8月、JRの駅などでは「東北に行こう」というような
ポスターやチラシが目に付きます。
確かに夏の東北には祭りが多いですからね。
ほぼ祭りは終わったのでしょうが
行かれた方はいらっしゃいますか?
知人に岩手出身の人がいまして、以前何かの拍子に
宮沢賢治の話になりました。
すると彼の口からスルスルと『雨ニモマケズ』のフレーズが
出てきたので少々驚きました。いや、見た目にはバリバリ
ロックなお兄ちゃんなので意外で・・・ごめんなさい。
きくと、小学生のころ、お母さんに「これは覚えておきなさい」
と云われたんだとか。
「覚えておきなさい」というお母さんの感覚と
それを素直に覚えた少年の態度がとても微笑ましく、
偉大な人物を世に送り出す土地は興味深いと思いました。
「『雨ニモマケズ』の暗誦は岩手県民必須なの?」なんて
笑ったけれど、まんざらでもなかったりして。
あまりにも有名な賢治の『雨ニモマケズ』。
学校で習い、多くの方が朗読し、碑に刻まれていますが、
私は昔、あるテレビ番組で関口宏さんが朗読するのを
強烈に覚えています。
『知ってるつもり!?』という番組です。
あの番組が始まって確か数回目に宮沢賢治をとりあげ、
賢治の人生を追ったあと改めて番組の最後に『雨ニモマケズ』を
朗読したのです。
その朗読は淡々としていた記憶があります。
ただ賢治の人生を振り返ったあとだけに何か意味めいたものが
付随してきて印象的でした。
この「詩」は、賢治の手帳に無題の詩あるいはメモのように
書き込まれていたそうで、「11.3」という日付が記されているから
1931年11月3日ということらしいです。
ワタシがナリタイと思っているモノが素晴らしいかどうか
よりも、人には様々な現実が襲ってくるんだという恐れと
それに立派に立ち向かえるかどうかの不安が呼び起こされて
私にとっては“いっぱいいっぱい”になる詩です(笑)。
でも確かに対比のリズムがあるから暗誦したくなりますね。
みなさんもよろしければ、よくご存じのこの詩を
改めて読んでみてください。
雨ニモマケズ
宮沢賢治
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラツテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンヂヤウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
小サナ萱ブキ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクヮヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒデリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ
新編 宮沢賢治詩集(新潮文庫)より
ポスターやチラシが目に付きます。
確かに夏の東北には祭りが多いですからね。
ほぼ祭りは終わったのでしょうが
行かれた方はいらっしゃいますか?
知人に岩手出身の人がいまして、以前何かの拍子に
宮沢賢治の話になりました。
すると彼の口からスルスルと『雨ニモマケズ』のフレーズが
出てきたので少々驚きました。いや、見た目にはバリバリ
ロックなお兄ちゃんなので意外で・・・ごめんなさい。
きくと、小学生のころ、お母さんに「これは覚えておきなさい」
と云われたんだとか。
「覚えておきなさい」というお母さんの感覚と
それを素直に覚えた少年の態度がとても微笑ましく、
偉大な人物を世に送り出す土地は興味深いと思いました。
「『雨ニモマケズ』の暗誦は岩手県民必須なの?」なんて
笑ったけれど、まんざらでもなかったりして。
あまりにも有名な賢治の『雨ニモマケズ』。
学校で習い、多くの方が朗読し、碑に刻まれていますが、
私は昔、あるテレビ番組で関口宏さんが朗読するのを
強烈に覚えています。
『知ってるつもり!?』という番組です。
あの番組が始まって確か数回目に宮沢賢治をとりあげ、
賢治の人生を追ったあと改めて番組の最後に『雨ニモマケズ』を
朗読したのです。
その朗読は淡々としていた記憶があります。
ただ賢治の人生を振り返ったあとだけに何か意味めいたものが
付随してきて印象的でした。
この「詩」は、賢治の手帳に無題の詩あるいはメモのように
書き込まれていたそうで、「11.3」という日付が記されているから
1931年11月3日ということらしいです。
ワタシがナリタイと思っているモノが素晴らしいかどうか
よりも、人には様々な現実が襲ってくるんだという恐れと
それに立派に立ち向かえるかどうかの不安が呼び起こされて
私にとっては“いっぱいいっぱい”になる詩です(笑)。
でも確かに対比のリズムがあるから暗誦したくなりますね。
みなさんもよろしければ、よくご存じのこの詩を
改めて読んでみてください。
雨ニモマケズ
宮沢賢治
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラツテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンヂヤウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
小サナ萱ブキ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクヮヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒデリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ
新編 宮沢賢治詩集(新潮文庫)より