ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

茶話会

2011-06-28 23:42:39 | Weblog
今日は、上海情報ステーションというところが主宰している
「上海茶話会」に行ってきた。
場所は代官山。

代官山駅で降りたの、たぶん人生で2回目くらいだ。
駅前にドトールもスタバもなくて、おしゃれな町だった。
代官山には溶け込めそうもなかったけど、
「上海茶話会」には、初めての参加だったにもかかわらず、
すぐに馴染んだ。

大学1年生から、かれこれ20年の付き合いの友人と一緒だったおかげもある。
中国経験者で、中国や外国、初対面の人にも普通に溶け込め、
勝手に楽しんでくれる友人で、そういう人は非常に得難い。
大学時代から、よく、あんなふうに人付き合いができたらいいなあ、
と、思っていた。今日も思った。

上海にはいろいろな日本人が行っている。
年齢もいろいろだし、経歴や仕事もさまざまだ。
私が留学していた93年当時、今の状況はまったく想像もできなかった。

むかしの中国、その当時の北京の印象を、いったんリセットしなきゃいけないな。
あれは、幼いころ見たアニメを語るときのように、
あるときふと思い出して、共有できる人と妙に盛り上がって、
いまとも繋がっているんだけど、
直接的にはリンクしていないような、そんな感覚。

中国人との付き合いに悩む以前に、
過去の、かなり自分本位に歪められてしまった自分の記憶と、
まずは、しっかり距離をおかなければならないんだな。

ミカイールの階梯

2011-06-28 17:15:27 | Weblog
仁木稔著、ハヤカワSFシリーズ。

SFは、物語の舞台設定を把握するまでに時間がかかるので、
ふだんあまり得意じゃないジャンルなんだけど、
この物語は、モンゴル帝国の版図のようだったので、私にはわかりやすかった。
首都がウルムチ。

私と同世代の人が、こんな小説を書くんだなあ。
というか、私の世代だからこその物語か。

これまで、私にとってのSFは、アメリカの受け売りのような、
宇宙開発があって、未知の惑星があって、
そこで活躍するのは、白人っぽいんだけど日本語を話す人だったのだけれど、
この物語は、中央アジアが舞台だから、ひとことで言うと、好きな設定。

でも、ユーラシアの地図を思い浮かべるとき、
ヨーロッパと中国を分けて思い描く癖がついていたり、
ついでに、ソビエトの一部だった中央アジアのイスラム圏のことなんて、
地図や歴史の空白状態だという場合には、
少々、入りにくいお話かもしれない。

とはいえ、私のツボには、ビシッとはまった。
設定が非常に緻密に考えられてるし、文化に対する理解も深い。
うむ。恐るべし同年代。

さて、真夏日の今日、家の前の紫陽花は光り輝く。



さわやかな風を感じる。実際はほぼ無風で暑かったけど。



自然が美しい。きらきらしている。