、中国共産党が行政権も立法権も司法権も介入できるということになる。これは「近代国家」の政治体制ではない。もっとも近い政体は「独裁」あるいは「王政」あるいは「軍政」である。


さて、尖閣諸島における問題の正しい対処は分かりきっている。まず尖閣諸島は我が国の領土である。領土内で犯罪行為が行われたらどうなるか?そりゃ逮捕される。東京で中国人が犯罪を犯したら逮捕される。だが、この比喩は本質的には正しくない。正しくは、東京で中国政府の意向・命令を受けた工作員が、国家を揺るがすような犯罪を行った…が正しい。そりゃ当然逮捕される。それだけでは済まない、という事になる。スパイ行為、もしくは破壊活動と同じくらいの内容なのだ。
さて、日本は近代国家なので国内で行われた犯罪については、国際問題がどうであろうが、行政がどうであろうが、独立した司法が法に則って処理をするワケである。それが最高裁判所のような大きいところではなく、一地方の裁判所であろうともである。一地方であろうが「主体的な決定権」が与えられているのである。日本が親中的であろうが、反中的であろうが、その恣意を極度に抑えて、法による対処を厳正に行う。これが法治国家であり、近代国家の要諦でもあるのだ。さて、我が国の政府は「国民の生命・財産を守る」ことが果たすべき機能であり、役割である。ならば、一刻も速く軍艦を尖閣諸島に派遣して、領土侵犯をして「日本の財産を奪っている」行為に対して、これを駆逐せよ。軍事衝突になってもやむを得ない。トルコとギリシアがそうであったように、利権と主権がからんで軍事衝突になることはよくある。軍事衝突と戦争の間にははるかな距離がある。軍事衝突などその程度の事である。これをしなかったからガス田問題にもなった。法で「それはできない」と判断するなら、そんな法は一刻も早く改正せよ。憲法が足かせなら、一刻も早く改憲せよ。中国が対日経済制裁をしてくるのだったら、こちらも対中経済制裁を行え。経済制裁とは、相手を苦しめることもできるが、同時に自分も苦しいものなのだ。このチキンレースに負けたものは外交の負けとイコールになる。さて、問題はこの闘争で漁夫の利を得るアメリカの存在だ。アメリカとしては、そういう戦略がもっともアメリカにとっての利になることを十分承知しているハズだ。故に、今回の事件は、裏でアメリカが何らかの形で糸を引いている可能性も十分考えられる。政府に集まる情報は私よりも質・量ともに膨大なものがあるはずで、その情報から、それらの駆け引きは読めるであろうから、その全てを解消する方向で動かねばならぬ。いずれにせよ、軍備は増強するべきである。「軍備増強(公共投資)」である。
経済面だけでは外交を有利には持っていけない。北朝鮮が国力の低さと反比例するかのごとく外交の交渉力があるのは何ゆえか? とにかく軍備を増やせば、軍関係のモノの受注が増える。雇用が増える。軍産複合体を作ろうというのではない。対GDP比20%まで上げろといっているのではないのだ。現在はたかだが1%である。これを3%くらいにしても構わない。ちなみに、軍備が膨らみすぎて倒れそうな国の軍事費の対GDP比は25%以上である。外に敵も抱え、内に反乱の可能性を抱え…という国である。サウジアラビアなどがこれに該当する。

温家宝が恥知らずにも国連総会で「主権がなんだ」とほざいたが、ここ近年の東シナ海付近のすべての事象は、尖閣諸島領土問題化に格上げが狙いである。それはこの地下に眠るガス田だけではなく、そのさらに地下に眠る1000億バレルほどある石油の埋蔵量を狙っているのである。この埋蔵量はイラクの石油埋蔵量に匹敵する規模である。1970年に中国は突如尖閣諸島の領有権を勝手に主張し始めた。理由は前年に国際調査において、この地に石油が眠っていることが確認されたからである。

こう考えると、今回の件とは関係ない話だが「南極の基地」とやらの本質が見えてくるようだ。


それなりの対応方法は見えている。どうしたら良いかという方向性も読めている。にも関わらずそれが性急に実現しないというのはもどかしい。一昔前は、こういう事を言うと「右翼」といわれていたのだから、つくづく昔の日本は「極左」だったのだろう。というか「左翼」ですらない。左翼・右翼というのは本質において「国の為」という思いが入っているものだが、こと我が国の「左」は、入っているのは「利己」だけ。
選ぶ国民も、まともな選定眼をもたんかい!!猛省を求めたいところである。




尖閣沖衝突、中国人船長を処分保留で釈放
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100924-OYT1T00677.htm


記事を書いている途中で釈放だってさ。裁判ナシで釈放だって。
これで日本の近代国家思想、民主主義は死んだ。