もういい加減カテゴリー:映画がうそ臭い状態になってますが
今回で基礎知識編終了です・・・たぶん。
さて、日本でのアメコミ展開について
「ポップコーン」の終了と映画「スーパーマン」シリーズ終了で
一端展開が終わった、というところまでが前回のお話でしたが。
バブル景気まっただなかで、一本の映画の公開が決定し
大量宣伝もあって(とんねるずのパロディまでありましたね)
日本でもまずまずのヒットとなったアメコミ原作作品がありました。
そう、ティム・バートン版「バットマン」です。
この作品にあわせ、現在でも新品在庫がまだ発見できるほどの
大量に刷られた邦訳本がリリースされます。
「BATMANオリジナルコミック日本語版」です。
「THE GREATEST BATMAN STORIES EVER TOLD」の翻訳であるこの本は
解説などはあまりないものの、39年から83年までのバットマンの傑作をまとめており
1冊でこのヒーローの黎明期から現在の姿に近い作品になるまでを辿れる
お得な作品になっております。
そしてこの時期、一般ニュースとして新聞にも載った
アメコミ界の大ニュースがありました。
「スーパーマンの死」です。
この作品もかなり早いタイミングで邦訳されることになったのですが、
登場キャラへの説明が一切ない、しかも本当に面白くなるのは
スーパーマン死後の後継者争い&スーパーマン復活なのに
ただ「スーパーマンが死んだ」だけの部分で翻訳してしまったので
よくわからない作品になってしまった感もあります。
92年、日本人スタッフも参加していたアニメ版「バットマン」が
日本でも放送開始し、その黒を基調としたシンプルでクールな画面に
魅了された方も出てき始めます。
93年にはビクターブックスからダークホース社のアメコミ作品
「シン・シティ」や「バットマンvsプレデター」などが邦訳され、
雑誌形式の「スーパーコミックメーカー」で日本作家の作品とともに
「ヘルボーイ」や「マスク」「コンクリートマン」などが翻訳されます。
そして1994年。
91年に本国で爆発的な人気になっていた「X-MEN」の多面的な展開が
広告代理店・イオン(現ウィーヴ)と小学館プロダクションを中心に起こります。
カプコンからの格闘ゲーム化、TVアニメ放送開始、
竹書房からのアニメコミカライズ(これは後に「X-MEN:MANGA」としてアメリカ発売も)
そして小学館プロダクションからの毎月の邦訳がスタートするのです。
毎月刊行される邦訳本はキャラ解説なども充実しており、
初めてアメコミに触れる、という方にも読みやすい編集、
なによりフルカラーにして祖父江慎のスタイリッシュな装丁もあり
アメコミ読者を拡大するきっかけとなっていったわけです。
そして95年ごろから、輸入トイショップや輸入雑貨店・アパレルショップを中心に
「SPAWN」のフィギュアを中心としたアメリカントイブームが発生いたします。
特にマクファーレントイズ社からの製品は、ガレージキット並みの造形や
限定商品やバージョン違いの多さから人気が過熱し、
ファッション誌で特集が組まれるほどの社会現象化して
「激ヤバ超レア即ゲット」と書かれるほどのブームとなっていきました。
そのブームを背景に、96年にメディアワークスが「SPAWN」の邦訳をスタート。
小プロのマーベル、MWのイメージ(「SPAWN」以外に「WILD C.A.T.S」「GEN13」を刊行)と
毎月複数のアメコミ邦訳が出るようになったわけです。
そして「X-MEN」が17巻まで出た段階で雑誌形式で複数タイトルを紹介する「MARVEL X」へと
小プロ邦訳は発展し、電話帳なみの厚さ×3冊の「エイジ・オブ・アポカリプス」まで
発売される事態となります。
さらに96年にはDCコミックスの邦訳「スーパーマン/バットマン」も刊行開始しますが
こちらは3号で終了、「バットマン:イヤーツー」は前半部分だけの邦訳となってしまいました。
(この続きは10年以上の時を経て、漸く邦訳されることになります)
そして「MARVEL X」も10号からトッド・マクファーレンの「スパイダーマン」を
メインに据えることになりますが、17号でこちらも終了。
続いてマーベルの人員整理クロスオーバー「オンスロート」から
「ファンタスティック・フォー」「アイアンマン」「キャプテンアメリカ」「アヴェンジャーズ」の
別世界でのリセット作「ヒーローズ・リボーン」刊行が始まるも
売り上げ不振から途中を端折った全8巻で終了、
続く「X-MEN:ゼロ・トレランス」も本国での不振を反映するように
決着の話が邦訳されないなどといった構成で、小プロのマーベル邦訳は一時終わりを告げます。
その後はDCの、特にバットマンタイトルがよく邦訳され、
「キングダム・カム」、「バットマン:ダークナイト・リターンズ」、
「バットマン:アーカム・アサイラム」などのアメコミ史に残る名作、
さらにダークホースの「ヘルボーイ」の邦訳も行われますが
2000年12月の「バットマン:マッドラブ」、そして間隔をあけて
2003年に「バットマン:ブラック&ホワイト2」でアメコミ邦訳を一時休止します。
一方のメディアワークスも、「WILD C.A.T.S」「GEN13」は
早期に刊行が止まり、終盤はかなり部数も絞られたようです。
(「WILD C.A.T.S」終盤のアラン・ムーア参加部はそのためにややプレミア化)
「SPAWN」も26巻(#80)までの邦訳がされるも、
一端の決着がつく#100までの邦訳は実現されませんでした。
しかし、メディアワークスはアメコミ邦訳からの撤退前の98年、とんでもない爆弾を落とします。
80年代アメコミ最大の問題作「ウォッチメン」の邦訳を実現させたのです。
異常なまでの情報量をフォローした解説、そして4名の翻訳家による共同作業は
まさにアメコミ邦訳史に輝く金字塔ともいえる仕事でした。
他にもこの時代には晶文社からグラフィック・ノベルの名作である
「マウス」や「ボーン」(前半3冊で終了)が刊行されたり
インターブックスから幻想コミックスの名作「サンドマン」
(全10部のうちの3部までと外伝2冊のみ刊行)とリリースされますが
どれも定着までは至らなかった模様です。
(一方、2001年にプレスポップギャラリーより、
「ゴーストワールド」などのオルタナティブコミックの邦訳が刊行されたりもしています)
つまり、いわゆるメインストリームのアメコミ邦訳ブームというものは
2000年を前に終了していた、ということになります。
(ちなみにアメトイブームのほうはもっと早い段階で、
海洋堂とバンダイを中心とした国産食玩・コレクタートイブームへと移行しています)
しかし、「X-MEN」や「スパイダーマン」の映画化が2000年から続き、
それらがどれもスマッシュヒットしたことで、
原作を知りたい、という層が新たに生まれることになります。
そこで2003年、新潮社が「アメコミ新潮」として、
マーベルが映画から入ってきた新規読者向けに開始した「アルティメット」シリーズ
(今までのタイトルとはパラレルワールドになるタイトル)を中心に
邦訳を開始することになります。
こちらは「X-MEN」「スパイダーマン」とも11巻まで刊行され、
新規読者層を狙ったコンビニ本版も出版されますが
そこから続くことはありませんでした。
一方、タカラ系列の出版社であるジャイブは
2003年より「DCvsマーベル」と「トランスフォーマー:アルマダ」で
アメコミ邦訳に新規参入、バットマンを中心としたDCタイトルと
「ヘルボーイ」の続巻という小プロ邦訳の続き、という形での展開を行います。
(編集プロダクションが同じウィーヴ)
邦訳が待たれていた「バットマン:キリングジョーク」や「バットマン:HUSH」、
「アストロシティ」、「リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン」などを
邦訳リリースしていきますが、映画「バットマン・ビギンズ」合わせの
「バットマン:イヤーワン」「バットマン:テイルズ・オブ・デーモン」で
DC邦訳は休眠状態になってしまい、「ダークナイト」時には邦訳新刊が出ていないという
もったいない状況になってしまっていました。
(その代わり、出ていた旧作が大型書店からすべて消えるという状況になったわけですが・・・)
現在は「ヘルボーイ」の新刊刊行のみが続いているのが現状なようです。
そして、ジャイブのDC撤退状態から1年、2006年に小学館プロダクションは
ヴァーティゴの「ヒストリー・オブ・バイオレンス」でアメコミ邦訳に復帰します。
アラン・ムーアの「V・フォー・ヴェンデッタ」を刊行後は
「ダークナイト」(リターンズ&ストライクス・アゲインの合本)などの
復刊を中心にしばらくリリースを続け、
2009年にはプレミアがついていた「ウォッチメン」をアブソリュート版(豪華本)を底本に復刊、
さらに復刊希望アンケートを元にした復刊などを行い、
中古市場で高額になっていたタイトルを復刊していきます。
さらにヴィレッジブックスがジャイブの後を受ける形で
「バットマン:ロング・ハロウィーン」でアメコミ邦訳市場に参入、
2010年よりマーベルタイトルの邦訳も開始することになり、
(小学館プロダクションもマーベルタイトルの邦訳を開始)
またここにアメコミ邦訳ブームの再来が始まったわけです。
(90年代の邦訳に比べ、1冊あたりが高額になってしまっておりますが・・・)
また、文芸書や哲学書を中心とした出版社であるみすず書房から
アラン・ムーアの最高傑作と名高い「フロム・ヘル」が邦訳されたり、
ヒーローコミック以外のタイトル・・・
「キック・アス」や「スコット・ピルグリムvsワールド」、
そしてフランスのバンド・デシネ(BD)の邦訳刊行も続くという
海外コミックが定着したのでは、と思えるのが2011年の邦訳コミック界の現状といえそうです。
・・・この背景にはやはり「X-MEN」「スパイダーマン」シリーズのヒットから
「ダークナイト」、そしてマーベルスタジオの「アイアンマン」以降のアベンジャーズシリーズの
成功という背景は抜きには語れないように思います。
次回からは映画シリーズごとに映画と原作の関係などを
語っていければな、と思っております。
最初はやはりあのシリーズからいくべきかな・・・
今回で基礎知識編終了です・・・たぶん。
さて、日本でのアメコミ展開について
「ポップコーン」の終了と映画「スーパーマン」シリーズ終了で
一端展開が終わった、というところまでが前回のお話でしたが。
バブル景気まっただなかで、一本の映画の公開が決定し
大量宣伝もあって(とんねるずのパロディまでありましたね)
日本でもまずまずのヒットとなったアメコミ原作作品がありました。
そう、ティム・バートン版「バットマン」です。
この作品にあわせ、現在でも新品在庫がまだ発見できるほどの
大量に刷られた邦訳本がリリースされます。
「BATMANオリジナルコミック日本語版」です。
「THE GREATEST BATMAN STORIES EVER TOLD」の翻訳であるこの本は
解説などはあまりないものの、39年から83年までのバットマンの傑作をまとめており
1冊でこのヒーローの黎明期から現在の姿に近い作品になるまでを辿れる
お得な作品になっております。
そしてこの時期、一般ニュースとして新聞にも載った
アメコミ界の大ニュースがありました。
「スーパーマンの死」です。
この作品もかなり早いタイミングで邦訳されることになったのですが、
登場キャラへの説明が一切ない、しかも本当に面白くなるのは
スーパーマン死後の後継者争い&スーパーマン復活なのに
ただ「スーパーマンが死んだ」だけの部分で翻訳してしまったので
よくわからない作品になってしまった感もあります。
92年、日本人スタッフも参加していたアニメ版「バットマン」が
日本でも放送開始し、その黒を基調としたシンプルでクールな画面に
魅了された方も出てき始めます。
93年にはビクターブックスからダークホース社のアメコミ作品
「シン・シティ」や「バットマンvsプレデター」などが邦訳され、
雑誌形式の「スーパーコミックメーカー」で日本作家の作品とともに
「ヘルボーイ」や「マスク」「コンクリートマン」などが翻訳されます。
そして1994年。
91年に本国で爆発的な人気になっていた「X-MEN」の多面的な展開が
広告代理店・イオン(現ウィーヴ)と小学館プロダクションを中心に起こります。
カプコンからの格闘ゲーム化、TVアニメ放送開始、
竹書房からのアニメコミカライズ(これは後に「X-MEN:MANGA」としてアメリカ発売も)
そして小学館プロダクションからの毎月の邦訳がスタートするのです。
毎月刊行される邦訳本はキャラ解説なども充実しており、
初めてアメコミに触れる、という方にも読みやすい編集、
なによりフルカラーにして祖父江慎のスタイリッシュな装丁もあり
アメコミ読者を拡大するきっかけとなっていったわけです。
そして95年ごろから、輸入トイショップや輸入雑貨店・アパレルショップを中心に
「SPAWN」のフィギュアを中心としたアメリカントイブームが発生いたします。
特にマクファーレントイズ社からの製品は、ガレージキット並みの造形や
限定商品やバージョン違いの多さから人気が過熱し、
ファッション誌で特集が組まれるほどの社会現象化して
「激ヤバ超レア即ゲット」と書かれるほどのブームとなっていきました。
そのブームを背景に、96年にメディアワークスが「SPAWN」の邦訳をスタート。
小プロのマーベル、MWのイメージ(「SPAWN」以外に「WILD C.A.T.S」「GEN13」を刊行)と
毎月複数のアメコミ邦訳が出るようになったわけです。
そして「X-MEN」が17巻まで出た段階で雑誌形式で複数タイトルを紹介する「MARVEL X」へと
小プロ邦訳は発展し、電話帳なみの厚さ×3冊の「エイジ・オブ・アポカリプス」まで
発売される事態となります。
さらに96年にはDCコミックスの邦訳「スーパーマン/バットマン」も刊行開始しますが
こちらは3号で終了、「バットマン:イヤーツー」は前半部分だけの邦訳となってしまいました。
(この続きは10年以上の時を経て、漸く邦訳されることになります)
そして「MARVEL X」も10号からトッド・マクファーレンの「スパイダーマン」を
メインに据えることになりますが、17号でこちらも終了。
続いてマーベルの人員整理クロスオーバー「オンスロート」から
「ファンタスティック・フォー」「アイアンマン」「キャプテンアメリカ」「アヴェンジャーズ」の
別世界でのリセット作「ヒーローズ・リボーン」刊行が始まるも
売り上げ不振から途中を端折った全8巻で終了、
続く「X-MEN:ゼロ・トレランス」も本国での不振を反映するように
決着の話が邦訳されないなどといった構成で、小プロのマーベル邦訳は一時終わりを告げます。
その後はDCの、特にバットマンタイトルがよく邦訳され、
「キングダム・カム」、「バットマン:ダークナイト・リターンズ」、
「バットマン:アーカム・アサイラム」などのアメコミ史に残る名作、
さらにダークホースの「ヘルボーイ」の邦訳も行われますが
2000年12月の「バットマン:マッドラブ」、そして間隔をあけて
2003年に「バットマン:ブラック&ホワイト2」でアメコミ邦訳を一時休止します。
一方のメディアワークスも、「WILD C.A.T.S」「GEN13」は
早期に刊行が止まり、終盤はかなり部数も絞られたようです。
(「WILD C.A.T.S」終盤のアラン・ムーア参加部はそのためにややプレミア化)
「SPAWN」も26巻(#80)までの邦訳がされるも、
一端の決着がつく#100までの邦訳は実現されませんでした。
しかし、メディアワークスはアメコミ邦訳からの撤退前の98年、とんでもない爆弾を落とします。
80年代アメコミ最大の問題作「ウォッチメン」の邦訳を実現させたのです。
異常なまでの情報量をフォローした解説、そして4名の翻訳家による共同作業は
まさにアメコミ邦訳史に輝く金字塔ともいえる仕事でした。
他にもこの時代には晶文社からグラフィック・ノベルの名作である
「マウス」や「ボーン」(前半3冊で終了)が刊行されたり
インターブックスから幻想コミックスの名作「サンドマン」
(全10部のうちの3部までと外伝2冊のみ刊行)とリリースされますが
どれも定着までは至らなかった模様です。
(一方、2001年にプレスポップギャラリーより、
「ゴーストワールド」などのオルタナティブコミックの邦訳が刊行されたりもしています)
つまり、いわゆるメインストリームのアメコミ邦訳ブームというものは
2000年を前に終了していた、ということになります。
(ちなみにアメトイブームのほうはもっと早い段階で、
海洋堂とバンダイを中心とした国産食玩・コレクタートイブームへと移行しています)
しかし、「X-MEN」や「スパイダーマン」の映画化が2000年から続き、
それらがどれもスマッシュヒットしたことで、
原作を知りたい、という層が新たに生まれることになります。
そこで2003年、新潮社が「アメコミ新潮」として、
マーベルが映画から入ってきた新規読者向けに開始した「アルティメット」シリーズ
(今までのタイトルとはパラレルワールドになるタイトル)を中心に
邦訳を開始することになります。
こちらは「X-MEN」「スパイダーマン」とも11巻まで刊行され、
新規読者層を狙ったコンビニ本版も出版されますが
そこから続くことはありませんでした。
一方、タカラ系列の出版社であるジャイブは
2003年より「DCvsマーベル」と「トランスフォーマー:アルマダ」で
アメコミ邦訳に新規参入、バットマンを中心としたDCタイトルと
「ヘルボーイ」の続巻という小プロ邦訳の続き、という形での展開を行います。
(編集プロダクションが同じウィーヴ)
邦訳が待たれていた「バットマン:キリングジョーク」や「バットマン:HUSH」、
「アストロシティ」、「リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン」などを
邦訳リリースしていきますが、映画「バットマン・ビギンズ」合わせの
「バットマン:イヤーワン」「バットマン:テイルズ・オブ・デーモン」で
DC邦訳は休眠状態になってしまい、「ダークナイト」時には邦訳新刊が出ていないという
もったいない状況になってしまっていました。
(その代わり、出ていた旧作が大型書店からすべて消えるという状況になったわけですが・・・)
現在は「ヘルボーイ」の新刊刊行のみが続いているのが現状なようです。
そして、ジャイブのDC撤退状態から1年、2006年に小学館プロダクションは
ヴァーティゴの「ヒストリー・オブ・バイオレンス」でアメコミ邦訳に復帰します。
アラン・ムーアの「V・フォー・ヴェンデッタ」を刊行後は
「ダークナイト」(リターンズ&ストライクス・アゲインの合本)などの
復刊を中心にしばらくリリースを続け、
2009年にはプレミアがついていた「ウォッチメン」をアブソリュート版(豪華本)を底本に復刊、
さらに復刊希望アンケートを元にした復刊などを行い、
中古市場で高額になっていたタイトルを復刊していきます。
さらにヴィレッジブックスがジャイブの後を受ける形で
「バットマン:ロング・ハロウィーン」でアメコミ邦訳市場に参入、
2010年よりマーベルタイトルの邦訳も開始することになり、
(小学館プロダクションもマーベルタイトルの邦訳を開始)
またここにアメコミ邦訳ブームの再来が始まったわけです。
(90年代の邦訳に比べ、1冊あたりが高額になってしまっておりますが・・・)
また、文芸書や哲学書を中心とした出版社であるみすず書房から
アラン・ムーアの最高傑作と名高い「フロム・ヘル」が邦訳されたり、
ヒーローコミック以外のタイトル・・・
「キック・アス」や「スコット・ピルグリムvsワールド」、
そしてフランスのバンド・デシネ(BD)の邦訳刊行も続くという
海外コミックが定着したのでは、と思えるのが2011年の邦訳コミック界の現状といえそうです。
・・・この背景にはやはり「X-MEN」「スパイダーマン」シリーズのヒットから
「ダークナイト」、そしてマーベルスタジオの「アイアンマン」以降のアベンジャーズシリーズの
成功という背景は抜きには語れないように思います。
次回からは映画シリーズごとに映画と原作の関係などを
語っていければな、と思っております。
最初はやはりあのシリーズからいくべきかな・・・