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漕手のやんごとなき日常

~立教大学体育会ボート部の日常を漕手目線で~

「最高」 4年角谷

2019-04-22 22:35:10 | 日記

 こんばんは。夜分遅くに失礼します。ヤ◯ザキ春のパンまつりではありません。春の角谷祭りこと、4年角谷です。(わかる人にはわかります。笑)早いものでもう4年生になってしまいました。最近記念日アプリをインストールし、全日本まで、インカレまで、引退まで、とカウントダウンするようになりました。全日本まであと31日。引退レースとなるインカレまで、あと136日。本当に早すぎます。以前日記を昨年の11月末に書き、その日から今日までで、

 

●12

・左肋骨を疲労骨折する

 

●1

12月上旬よりリハビリ生活(主によく寝てよく食べる生活)

 

●2

・長崎県諫早にて日本代表候補合宿に参加する

 

●3

21歳になる

・卒業単位を3年で取り終える

・日本代表最終選考レースにて日本代表候補に選出される

・お花見レガッタでW1xW8+で優勝する(女子エイト2連覇)

 

●4

・日立明三大学レガッタで優勝する(女子エイト3連覇)

・兵庫県城崎にて日本代表強化合宿に参加する(現在)

 

 自分で言うのもなんですが、なかなかに濃い日々を過ごさせていただいていると思います。どれも印象深い出来事で、全部お話したいのですが、とんでもなく長い文の日記になってしまうので、やめておきます。笑

 

 日本代表候補に選んでいただいたことも、お花見で優勝できたことも、日立明で優勝できたことも、怪我をしたことでさえも、全ての経験が「最高」だと今胸を張って言えます。嬉しい時や楽しい時だけではありませんでした。苦しい時や不安に思う時の方が多かったかもしれません。しかしそれを「最高」に変えてくれたのは、間違いなく周りにいる、仲間や家族、みんなのおかげです。各々が自分の置かれた場所で精いっぱい頑張る姿、また、励まし応援してくれたおかげです。ありがとう。

 

 先ほども言いましたが、全日本まであと1ヶ月。インカレまであと4ヶ月半。それぞれが「最高」の気持ちで終われるよう、日々を無駄にせず頑張ります。

 

 最後に報告です!現在、兵庫県の城崎にて行なわれている日本代表強化合宿に参加しています。コースでは止まらずに長い距離を漕ぐことができ、サーキットトレーニングも充実して行うことができます。(おかげで身体はバキバキです。涙)あと、なんと言っても実はここ、温泉街なんです!温泉街ならではの美味しい食べ物に、温泉に、疲れた身体にはもってこいですね!(しかし軽量級という身分のため、たくさんのものは食べられませんが。涙)5月の中旬にはブルガリアで行なわれるワールドカップIに軽量級ダブルスカルで参戦予定です。6年間ボート競技を続けてきてできてしまった、自分の漕ぎの良くない癖を直すことにただいま奮闘中でありますが、ハイレベルなレースに参加させていただけることに感謝しつつ、世界を相手にできるよう、この合宿から頑張っていきます...!ただ、部のみんなに会えない期間が増えるので少し寂しいです。寮にいるときに、たくさん構ってください。よろしくお願いします。笑 最後に、城崎の「最高」そうな写真を載せておきます。今週も頑張りましょう!それでは失礼します。

※拾い画です。

 


難しい事考えずに漕げ 4年内山

2019-04-22 17:09:24 | 日記

耳元で不快な振動が連続する。荒い手つきでその震源を探り、止める。電気の消えた薄暗い部屋の中に朝4時半の表示がぱっと光る。

 

習慣化され過ぎたためか、貴重なフライといえど、アラームは容赦なく心地良いまどろみの中から無理矢理引きずり起こしてくる。昨晩設定し直さなかった自分を恨んだ。

 

画面上には不快な音の出どころを何度も止めようと失敗したスヌーズ機能の形跡が残っており、低い音が再び重い頭へと一定のリズムを刻み始め、私の鼓膜をぶぶぶぶと揺らした。手を伸ばしそいつの息の根を完全に止めると、既に時刻は7時を回っていた。

 

しぶしぶ学校へ赴く決断をし、重いまぶたをごしごしと擦り、数センチ開いたカーテンの隙間から差した光に呼応しながら、固まった身体が少しずつ動かされてゆく。天井に腕を突き上げ軽く伸びをし、縮こまった肺を広げ、未だ気だるい体内に朝の澄んだ空気をすっと取り込む。

 

ふらりと重たい足どりで洗面所へと向かい、春先の蛇口から流れ出るひたりと冷たい水を手腕に満たし、ばしゃっと顔に勢いよくぶちまけると、視界が開けようやく朝の目覚めへと到達した。

 

レースが終わった後の日は、何故だか考えがよく廻る。急に冷静になる。

 

昨日まで熱くなっていた自分をゴールに置いて、隣に監視役の様な自分が出てくる。これからの行動を俯瞰しているような感覚がある。

 

レースで負けた人間のとるその先の行動を、もう1人の自分はじっと見つめてくる。

 

今すべきこと、してはいけないこと、

許されること、されないこと、

 

「勝つために何をすべきか己に問え」とは良く言ったもので、もう1人の自分が常に判断を下している。コンビニのパンひとつ手に取るだけで、もう1人は常に見張っている。

お前はそれを食べるのか、と。

 

もう1人の自分は、普段の行動はおろか、心さえも見透かし、周囲にうまく貼り付けている前向きな感情を破って、奥底に滲む甘さや怠惰や矮小さなどの汚い部分でさえも暴き、表に引き摺り出し、自分に問いただしてくる。

 

練習しているとき、エルゴを引き続ける合間の30分、苦しさのあまりやめてしまいたい衝動に駆られる。自分との戦いが延々と続き、少し気が緩んでタイムが落ちることがある。止まってしまうことだってあった。

 

そんな時に囁かれる。

何故みんな頑張れているのに、お前は止まってしまうんだ、なんて怠惰で弱いダメな人間なんだ!

 

こんなことを毎度練習しながら考えているので、自信なんて芽生えない。

 

ちゃんと練習を心血注いでやった日の方が多いと思いたい。だけれども、今まですべての練習の中で、少しでも全力で出来なかった日があることを思い返して、内なる声はその日をずっと責め立てる。

 

練習頑張ってきたとは人に言ってるけど、あの時とんでもない菓子類完食してたし、夜更かししたし、あの時の朝練全然漕げてなかったじゃん!行動伴ってねーよ!勝つって口だけじゃねーか!みたいな。

 

もう1人の自分はいつだって正しい。

勝つための最善の選択を用意して待っている。早く寝ることとか、食事管理心がけるだとか、練習への取り組みだとか。その己の内なる声にきちんと耳を傾け、自分を律しながら努力しないと強さは手に入らない。

 

4年生になった今でも強くなったとはとても言えない。10年人生の半分ボート部にいながら、ここにきてもまだ迷走している。

 

私は弱い人間なので、レースで他の選手を相手取る前に、日々の自分との戦いがあって、ごはんが食べれないとか、練習少し乗り気になれないだとか思ってしまう弱気な気持ちをボコボコにすることから始めなければならない。多分これは引退するまでずっと続く。

 

半年もない残された時間の中で何ができるだろう。

スタート地点に立つとき、内なる声に耳を傾けても、全部やりきったから大丈夫だろ!と言える状態で迎えられる努力をしたい。

頑張る同期と後輩に肩を並べられるような選手になって、ボート選手としての人生にピリオドを打てるように。