和田誠著『似顔絵物語』(白水uブックス)、山藤章二著『似顔絵』(岩波新書)読む。
当代の二大似顔絵師による似顔絵本である。
二人とも好きなイラストレーターだ。
和田誠は、信じられない位シンプルな線で、人物の特徴をとらえる。優しい絵柄だけど、無駄なく空間が張りつめている。
装丁の仕事もしているが、和田誠の装丁した本は、たたずまいでそれとすぐ分かる。
つい手に取って眺めたくなる絵柄だ。
山藤章二は、和田誠と較べるとアクが強い。毒がある。
山藤章二といえば、なんといっても『ブラックアングル』だろう。
時事イラストというか諷刺画というか、ブラックなアングルで世相を斬る。
僕は、中学生のころ、『ブラックアングル』をよく見ていた。
何故かというと家の本棚にあったから。
僕は、1977年生まれなのだが、『ブラックアングル』も同じ年に連載が開始している。
本棚の1977年度新聞縮尺版の隣に『ブラックアングル』が、挿さっていた。
僕は長男なので、その年をメモリアルなものとして記録を残そうと父はしたのだろうと思う。新聞縮尺版は分かる。何故『ブラックアングル』?
おかげで、世間をナナメのアングルから見る人間になってしまったが、戯作や見立てなど複眼的な見方が鍛えられたので、ありがたい事だったと思っている。
二冊の似顔絵本は、読んでいると二人から受けてきた影響を遡り自分の似顔絵を辿るような気分になる、不思議な読書体験を与えてくれた。
当代の二大似顔絵師による似顔絵本である。
二人とも好きなイラストレーターだ。
和田誠は、信じられない位シンプルな線で、人物の特徴をとらえる。優しい絵柄だけど、無駄なく空間が張りつめている。
装丁の仕事もしているが、和田誠の装丁した本は、たたずまいでそれとすぐ分かる。
つい手に取って眺めたくなる絵柄だ。
山藤章二は、和田誠と較べるとアクが強い。毒がある。
山藤章二といえば、なんといっても『ブラックアングル』だろう。
時事イラストというか諷刺画というか、ブラックなアングルで世相を斬る。
僕は、中学生のころ、『ブラックアングル』をよく見ていた。
何故かというと家の本棚にあったから。
僕は、1977年生まれなのだが、『ブラックアングル』も同じ年に連載が開始している。
本棚の1977年度新聞縮尺版の隣に『ブラックアングル』が、挿さっていた。
僕は長男なので、その年をメモリアルなものとして記録を残そうと父はしたのだろうと思う。新聞縮尺版は分かる。何故『ブラックアングル』?
おかげで、世間をナナメのアングルから見る人間になってしまったが、戯作や見立てなど複眼的な見方が鍛えられたので、ありがたい事だったと思っている。
二冊の似顔絵本は、読んでいると二人から受けてきた影響を遡り自分の似顔絵を辿るような気分になる、不思議な読書体験を与えてくれた。