ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

ローカル気分

2014-01-18 10:16:12 | Weblog
15日(水)の朝、上海地下鉄2号線が止まった。
ちょっと寝坊したので、バスじゃなくて地下鉄にしようと思った日に限って。

牛歩のように進んで行く地下鉄を、ホームから見送る。



構内放送では「みなさん、我慢して待ってください」としか言わず、
正常に戻る見込みや、正常に戻った後の放送もない。
そして、ダイヤが大幅に乱れてしまったために、
本来停まるべき駅をスキップして運転したりするので、大混乱だ。

だが、中国人は慣れているので、怒りもしなければ、動揺もしない。
わたわたしているのは、約束の時間に間に合わなくなった日本人くらいだ。
文明の利器をもっても、運用が中国人なら、やはり中国風になる。
そして中国でも、日本人は日本人のままだ。

上海の中心地、人民広場の近くにある企業を訪問するため裏路地に入ったら、
とたんにローカル気配が充満。



クルマが走る通りに面したところで、肉や内臓をその場で解体しながら売っている。
むかしはよく見かけたけれど、最近はスーパーが増えたので、めずらしくなった風景。
にぎわっていた。

そして、昨日使った新幹線の昆山南駅。
上海から新幹線で20分くらいのところにある駅で、駅の入り口に扉がないため、
風が吹き抜けてゆき、待合室は冬は寒く、夏は暑い構造。
屋根があるだけマシだね、という感じだ。

長距離列車の切符を買うには、中国人は身分証、外国人はパスポートを提示しなければならず、
外国人は、自動券売機で買えないため、窓口に並んだ。
いまは、春節休みの切符を購入するための人で長蛇の列。

そして、窓口には具合が悪くなるような、緑色の変な光。
ふと、電光掲示板の案内を見たら、
「ごはん時間12:00-12:30 勤務時間7:15-19:45」の表示。



交代制を敷いているのなら、お昼ごはん時間なんて、書かなくていいじゃん。
そう思って、窓口の中をのぞいたら、「暫停(ちょっとおやすみ)」の立て札。



どうやら、やっと順番が回って来たと思った瞬間に「暫停」を出され、
他の列に並び直すよりも30分待つほうが早いと判断した人たちが、じっと待っていた。
すごい忍耐力だ。

ほとんどの人が、楽で安定、給料は低いもののいろいろな現物支給があるから就いたいと思う
国有企業の仕事。
でも、コネがないとなかなか入れない。

確かに、いきなり30分待たされるよりも、待たせる側になりたいと思うのは、
人間の普通の心理だろうなあ。