私が0~3歳の子育てひろばをやっているのは、
やはり子どもはみんなの中で存在を認められて育つことの大切さを感じているためですし、
お母さんの孤独感を助けたい、と思ってもいます。
でも、基本はやはりお母さん(または主たる養育者。
パパが全面子育てしている家もあります)と
どれくらい愛着関係が育っているかどうか、だそうです。
逆に言えば、どんなに大勢の人が関わって可愛がったとしても
乳幼児期にお母さんとの関係がしっかりと築かれていなければ、
子どもは心の奥深いところで安心感をもてないということなのです。
これはローマ皇帝の天才児を育てる実験や、
他にも育児を効率よく行えないかと
実験したイスラエルの例でも実証されています。
天才児を育てる実験では、最高の条件で子育てをしたけれど
一つなかったのが一人の人との愛着関係で、
赤ちゃん全員が死亡。
特定の人ではなく大勢の人が育児をしたイスラエルの実験では、
大きくなってから対人関係の持ち方が不安定になる傾向が見られ、
孫の代には周囲に無関心で、無気力な子どもが育つ傾向がみられたということです。
私自身もこれは実感として感じています。
叔母の話によると、私は小さい頃
二人の叔母にとても可愛がられて育ったそうですが、
基本的な安心感が持てませんでした。
それはやはり母との関係が希薄だったこと、
そして今考えると母がかなり「リジット」の防衛が強かったためではないかと思います。
http://characterogy.com/
母が何を感じているのか、何を考えているのか?
私のことがかわいいのかどうなのか、
会話もあまりなかったため、全く分からなかったのです。
自分と関係ない世界にいるような、そんな感じがしました。
(長い時間がかかり、今はやっと絆を取り戻した感です)
子どもの育ちの一番大切な時期を逃すと愛着関係を育てるのに
何倍も努力が必要になってきます。
だからこそ、にじの森を始めました。
どうしてもこの時期でなければならない大切なものがあるのです。
時間の長さではないので、
働いているお母さんは、帰ってから子どもと過ごす時間を大切にしてくださいね。
寝る前には穏やかな時間、温かい時間を持ってください。
私は自分の子どもで実験(というと違う気もしますが)してみました。
息子は重度障害児で、自閉的でもありました。
生まれた時は障害があるとは言われなかったのですが、
オッパイをいつまで経っても飲めない、
興奮状態がひどい、夜眠れない、
発達の仕方が早い時期から何か変だというのがありました。
哺乳瓶はどんなにお腹が減っていても拒否したため
ちびちびと母乳を飲ませ、9ヶ月でやっと普通に飲めるようになりました。
夜中の眠れないのはずっと続いたため、
大きなバランスボールを買い、夜な夜なその上で揺らして
少しでも眠らせる。
そうしないと具合が悪くなり、入院に突入するのです。
かなり過敏だったので、3ヶ月目に引越ししたら
それが引き金で頭の左半分の髪の毛を殆ど引っこ抜いてしまいました。
3ヶ月児が自分で全部髪の毛を引っこ抜いたのはびっくりです。
それなので、とにかく出来る限りおんぶに抱っこで育てました。
そうしてみたらあんなに怪獣のようだった子が
2歳過ぎるとかなり精神的に落ち着き、
笑顔がたくさん見られるようになったのです。
寝られないのは相変わらずでしたが。
その後はちゃんと一人遊びもできるようになったし、
相変わらず入院生活は多く過敏さは残っていたけれど、
私と息子の間につながり感ができたため、
精神面では育てやすくなりました。
息子を育てていた時は私は3時間以上続けて寝たことが殆どありません。
まぁ、その点は死にそうでした~~
話がだいぶ逸れましたが、自分の経験からも
最初の2年間が本当に大切だと実感している
ということが書きたかったのです^^;
障害のある子でも、愛着関係が育っているか
そうでないかはちゃんと分かります。
私は日ごろ子育て中のお母さんと接することが多いですので、
お母さんの辛さやしんどさも実感として分かりますし、
そうだからこそ、なかなかはっきり言えないことがあります。
でも、子どもの一番大切な時期はあっという間に過ぎてしまいます。
私は今まで迷っていました。
こう言ったらお母さんが傷つくんじゃないか、
なおさら絆を断ち切ってしまったらどうしよう、とか。
でも、やっぱり子どもを守りたい。
それは結局お母さんを守ることでもある。
それは相反することではない、ということに気づきました。
今絆を作れないことが、将来的にさらに大きな問題として現れてくるから。
それはそれで、その人の人生のプロセスでもあるのですが。
私のように長い時間をかけるのもありかな、とも思いますが。
でも、そういうチャンスなくして生活している人も多いと思います。
ですので、なるべく早い段階で気づいて欲しいと思っています。
お母さんの心のケアは、それはそれとして
お母さんが自分自身の問題として取り組めばいいのですし。
自分自身の問題、ご主人との関係、自分自身の親子関係。
みんな子どもに関係してきます。
自分自身の心のケアに セルフアウェアネススキル
http://heartintouch.net/awareness/
カウンセリングも行っています。
以前はカウンセリングは心の病気をもつ人が受けるもの、
というようなイメージがありましたが、
今はごく普通に、子どもをどうしても怒ってしまう、とか
自分の親との関係がしんどい、
いつも子どもがちゃんとしないと気になる、など
ごく日常のことに関する悩みで受けに来られる方が殆どです。
心の問題は早いうちに取り組むに越したことはありません^^