哀愁のパンクロッカーのアンセム

夜中のtelephone





僕らが10代の時に憧れたパンクの重鎮が




いよいよかなって話





いよいよかなってのは、酒飲み過ぎて
頭に毒が回っちゃって



朝起きたら酒



眠くなったら酒



再び起きたら酒




ワインはブドウジュース



日本酒は水



そんな生活をずっと続けていたものだから
当然なんだけど




そんな報告を別のバンドマンがしてくれた






かなりマニアックな話になるんだけど




ハードコアってジャンルは、僕にとっては人生そのもの




音楽そのもので




そんな世界の大先輩




グールってバンドのギタリスト



16歳で家出して来てギターも弾けないのに、ギタリストになった



ボーカルは片腕のマサミ



ブルーハーツの僕の右手を知りませんかのモデル





当時は、暴走族並にめっちゃくちゃ怖い人達で





日本のパンクシーンに一時代築いた連中の1人





ブランキージェットシティの前身バンドや




ＦＯＦＤというミクスチャーバンドをやったり




前科14犯とか
アホなことが多いんだけど





いつもスーサイダルのような出で立ちで




歌舞伎町を徘徊していた





僕からしたら大先輩だけど




パンクロッカーらしく全うしたんじゃないかなって思う



今更、摂生して延命して



勝手に殺すなって言われるかもしれないけど




らしくないじゃん？



好きに生きて
ただ来る時が来ただけかなって




僕もその内死ぬんで




また、その時に酒でも飲もうってくらい





ただ一つ心残りなのは、一緒にステージに立てなかったことかな





何事もそうなんだけど、ただそれだけをやり続けるだけの難しさ




音楽は特にそう思う



なぜなら、音楽って売れたいってことよりも




生きる糧だから




だって、売れるんだったら売れるジャンルや曲やビジュアルがあって




だけど、それはロックじゃないって自分達は思ってて



まさにそれは商業的ではない思考で




一生楽にならない既定路線




泥だらけになってバイトやってても、同世代の友達が結婚したとか、車買ったとか



そんな噂を聞いても



俺たちは音楽をやっているんだというアイデンティティーがあるからずっとやって来れた



というか、それが無かったらもはや終わり




中学時代の頃のヤンキーの友達はおそらくそれで何人か自殺した




生きていくって簡単じゃないって思うからこそ




生きているだけで丸儲けというのもわかる




ただ生きているんじゃなくて、生きるって意思があるからこそ生きている




だけど、僕もそうだけど
ヤンキーも暴走族もバンドマンもみんな愛すべきアホで



承認欲求の塊が生きているようなものだから




ちょっとのすれ違いだけで方向を見失ってしまう




本物の極悪人なんか僕はいないと思ってる




そう考えると、本当に教育こそが全てなんだろうな










このヴィンテージのマーシャル
これがマックスの形見分け



その上のメサブギが往年のサウンドを彷彿させる





ロックな生き方って難儀だけど




ロックな生き様ってリスペクトするよねって話








って、まだ死んでねーよ！って