自分のために市販のアドベントカレンダーを買った。スーパーで売られている子供用の品で、1ユーロもしないんだ。
12月1日から24日まで毎日、一つだけその日にちの場所を開けて、中の小さいチョコレートを食べるんだ。
昔はこんなことできなかったものだ。袋菓子を開けると、途中でやめられなくて一気に食べてしまった。
毎朝、起きると一つだけ食べる楽しみ。
ふふふ、リスチョコもあったぞー。
暗い北欧州の冬至の時期をどのように明るく希望を持って暮らすか、という知恵がクリスマスを生んだものと私は考えている。
日本に住んでいたときはそんなことを思いつかなかったものだ。
東京周辺の寒いけれどきれいに晴れた日々が多い冬では、クリスマスは単なるキリスト教の行事だと思っていた。
200キロほど北に住む在独日本人仲間A子さんから画像が届いた。
幼稚園に持って行くマフィンだ。
彼女の長女、ひめちゃんが誕生日なんだ。ドイツでは誕生日の子供がクラスの仲間全員分のお菓子を持参して登園、登校するようだ。
義母が娘に頼まれて、孫の誕生日のマフィンを焼いていたことがあったな。
忙しくてマフィンを焼けない両親も多いことだろう。市販の製品を持って行く子供もいるのだろうな。
あるいは子供の誕生日などまるで関心のない親もいるだろう。また、移民の家族だと、こうした習慣に馴染めない場合もあるかもしれない。
クリスマス時期にふさわしく飾り付けられたマフィンだ。ひめちゃんが熱心なお母さんに育てられていることを嬉しく思う。
これを焼いたA子さんによると「チョコのうわがけがいい加減なのがドイツっぽい」と謙遜していた。
私の目にはきれいに仕上がっているように見える。
A子さんと私はドイツ化激しく、ドイツのテキトーさ加減にあきれながらも楽さを堪能しているんだ。