R.Life

The fishing is life itself !

2020.8.13 Mt.YARI -前編-

2020-08-18 08:37:00 | Mountain

霧に包まれた上高地の朝

美しい穂高岳の峰々は望めませんが

朝霧の下りた梓川と

幻想的に煙る上高地も美しく心が洗われます


今回の山行は槍ヶ岳から北穂高岳へ向けて

縦走を予定していましたが

のんびりし過ぎた行程により

天候が悪化してしまい縦走は断念しました。


上高地から槍ヶ岳に向けて歩き始めます

曇天空から時折り朝日が差し込み

緑の森を照らして登山者の心を弾ませてくれます


しかし標高を増すごとに天候は悪化して

雨具を着てのむし暑い登りとなりました


上高地を出発して雨風に打たれながら

7時間半を経て今日のテン場の

殺生ヒュッテに到着した


午前中は大荒れだったみたいで

数名の登山者は中腹のババ平まで下り

避難していたみたいです


到着した頃には

幸い雨は上がり回復傾向に向っていました

しかし富山側から吹き付ける強風が

稜線を越え反転流となって

容赦なくカールを風が駆け抜けてテントが煽られ

苦戦した設営になりました


日中は槍ヶ岳の穂先だけが霧に隠されて

なかなか姿を見せてくれませんでした


夜には星空を突く

槍のシルエットがとてもクールでした

明日はあのトンガリの先端に向かいます

どんな絶景が待っているのか楽しみです。


camera
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III
lens
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO



2020.8.3 立山連峰縦走

2020-08-09 18:15:00 | Mountain

山行二日目の朝は薄雲が広がり

剱岳山頂は霧が霞めていました


今日は日の出を見るために

別山山頂を目指したのですが

標高を増すごとにガスが濃くなってきました


別山山頂2874m到着

ここに着く頃には辺りは真っ白に

霧が晴れるのを期待して少し待っていたのですが

寒さに負けて次に向けて歩くことにしました


霧に霞める長い尾根に生えるハイマツの周囲には

夏毛に生え変えたつがいの雷鳥の姿を

何組も見ることができました







真砂山、富士折立を経て

大汝休憩所で休憩をはさみ

立山最高峰の大汝山3015mを経て

雄山から一の越山荘へ下る頃

霧が晴れてきた


一の越から龍王岳方面に歩き

鬼岳、獅子岳を経て今日のキャンプ地である

五色ヶ原に向けて歩きます



ようやく顔を見せた絶景に心躍り

足取りが軽くなります


残雪雪渓の映える山々と

美しい高山植物を観察しながら

登り下りを繰り返します





眼下には黒部湖も見えました


獅子岳2714m


獅子岳から望む

立山三山は最高の眺望でした



ザラ峠を越えた頃

今日の目的地が見えてきました

削り取られたような断崖絶壁の丘の上が

五色ヶ原になります


綺麗な木道が整備された

五色ヶ原キャンプ場に到着しました

今日はここにテントを張って

ゆっくりしたいと思います



地形的に夕陽は見えませんでしたが

山肌に反射した夕陽が良い眺めでした


翌朝の最終日は

朝焼けの綺麗な素敵な朝となりました


鷲羽岳辺りでしょうか

山肌が朝陽に焼けてとても綺麗です

槍ヶ岳も紅く染めています



最終日となる今日は6時間をかけて

ひたすら山を下るだけです



五色ヶ原から刈安峠を経由して

黒部湖の平ノ小屋まで下り

黒部湖沿いを3時間程歩き

黒部ダム駅に到着して今回の山行は

怪我も無く無事に終わりを迎える事ができました





この三日間の山行で

38kmのソロ縦走となりました


その中で一番心に残り胸を熱くした風景は

獅子岳から望む立山連峰でした

この風景を前にして静かに目を瞑り

澄んだ空気、風の流れ、大地の香り、

生き物達の息吹を四感で感じ心を落ち着かせ

ゆっくりゆっくり目を開きこの絶景を瞳に映す

今でもあの感覚は忘れません

視界全体に広がる絶景を前に

全身の毛穴が一斉に開き全神経が震えて

自然と目頭が熱くなりました

この写真では伝わらないですが

山は人に心から感動を与えてくれます。

ありがとう、また来ます


camera
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III
lens
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO



2020.8.2 剱岳

2020-08-07 07:14:00 | Mountain


朝露のおりた穏やかな夜明け

山々を抜ける青紫のおぼめく朝の光が美しく

剱に向けての歩みの励みとなった


モルゲンロートに染まる富士ノ折立

雄山神社にかかる雲も赤く染まり神々しい朝だ



朝露を纏った高山植物達も

色鮮やかに咲き生命力に溢れていました



別山乗越の剱御前小屋に着いたころ

堂々たる勇姿で構える剱岳が望めました

まだまだ先は遠いようです



雷鳥沢を出発して3時間程で

剣山荘に到着しました

ここからヘルメットを被ってピークを目指します



ようやく目の前に姿を現したと思いきや

剱岳の前にそそり立つ前剱でした

これからが始まりのようです



多くの難所を集中して乗り越えるが

息つく暇もなく次の難所が待ち構えます

一歩間違えれば奈落の底へ叩き落されます


目の前に見える山頂は近くに感じるが

足が鉛のように重くなり体力だけが削り取られ

心が何度も折れそうになった



剱岳核心部のカニのタテバイ

垂直にそり立つ50m程の岩壁を越します

手足をかける所には沢山の浮石があり

自分の滑落を防ぐのは勿論の事

誤って浮石を落石させ後続者に直撃させて

大事故に繋がりうるので

小さな石コロでさえ落とせません


剱岳を登り始めて3時間弱

テッペンを目の前にして登ってきた道をふり返ると

剣のように鋭角的な岩峰が天を斬っていた


標高2999mの

念願の北アルプス剱岳登頂成功

雲が手の届きそうな所を走っています








バリエーションルートの源次郎尾根を

クライミングで踏破されてる方もいました










北西の風に乗って雲が出てきたので

この壮大な絶景に別れを告げ下山する事にしました


下山途中に小さな癒しに出会いました

妙に人馴れしたオコジョ


今日は剱沢キャップ場で一夜を明かします

今回の山行は

槍ヶ岳から大キレットを経て

北穂高岳の縦走を想定して

トレーニングも兼ねていた為

剱岳踏破も重いザックを

背負った状態で挑んでみました


厳しい道のりの先には

いつも絶景が待っていてくれてます。



camera
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III
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M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO


2020.8.1 北アルプス夏到来

2020-08-05 19:33:00 | Mountain

長い長い梅雨の影響によって

日照不足と天候不順により

貧弱に萎えてしまった野菜のような自分

生気の抜けた沈んだ気分を晴らしに

燦々と照らす太陽を背負って

夏本番を迎えた壮大な立山連峰に訪れた


今回は3泊4日のスケジュールの中で

初日の1日目は前乗りで3日間の山行となり

一番の目的は剱岳登頂

そして立山連峰縦走

まずは扇沢から黒部ダムを経由して

室堂まで文明の利器に頼ります


便利な乗り物を3つほど乗り継ぎ

あっという間に室堂に到着

駅から10分ほど歩いた所にあるみくりが池

水面に立山三山が映りとても神秘的です

手軽にこの大自然と雄大な風景を楽しめて

周りには温泉やホテルもあるので

登山だけでなく観光にもお勧めです





室堂から30分ほど歩いた所にある

雷鳥沢キャップ場


今日はここにテントを張り

眩いほどの陽の光を浴び

風景を楽しみながらのんびり過ごして

明日に備えて夕暮れと共に眠りについた。



明日はこの立山三山のさらに奥にある

剱岳を目指します。


camera
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III
lens
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO