朝露のおりた穏やかな夜明け
山々を抜ける青紫のおぼめく朝の光が美しく
剱に向けての歩みの励みとなった
モルゲンロートに染まる富士ノ折立
雄山神社にかかる雲も赤く染まり神々しい朝だ
朝露を纏った高山植物達も
色鮮やかに咲き生命力に溢れていました
別山乗越の剱御前小屋に着いたころ
堂々たる勇姿で構える剱岳が望めました
まだまだ先は遠いようです
雷鳥沢を出発して3時間程で
剣山荘に到着しました
ここからヘルメットを被ってピークを目指します
ようやく目の前に姿を現したと思いきや
剱岳の前にそそり立つ前剱でした
これからが始まりのようです
多くの難所を集中して乗り越えるが
息つく暇もなく次の難所が待ち構えます
一歩間違えれば奈落の底へ叩き落されます
目の前に見える山頂は近くに感じるが
足が鉛のように重くなり体力だけが削り取られ
心が何度も折れそうになった
剱岳核心部のカニのタテバイ
垂直にそり立つ50m程の岩壁を越します
手足をかける所には沢山の浮石があり
自分の滑落を防ぐのは勿論の事
誤って浮石を落石させ後続者に直撃させて
大事故に繋がりうるので
小さな石コロでさえ落とせません
剱岳を登り始めて3時間弱
テッペンを目の前にして登ってきた道をふり返ると
剣のように鋭角的な岩峰が天を斬っていた
標高2999mの
念願の北アルプス剱岳登頂成功
雲が手の届きそうな所を走っています
バリエーションルートの源次郎尾根を
クライミングで踏破されてる方もいました
北西の風に乗って雲が出てきたので
この壮大な絶景に別れを告げ下山する事にしました
下山途中に小さな癒しに出会いました
妙に人馴れしたオコジョ
今日は剱沢キャップ場で一夜を明かします
今回の山行は
槍ヶ岳から大キレットを経て
北穂高岳の縦走を想定して
トレーニングも兼ねていた為
剱岳踏破も重いザックを
背負った状態で挑んでみました
厳しい道のりの先には
いつも絶景が待っていてくれてます。
camera
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark IIIlens
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO