さて、トルファンで私が泊まったホテルの名前は「トルファン賓館」である。
ここではお金を払えばインターネットが出来る。料金はたしか1時間10元だったか。写真の料金表は国際電話の値段とコピーファックスの料金。
さて中国でインターネットといえば、ご存知「検閲」「金盾」である。英語では「グレートウォール(長城)」という皮肉った名前で呼ばれている。はたして本当に「天安門事件」はブラウザで検索できないかどうか? 私はノートパソコンを持参してきたので、日本語のOSと日本のgoogleブラウザを使っている。まずwikipediaに行き、天安門事件を検索すると、あっさり出てきた。あれ??と思い、こんどはwikiではなく、googleのブラウザで「天安門事件」を調べると、ブロックされる。接続に問題がありますという画面が出る。これは通信がオフラインになったときにでる表示と同じ画面である。もう一度入力する。ブロック。3~4回くらいしつこく入力すると、googleのブラウザでも天安門事件はヒットする。ははぁ…金盾といってもこの程度か、というのが感想である。次に日本にメールを送ってみることにした。outlookexpressを使って送ろうとするが、ブロック。ありゃりゃ。また送るがブロック。メールに関するブロック率は100%。少なくとも私の持ち込みのノートパソコンからは、まったくメールは送れなかった。エラー画面をみてみると、サーバー側で何か制御しているらしい。次にWifi環境だが、これは西安の回にブログでも書いたとおり、中国国内ではWifiが開放されていないので使えない。スマートフォンを使ってインターネットをしたければ、現地のキャリア(チャイナテレコム?)にローミングしなければならず、これはかなりの額を取られる(一日1600円くらいだったと思う)
結論からいうと、ちょっと拍子抜けであった。完全ブロックされるのはメールのみであって、日本のPCに入っているブラウザを使えば、何割かはブロックされるものの、しつこく検索すればその防御は突破できるのである。だがやはりNGワードにはブロック機能が働くということは事実であった。噂には聞いていたが、この事実を目の当たりにして、「これが中国共産党の統制というのものか」と妙な感心をしてしまった。その中で驚いたのはスカイプについてである。実は私はノートPCにスカイプをインストールせずに中国に来てしまった。iphoneでスカイプをして日本へ連絡すれば良いと考えていたが、wifiが開放されていないということは知らなかったので、PCに事前にインストールしていなかったのである。そこで、ネットからダウンロードしてくることにして、googleからスカイプのダウンロードページに行くと…、なんと日本語のダウンロードページに入ったはずなのに、中国語のスカイプの画面に強制的に切り替わってしまった。中国語が分からない私にとっては迷惑な話である。そこで、YAHOOからダウンロードページにいっても、また強制的に中国のスカイプのページに飛ばされる。これは明らかに中国政府の意図を感じた。切り替わり方が実に不自然なのである。まず最初に指定した日本語のページにアクセスするのだが、ページが表示される直前に中国のサイトに飛ばされるのだ。googleでもyahooでもmsnでも、全部同じ結果で中国語のスカイプのページに飛ばされる。おかしいなと思い、ブラウザで「中国 スカイプ」で検索してみると、なんと中国のスカイプには検閲機能が組み込まれているらしいということが書かれている。勿論、これが書いてあるのは日本語のサイトである。
日本語版のスカイプはダウンロードできないか?と思ったが、気を取り直して、日本人のどこかのブログから直リンクでスカイプのダウンロードアドレスが載っているページを探し、それを何個か試したら、何回か目に繋がり、ついに日本語スカイプのダウンロードページに到達した。中国恐るべし!まさかスカイプまで検閲対象だとは…。先日ツイッターで風刺記事にリツイートした婚約前の女性が、当局に拘束されて強制収容されたというニュースがあったが、ツイッターもスカイプもメールもなにも全部が検閲対象になっているんだろう。さすがにこれにはビックリ。背筋に寒いものを少し感じた。
さて、トルファン賓館で2人の日本人のパッカーと知り合い、夕食を共にすることにした。二人とも20代前半の男女で若い。一人の男は、これからカシュガルを抜けてパキスタンに行くという事である。もう1人は私の通ってきたルートと逆で、これから西安~上海に行くという。話しを聞くと、この女性の方は船で大阪から上海まで移動し、それから長距離バスなどを使ってウルムチまで行って、そしてそこで折り返してトルファンまできたところであった。二人ともなかなかの貧乏旅行者経験者であるようで、女性の方はかつてインドに行って赤痢にかかって、現地の病院に入院したという経験があるツワモノである。もう1人の男の方は、これまた東南アジアなどで貧乏旅行の経験を積んだ、旅なれた者である。彼らはここ「トルファン賓館」においても、私のように一泊180元の部屋には泊まらない。彼らはドミトリーという、一泊60元とか80元の部屋を利用しているのだ。貧乏旅行の場数がまったくない私にとっては、彼らの旅行スタイルにはかなり興味があった。もともとシルクロードの旅というものを私がしたかったのも、そういったバックパッカーのブラリとした旅のスタイルに憧れを抱いていたというのが理由にあったのだ。ここで日本人が3人集まったのも何かの縁という事で、一緒に夕食を食べに行くことになった。だが、その直後彼らのルームメイトであるイスラエル人も一緒に行きたいと言ったので、彼も連れて計4人で夕食を食べに行くことになった。
イスラエル人やバックパッカーの日本人2名は英語が堪能である。4人の内で、一番英語が下手糞で理解力が乏しいのは私だったが、そんなことはお構いなしで話をしだした。面白いもので、言葉が一番出来るものが話の主導権を必ずしも握るというものではないらしい。4人の中で英語が一番堪能なのはイスラエル人と日本人女性だったが、話の主導権は常に私とイスラエル人であった。
話の内容は他愛の無いものであったが、イロイロとイスラエルの事は聞けた。なんでもイスラエル人は、兵役が終わると殆どのイスラエル人は長い旅にでるらしい。兵役の中で僅かな給与がもらえるらしいが、軍隊生活では使うものがないらしく、欲望の開放もままならない。それが兵役を終えた瞬間にすべてが解放される。兵役を終えて直ぐに働き出す者はいないらしく、多くのイスラエル人は兵役後の解放された時間を満喫するために、1年くらいは海外に旅行に出かけるらしい。そんなことをこの男は言っていた。さらに日本とイスラエルの収入の話になったり、物価の話になったり、はてはユダヤ人の定義の話になったり、アシュケナージユダヤ人の話に触れたり(ちなみにこのイスラエル人はアシュケナージではない)、さらには政治の話にまで入り込んだ。第2、第3、第4次中東戦争の話や1997年のオスロ合意の話。レバノン侵攻の話などを、イスラエル批判をなしにして、ただただイスラエル人の言い分を聞いたりしてみた。彼らの認識は、やはり「アラブ諸国に潰される」という恐怖が強く、それにたいする防衛というスタンスで一貫していた。ツッコミどころは沢山あったが、その手の話を外国人、それもイスラエルというキナ臭い国の人と、しかも慣れない外国語でやると誤解が生まれた時ヤバくなるので、ほどほどにしておいた。午後6時くらいから始まった夕食は、話が弾みに弾み、気がつけばあっという間に午前0時をまわっていた。翌日は早朝から電車でウルムチへ移動だったので、名残惜しいがお開きとすることにした。
中国のネット検閲って本当にあるんだ!怖いなっ、と思う方はクリックを!
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ここではお金を払えばインターネットが出来る。料金はたしか1時間10元だったか。写真の料金表は国際電話の値段とコピーファックスの料金。
さて中国でインターネットといえば、ご存知「検閲」「金盾」である。英語では「グレートウォール(長城)」という皮肉った名前で呼ばれている。はたして本当に「天安門事件」はブラウザで検索できないかどうか? 私はノートパソコンを持参してきたので、日本語のOSと日本のgoogleブラウザを使っている。まずwikipediaに行き、天安門事件を検索すると、あっさり出てきた。あれ??と思い、こんどはwikiではなく、googleのブラウザで「天安門事件」を調べると、ブロックされる。接続に問題がありますという画面が出る。これは通信がオフラインになったときにでる表示と同じ画面である。もう一度入力する。ブロック。3~4回くらいしつこく入力すると、googleのブラウザでも天安門事件はヒットする。ははぁ…金盾といってもこの程度か、というのが感想である。次に日本にメールを送ってみることにした。outlookexpressを使って送ろうとするが、ブロック。ありゃりゃ。また送るがブロック。メールに関するブロック率は100%。少なくとも私の持ち込みのノートパソコンからは、まったくメールは送れなかった。エラー画面をみてみると、サーバー側で何か制御しているらしい。次にWifi環境だが、これは西安の回にブログでも書いたとおり、中国国内ではWifiが開放されていないので使えない。スマートフォンを使ってインターネットをしたければ、現地のキャリア(チャイナテレコム?)にローミングしなければならず、これはかなりの額を取られる(一日1600円くらいだったと思う)
結論からいうと、ちょっと拍子抜けであった。完全ブロックされるのはメールのみであって、日本のPCに入っているブラウザを使えば、何割かはブロックされるものの、しつこく検索すればその防御は突破できるのである。だがやはりNGワードにはブロック機能が働くということは事実であった。噂には聞いていたが、この事実を目の当たりにして、「これが中国共産党の統制というのものか」と妙な感心をしてしまった。その中で驚いたのはスカイプについてである。実は私はノートPCにスカイプをインストールせずに中国に来てしまった。iphoneでスカイプをして日本へ連絡すれば良いと考えていたが、wifiが開放されていないということは知らなかったので、PCに事前にインストールしていなかったのである。そこで、ネットからダウンロードしてくることにして、googleからスカイプのダウンロードページに行くと…、なんと日本語のダウンロードページに入ったはずなのに、中国語のスカイプの画面に強制的に切り替わってしまった。中国語が分からない私にとっては迷惑な話である。そこで、YAHOOからダウンロードページにいっても、また強制的に中国のスカイプのページに飛ばされる。これは明らかに中国政府の意図を感じた。切り替わり方が実に不自然なのである。まず最初に指定した日本語のページにアクセスするのだが、ページが表示される直前に中国のサイトに飛ばされるのだ。googleでもyahooでもmsnでも、全部同じ結果で中国語のスカイプのページに飛ばされる。おかしいなと思い、ブラウザで「中国 スカイプ」で検索してみると、なんと中国のスカイプには検閲機能が組み込まれているらしいということが書かれている。勿論、これが書いてあるのは日本語のサイトである。
日本語版のスカイプはダウンロードできないか?と思ったが、気を取り直して、日本人のどこかのブログから直リンクでスカイプのダウンロードアドレスが載っているページを探し、それを何個か試したら、何回か目に繋がり、ついに日本語スカイプのダウンロードページに到達した。中国恐るべし!まさかスカイプまで検閲対象だとは…。先日ツイッターで風刺記事にリツイートした婚約前の女性が、当局に拘束されて強制収容されたというニュースがあったが、ツイッターもスカイプもメールもなにも全部が検閲対象になっているんだろう。さすがにこれにはビックリ。背筋に寒いものを少し感じた。
さて、トルファン賓館で2人の日本人のパッカーと知り合い、夕食を共にすることにした。二人とも20代前半の男女で若い。一人の男は、これからカシュガルを抜けてパキスタンに行くという事である。もう1人は私の通ってきたルートと逆で、これから西安~上海に行くという。話しを聞くと、この女性の方は船で大阪から上海まで移動し、それから長距離バスなどを使ってウルムチまで行って、そしてそこで折り返してトルファンまできたところであった。二人ともなかなかの貧乏旅行者経験者であるようで、女性の方はかつてインドに行って赤痢にかかって、現地の病院に入院したという経験があるツワモノである。もう1人の男の方は、これまた東南アジアなどで貧乏旅行の経験を積んだ、旅なれた者である。彼らはここ「トルファン賓館」においても、私のように一泊180元の部屋には泊まらない。彼らはドミトリーという、一泊60元とか80元の部屋を利用しているのだ。貧乏旅行の場数がまったくない私にとっては、彼らの旅行スタイルにはかなり興味があった。もともとシルクロードの旅というものを私がしたかったのも、そういったバックパッカーのブラリとした旅のスタイルに憧れを抱いていたというのが理由にあったのだ。ここで日本人が3人集まったのも何かの縁という事で、一緒に夕食を食べに行くことになった。だが、その直後彼らのルームメイトであるイスラエル人も一緒に行きたいと言ったので、彼も連れて計4人で夕食を食べに行くことになった。
イスラエル人やバックパッカーの日本人2名は英語が堪能である。4人の内で、一番英語が下手糞で理解力が乏しいのは私だったが、そんなことはお構いなしで話をしだした。面白いもので、言葉が一番出来るものが話の主導権を必ずしも握るというものではないらしい。4人の中で英語が一番堪能なのはイスラエル人と日本人女性だったが、話の主導権は常に私とイスラエル人であった。
話の内容は他愛の無いものであったが、イロイロとイスラエルの事は聞けた。なんでもイスラエル人は、兵役が終わると殆どのイスラエル人は長い旅にでるらしい。兵役の中で僅かな給与がもらえるらしいが、軍隊生活では使うものがないらしく、欲望の開放もままならない。それが兵役を終えた瞬間にすべてが解放される。兵役を終えて直ぐに働き出す者はいないらしく、多くのイスラエル人は兵役後の解放された時間を満喫するために、1年くらいは海外に旅行に出かけるらしい。そんなことをこの男は言っていた。さらに日本とイスラエルの収入の話になったり、物価の話になったり、はてはユダヤ人の定義の話になったり、アシュケナージユダヤ人の話に触れたり(ちなみにこのイスラエル人はアシュケナージではない)、さらには政治の話にまで入り込んだ。第2、第3、第4次中東戦争の話や1997年のオスロ合意の話。レバノン侵攻の話などを、イスラエル批判をなしにして、ただただイスラエル人の言い分を聞いたりしてみた。彼らの認識は、やはり「アラブ諸国に潰される」という恐怖が強く、それにたいする防衛というスタンスで一貫していた。ツッコミどころは沢山あったが、その手の話を外国人、それもイスラエルというキナ臭い国の人と、しかも慣れない外国語でやると誤解が生まれた時ヤバくなるので、ほどほどにしておいた。午後6時くらいから始まった夕食は、話が弾みに弾み、気がつけばあっという間に午前0時をまわっていた。翌日は早朝から電車でウルムチへ移動だったので、名残惜しいがお開きとすることにした。
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