つぎに向かったのは蘇公塔である。イスラム建築様式のモスクである。
ところで、ウイグル人はイスラム教徒である。タクシーの運転手であるオスマンさんも例外ではない。イスラム教にはラマダン(断食月)というものがあり、今年は8月11日から9月9日までの間、夜明けから日没の間を毎日絶食する。食物のみならず水も飲まないのだ。敬虔なるイスラム教徒なら「つば」も飲まないほどである。さらにあくびをする時は、必ず人差し指を唇の真ん中に立てる。ちょうど「静かに」というジェスチャーをするときの「シーッ」と人差し指を唇に当てるポーズとソックリであるが、これもイスラムの風習なのだろう。さて、時刻はお昼を回っているが、ここでオスマンさんが昼飯はどうする?といってきた。そうだ、一日タクシーチャーターだから、全てのスケジュールはこちらの思いのままである。だが、一日チャーターだからこそ、まわれる場所は回っておきたい。そこで昼飯を食べる時間が勿体無く思い一食抜くことにした。だが、そういう答えをオスマンさんに言うのは野暮なので、私はこう言った。「私も今日だけラマダンをする。ただし水だけは勘弁してくれ」・・・と。この発言は、よほどオスマンさんに受けがよかったようで、かなり爆笑していた。このオヤジとはこの後も度々会話を繰り返すのだが、オスマンさんはしまいには「あなたは面白い人だ」と言った。その言葉は案外嬉しいものだった。やはりその土地に行ったらその土地の風習に従ってみると、かなり好感度があがる。今更ながら、そのことに気づかされた。
写真はチケット売り場。ちょっとおしゃれな建物だったので撮ってみた。
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完全にイスラム様式である。
門構えといい塔の装飾具合といい、ここは完全に異国。我々の住んでいる「西側諸国」の文化・風土ではない。
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モスクの中身。ここは撮影禁止区域だが、だ~れもいないのでコッソリ撮ったものである。
さすがはイスラム教。偶像崇拝を嫌うだけあって、神を表わしたモノはなに一つない。床に敷かれたカーペット。天井から差し込む光以外は、変わったところは特にない。
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中央~西アジアの建築様式については不勉強で知らないが、ペルシャ系かアラブ系かの様式なのだろう。
やはり旅行は、歴史的背景を知っていた方が遥かに楽しめる。
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右側の円柱を横に倒したような形のものはお墓である。
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墓の形状も、我らが日本の墓石とはハッキリと様式が異なる。西洋の墓にかなり似た作りである。
ドームの上には三日月のマークが。ウイグルはかつて「東トルキスタン」と呼ばれていた時代があった。トルコの土地で「トルキスタン」である。やはり中央~西アジアでは月のマークが多い。テュルク系だから星を使うのか、それとも太陰暦を使っていたメソポタミア、そしてペルシアの影響なのか。非常に面白い。多民族の攻防を繰り返してきたアジア内陸部というのは、歴史が複雑すぎてとても興味深い地域である。
ところで、ウイグル人はイスラム教徒である。タクシーの運転手であるオスマンさんも例外ではない。イスラム教にはラマダン(断食月)というものがあり、今年は8月11日から9月9日までの間、夜明けから日没の間を毎日絶食する。食物のみならず水も飲まないのだ。敬虔なるイスラム教徒なら「つば」も飲まないほどである。さらにあくびをする時は、必ず人差し指を唇の真ん中に立てる。ちょうど「静かに」というジェスチャーをするときの「シーッ」と人差し指を唇に当てるポーズとソックリであるが、これもイスラムの風習なのだろう。さて、時刻はお昼を回っているが、ここでオスマンさんが昼飯はどうする?といってきた。そうだ、一日タクシーチャーターだから、全てのスケジュールはこちらの思いのままである。だが、一日チャーターだからこそ、まわれる場所は回っておきたい。そこで昼飯を食べる時間が勿体無く思い一食抜くことにした。だが、そういう答えをオスマンさんに言うのは野暮なので、私はこう言った。「私も今日だけラマダンをする。ただし水だけは勘弁してくれ」・・・と。この発言は、よほどオスマンさんに受けがよかったようで、かなり爆笑していた。このオヤジとはこの後も度々会話を繰り返すのだが、オスマンさんはしまいには「あなたは面白い人だ」と言った。その言葉は案外嬉しいものだった。やはりその土地に行ったらその土地の風習に従ってみると、かなり好感度があがる。今更ながら、そのことに気づかされた。
写真はチケット売り場。ちょっとおしゃれな建物だったので撮ってみた。
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完全にイスラム様式である。
門構えといい塔の装飾具合といい、ここは完全に異国。我々の住んでいる「西側諸国」の文化・風土ではない。
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モスクの中身。ここは撮影禁止区域だが、だ~れもいないのでコッソリ撮ったものである。
さすがはイスラム教。偶像崇拝を嫌うだけあって、神を表わしたモノはなに一つない。床に敷かれたカーペット。天井から差し込む光以外は、変わったところは特にない。
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中央~西アジアの建築様式については不勉強で知らないが、ペルシャ系かアラブ系かの様式なのだろう。
やはり旅行は、歴史的背景を知っていた方が遥かに楽しめる。
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右側の円柱を横に倒したような形のものはお墓である。
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墓の形状も、我らが日本の墓石とはハッキリと様式が異なる。西洋の墓にかなり似た作りである。
ドームの上には三日月のマークが。ウイグルはかつて「東トルキスタン」と呼ばれていた時代があった。トルコの土地で「トルキスタン」である。やはり中央~西アジアでは月のマークが多い。テュルク系だから星を使うのか、それとも太陰暦を使っていたメソポタミア、そしてペルシアの影響なのか。非常に面白い。多民族の攻防を繰り返してきたアジア内陸部というのは、歴史が複雑すぎてとても興味深い地域である。