ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

いらいら解消

2011-11-20 13:05:39 | Weblog
今朝は、ちゃんとiTunes Storeに繋がった。
きっとなんらかの脅威なり、懸念なり、気まぐれが去ったのだろう。
そういうことにしておく。

欲しかったアプリも無事にダウンロード完了。
バーコードを中国語では「条码」と言うことも知った。
なんだか私自身がバージョンアップしたような気分だ。

中国はいろんな規制があるから、みんながそれを出し抜こうとしている。
正直者はバカを見る、のではなくて、単なるバカのような扱いを受ける。
バブルと言っても、まだまだ一般の給料水準は低いし、貧富の差も大きく、
ついでに上海人は特に見栄っぱりだから、
普通の会社員だって、なにかとアルバイトをしているし、
会社を利用してアルバイトをできるくらいじゃないとね。という感じ。

メディアも規制をかいくぐって報道することを考えるから、
書いてある内容は事実の羅列だけれど、「行間を読んでくれ!」というか、
「本当は俺はここまで踏み込んで言いたいんだぜ」が、にじみでてくるから、
読んでいて疲れる。

私が中国人ならば、バイトをやっている人も、熱い想いがにじみでてくるレポートも、
きっと拍手したい気持ちにもなるのだろうけれど、
残念ながら外国人であることに加えて、
私はもともと同調できる素直さも持ち合わせていないので、
「あっそう。それで?」という気分になる。

あれだ。日本のテレビ番組で、
笑ってほしいところになると字幕の字が大きくなったり、色が変わったり、
何度もリピートされることに対する不満と同じだ。
「面白いかどうかは私が感じることで、発信者側に強要されることではない」という不満。
ものすごい侮辱を受けたような気持ちになる。

それで損してるかもしれないけど、しょうがないなあ。

いらいら

2011-11-19 22:35:06 | Weblog
中国人の同僚が使っていたバーコードリーダーのアプリが、
とても便利そうだった。
定価および、どのストアで一番安く売っているかが比較できるという、
バーコードリーダーに価格.comがくっついたようなアプリ。

で、ダウンロードしたいのに、
ずっと家のmacちゃんからインターネットでiTunes Storeを開こうとしても、
一向につながらない。

iTunesを介してiPhoneのアップデートをダウンロードできたので、
どうやらiTunes Storeだけの問題だと思うのだけれど、
Appleのサポートページが、中国にブロックされてて、
日本のサイトは繋がらないし、調べようがない。

中国語で調べれば出てくるのかもしれないけれど、
私は一応、日本のストアを利用しているわけなので、
きっと中国語で調べても出て来ないような気がする。
ということで、中国語で調べる努力を怠っている。

iPhoneだと通信料がかかるから、なるべく家のインターネットでやりたいのに!
と言いつつ、iPhoneをつないでみたものの、
ずっとぐるぐるしてて、Storeに行けない。
そして接続できないとのお言葉。

どうなってるのさ、いったい。

中国は、国内でネットをやっている分には、比較的規制があまいけれど、
いったん外に出ようとすると、いろいろとブロックされるのよね。
しかも気まぐれに。

と、勝手に、中国のせいにしている。

雨の降る日は読書

2011-11-19 20:22:16 | Weblog
ちょっとだけ休日出勤をしたあと、非常に日本語の活字が恋しくなり、
家で読書をした。
仕事でもさんざん日本語を読んでいるのに、不思議なものだ。

今日読んだのは『にょっ記』(穂村弘著)。
最近、生活にユーモアが足りないので、こういった本を読んで、
成分を補わないと。

確か、著者の穂村さんは、
海外に出たことがない人だったと思うけれど、
こうやって作品は私と一緒に空を飛んで、
上海に来ているからおもしろい。
そして、上海でも、存分に笑わせてもらった。

こういう笑いに飢えてたんだよな~。
笑いって、本当に国民性によって、ツボが全然違うし、
人によっても違うから、難しいと思う。

ほんとに日本人と中国人が違うなあと思うのはトイレの習慣。
中国人は、トイレで用を足しながら平気で携帯電話での会話を続ける。
私は隣の個室に入るのも、正直言って気が引ける。
これには、何ヶ月経っても慣れない。
日本に帰れば単なる飲み会の笑い話になるんだけど、
いまこの瞬間に、それを笑い話にするには、ちょっと強烈なんだよな。

まあ、ともあれ
今日の上海は、急に寒くなって、家の中でぬくぬくと読書するにはいい日だった。

ダークホース

2011-11-18 20:54:48 | Weblog
久しぶりに仕事で集中する日々が続いている。
脳内アドレナリンが出まくっていて、とてもいい気持ちだ。

集中は、すなわち快感なんだと思う。
むかし学校の勉強に集中できて、快感を味わえたなら、
きっともう少し成績もよかっただろうに、なんとも残念だ。
が、まあ、いいや。
いまになって、その快感を満喫できているのだから。

ただ、この快感状態、すごく欠点もある。
まず、他人に話しかけられると非常に不愉快だ。
しかもそれが冗長なテンポだと、すぐ沸点に達してしまう。
必要なことだけを、簡潔に言いやがれ!という気分になり、
相手が上司だろうが年上だろうが、青龍刀で斬りつけてしまう。

会社員としては、そんな態度、よくないと思う。

でも、ここは上海。
上海人たちは、日常からもっと激しく切り合っているから、
あまり根に持たれることはない。と、信じている。
まあ、そもそも理不尽なことを言っているのは彼らなわけだから、
おあいこだ。

昨日、会社で一番社歴が長い日本人の同僚に、
「私を一言であらわすキャッチフレーズは何か」と訊ねたら、
「ダークホース」と即答された。
このセンスのよさに脱帽だ。ただし、手放しに喜んでいいのかは別。

さて、先ほどニュースのトピックスに、
ある携帯電話の会社が、新型モデルを即日販売停止にしたと出ていた。
今年4月に、あるスマホを買った時、いつかこんなことになると思っていた。
私が買ったあのスマホは、ポータブルPC+電話としては、驚くくらい操作性が悪かった。
こんな未熟な段階で市場に出すなんて、
きっと開発者は泣いているだろうとも思っていた。
たぶん、どこの開発メーカーも似たり寄ったりな状態だろうと思うので、
変な見栄をはらず、iPhoneを扱えるようにしておけばよかったのにな、とつくづく思った。

上海人

2011-11-17 23:53:21 | Weblog
今日の上海は暑かった。
明け方まで雨が降っていたので、蒸すのはしょうがない。
が、なぜこんなに、半袖でいいくらい暑かったのか。

夜20時に会社を出た時、同僚が「夏の夜のにおいがする」と言っていた。
なんだかなあ。
風邪をひかないように気をつけよう。

今日、ある上海人が、
最近、上海在住の外省人(出身地が上海以外の中国人)が増えたと嘆いていた。
そのうち、上海人よりも外から来た人のほうが多くなってしまう、と。

東京も、生粋の江戸っ子より、外から来た人、その2世、3世が多い。
だからといって、別に江戸の魅力がなくなったとは思わないから、
上海も別にいいんじゃないの、と思うけれど、
上海人は、上海人以外の人をすごく差別する傾向があるので、
どうやら、すごく納得がいかないらしい。

外国人から見たら、あなたも彼も、みんな中国人。
上海人だろうが四川省出身だろうが、中国人でしょう、と言いたい。
ちなみにその人は、上海など大都市の負荷が大きくなっているので、
内陸部の都市計画をもっと迅速に行うべきだ、と言っていたのだけれど、
なんとなくモヤモヤとしたので、
内陸をあまり急激に開発すると、砂漠化がいっそう進みますよ、と、
一言、言い返しておいた。

もう一つ踏み込んで、ウイグルやチベットに対する植民地化政策をやめるべきだ、と
言いたかったけれど、
別に相手は政府高官ではないので、言ってもしょうがないから、言わないでおいた。

ということで、日本人もそうだけれど、
上海人もある意味で「島国根性」が強いので、
近親憎悪というか、なんというか、
まあ、上海人だなあ、と思った。

ペット

2011-11-16 23:29:37 | Weblog
今日は、仕事で、上海のペット市場に行ってきた。
犬や猫はもちろん、金魚、は虫類や両生類など、いろんなペットたちがいた。

目当ては、は虫類を扱っているお店。
まず店に入ると、なんとも言えないムッとした匂いがたちこめている。
ゲージには、いろんな色のヘビやらトカゲ。
カサコソと動いている。

で、入り口近くに、ネズミがいた。
生まれたばかりで、目が開いていないヤツも入る。
ふと、むかし読んだ漫画『動物のお医者さん』のラットぎらいな二階堂という
登場人物を思い出していたら、お店の店長から、明るい声で、
「あ、それはヘビ用のエサ」と言われた。

そうだよな。
そうなんだよ。

写真禁止だったから撮れなかったんだけど、
いや、どれもこれも、撮るには勇気がいるような迫力だったんだけど、
こういう動物を好きな人もいるし、
よくよく見ると、なんともいえない愛嬌があるらしいヤツもいる。

帰り道に、マクドナルドで昼食を食べ、
人間だって、牛、豚、鶏、それに魚・・・、いろいろ食べるのに、
さっきのネズミたちがヘビに丸呑みされているところを想像しただけで、
なんであんなに気持ち悪くなったんだろう、と考えた。

それにしても、あの店長さん、
すごくやさしい顔をした中国人男性だったなあ。

庶民感覚

2011-11-15 23:37:26 | Weblog
先日、デジカメのLUMIXくんが壊れてから、
新しいのを買うかどうしようか迷って、
上海の家電屋に行き、触って、
関税分高くなっている値札を見てため息をついたり、
ネットで価格ドットコムやAmazonをぶらぶらしたりした。
そしたら、一世代前のLUMIXくんが安くなっていたので、
とりあえずカートに入れたりしていた。

そんなことを私の金庫番に相談したら、
「保証期間内なのだから、まず日本で、壊れたデジカメを修理に出す。
いよいよ直らなかったら買えばいいし、
それまでは以前使っていたFinePixを使えばいいでしょ」と言われた。
非常にまっとうな意見ながら、新しいのが欲しくて、うだうだしていた。

で、今日、会社でLIMIXくんが壊れた話しをしていたら、
同僚が、自分の一眼レフは古くて解像度が追いつかなくなったので、
新しいのが欲しいと、もう1年半も奥さんにお願いしているのだけれど、
いまだに許可がおりない。仕事でも使うものなのに・・・、と、
トホホな感じで語っていた。

いつの間にか、こういうもの(デジカメとかパソコンなど)には
お金をかけていい、という考え方に支配されていたのだけれど、
おかげで、ふと立ち止まった。

少々不便だったり、
あれが手に入れば、こんなことも、あんなこともできるのに、と
いろいろと考えることが、実はすごく重要なことだった。
工夫するし、頭で考える。

やりたいことと、現実にギャップがあれば、
あったなりに何とかするのが人間というものだった。

庶民万歳。

寝るか、仕事するか

2011-11-14 23:22:45 | Weblog
犬は、濡れるとくさい。
今日、ニンテンドックスで子犬をお風呂に入れたら、
むかし、飼っていた犬をお風呂に入れたときのにおいを思い出した。
洗っていると、犬はブルブルしたがる。
石けんが飛び散るのがいやで、私は「ブルブルしないで!」と叫ぶ。
すると、ちゃんとブルブルをやめてくれる賢い犬だった。

上海で犬を飼いたいなあ、と思うけれど、
散歩に連れて行くのは大変だし、狂犬病の予防接種も面倒だし、
なんといっても、日本に連れて帰るときの検疫が大変で、
そのまま鬱病になる犬もいると聞くから、かわいそうで飼えない。

昨日は一日中、家に引きこもっていたら、身体が疲れていなくて夜眠れず、
結局『葉桜の季節に君を想うということ』(歌野晶午著)を全部読んでしまった。

このミステリーも映像化できない。
文章のためにあるトリックだった。
いいなあ、こんな文章が書けて。

そしてさっきから、昼間、会社でできなかった「意見書」の内容チェックをしている。
ポジティブな意見書なので、読むのは楽しいし、
最初に書いた人も文章力がある人なので、非常にスムーズだ。
私なりの意見を加えて、明日すりあわせ。

さて、もうひとつ家でやる仕事を持って帰ってきたのだが、
昨晩の寝不足が、きいてきている。
眠いなあ。早く寝て、明日の朝やろうかなあ。

いつもそう思って、早起きできた試しがない。

ここと外

2011-11-13 18:51:50 | Weblog
マフラーが編み上がった。
先日、同僚に「意外にかわいい」と言われた布団カバーの上に乗せてみた。
単に、IKEAで一番安いカバーがこれだった、というだけなのだけど。



こういう単純作業をしながら、あれこれ考えるのが好きだ。
仕事で、なんだか納得いかないというか、消化不良だったことを考え、
気持ちを整理していく。
そんな時間がないと、1週間は長くてつらい。

最近、中国人の上司から、いろいろと会社の方向性とか、
新しい人材の募集のことなどの話を聞くと、すごく違和感を覚える。

だから、ここは中国だし、中国の会社だから、
中国人のあなたたちが考えたようにやればいいと思うけれど、
私は納得がいかないので、私の周囲にいる日本人の同僚に対する態度としては、
私はあなたたちの方法に従わず、自分の思った通りにやる、と、言い返している。

全体主義による恐怖の時代は、日中ともにあったと思う。
日本は第二次大戦のとき、中国は文革のとき。
でも、その超え方が、まったく違うと思う。

日本では、第二次大戦のときに多くの人の命が失われた。
南方戦線での消耗戦は、まさに人命の消耗戦だったし、
軍隊は、同郷の人で編成されることが多かったから、
戦地においても地縁の結束は強かったのだろうと思う。
ある人は弾にあたり、ある人は餓死した。
生き残ったことを申し訳なく思いながら戦後を過ごした人もたくさんいた。

だから、日本の社会保障や企業の終身雇用制は生まれたんだと思う。
命に軽重があってはならない。
決して個人を見殺しにしてはいけないと。

だから、アメリカから、いろいろと押し付けられたけれど、
アメリカのような社会にはならず、日本独自の発展を遂げた。
敗戦によって憲法や政権が大きく変わったので、
みなが一時代の被害者として気持ちを切り替え、やり直すこともできた。

ただし、世代交替が進み、その制度が「あたりまえ」のこととなると、
もちろんいろいろな弊害も出てくる。
戦後が確実に終わった3月11日の震災の結果、
どのような社会に変わっていくのか。
これは本当に大きな転換期なのだろうと思う。

中国では文革のときに、自分の故郷で、隣人が隣人を攻撃した。
多くの命が失われ、その人数はいまもって正確に把握されていないだろう。
日本のように、遠い南の海で人が亡くなったのではない。
まさに「ここ」で、だった。

中国の会社の内情は、あまりよくわからないけれど、
総じて、人材は使い捨て、上からの数字目標だけが非常に重いような印象を受ける。
民間企業の人は、終身雇用ではなく、数年単位の契約をする。
そして社会保障も、まだまだ整っていない。

だから、会社のためというよりは、自分のために働く。
自分にとって無駄だと思えることは、会社の指示でもやらない。
それに、上からの命令もコロコロ変わる。

つまり、明日「ここ」に住めなくなったときに、
逃げるだけのお金を用意しておくこと、
行った先の土地でも生きていけるスキルをもっている人が賢い、
ということなんだろうと思う。

日本のように、内地に帰ったら、
あたたかい故郷(総じて幻想で、そんなにやさしくはないけれど)があり、
恐怖は外にある、と思っている人たちと、
いつ恐怖が「ここ」に生まれるかわからないから、
逃げる用意はいつでもしている、という人たちとでは、
おのずと会社や同僚に対する考え方も変わってくる。

会社にいる中国人の上司たちは、同じ中国人の仲間すら、決して信じない。
信じてはいけない、と思っているように思う。

同じアジアの国だけれど、本当に違うなあと思う。