ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

チェロ

2011-11-13 00:01:31 | Weblog
朝からバッチリ仕事をして、そのあとはドイツづくし。

ドイツ系の家電屋でデジカメを見て、
ドイツビールとウインナーをいただき、
きわめつけに、ベルリンフィルの12人のチェリストたちのコンサートを聴きに行った。

チェロで、こんなに豊かな表現ができるとは思っていなかったので、
眠くなるどころか、どんどん脳内アドレナリンが分泌されて、
いい具合に覚醒して、気持ちもよくなって、
中休みの時間には、思わず「かっこいい~!!!」と一緒に行った人と喜んでしまった。

聴きにきていたのは、欧米人と中国人。日本人は一緒に行った友人以外は見かけなかった。
中国人は、非常にマナーが悪いと聴いていたけれど、
さすがに今日の演奏を聴きにくる人となると、
それなりにチケットも高いし、なんとなく中国ではないと思えるくらいに静か。

貧乏揺すり、種かじり、痰吐き等はなかった。
細かい私語はあり。
あと、咳は相変わらず手で口を押さえずにする。

やはり、携帯やデジカメを取り出して撮影しようとする人はいたけれど、
後ろからビーム攻撃を受けていた。

つまり、赤や青のビームを液晶部分に当てるので、
思わずひっこめてしまう、という音が出なくて、効果がある方法だ。
それでもやめない人がいたけれど、周囲からも止められていた。

まあ、言うことをきかない人はどこの国にもいる。

それにしても、この演奏を上海で聴けるとは。
いい時代になったものだ。

ブーツ

2011-11-10 23:48:29 | Weblog
今日は仕事でセレブなところに行くというので、
上海に来て初めてスカート&ブーツで出掛けてみた。

めずらしがった同僚の中国女子たちに、
スカートをめくられたり、写真を撮ろうと言われたりしながら、
わいわい、きゃっきゃとしていたら、
日本男子に「女性はいいよな~、ファッションで盛り上がれるんだもん」と
すごく羨ましそうな顔をされた。
男性同士の場合、言葉が自由に使えないと、仲良くなるのは難しいのかもしれない。

で、そのセレブなところに行く仕事で、
夕方から、高級ホテルの中にある超高級ブランドの直営店をブラブラした。
あまりにも場違いなために非常につまらなく、すぐに飽き、
盛り上がらないと日頃の疲れがドッと出る、ということで、
早々に引き上げ、
庶民感覚を満喫しながら、味千ラーメンを食べて帰ってきた。

地下鉄でシートに座って日本語の文庫本を読んでいたら、
近くに立っていた中国人の男性から「小日本人」と、
日本人蔑視の言葉を言われたのだけれど、どう見ても、私のほうが背が高い。
今日はブーツでヒールが高かったので、170センチくらいになっていたから。

どうも「小日本人」と言いたがる中国人には、背が低い人が多いと思う。
たいてい立ち上がって、自分よりも私のほうが背が高いのに驚かれる。
中国の東北地方の人は確かに背が高い人が多い。
だから「小日本人」という蔑称で呼ぶのは理解できるのだけれど、
上海人は、日本人とあまり背丈は変わらないのだから、
もうちょっと気がきいた蔑称で呼んでもらいたいと思う。

それにしても、ネットが遅すぎて、むきーっ!という気分だ。

故障

2011-11-09 21:46:11 | Weblog
LUMIX DMC-TZ20の液晶が表示されなくなった。
電源を入れてもレンズが出て来なかったり、
シャッターが下りなかったり、不穏な気配はあったものの、
バッテリーを一度抜いたりしてだましながら使っていたけれど、
液晶が表示されなければ、タッチパネルも使いようがない。
シャッターは下りるのだけれど、絵が確認できなければしょうがないし。

ということで、非常に困っている。

今日は先勝という感じの一日だった。
午前中、すごく嬉しい話しを聞いた後、
午後、ガッカリする話しを聞き、ダメ押しにカメラトラブル。

そういえば、後負というのはないな、などとくだらないことを考えながら、
もう一度カメラの電源を入れ、やはり液晶が表示されないとガッカリしてみる。

機械は故障がつきものだし、人間は病気をするものだけれど、
結局ほとんどタッチパネル機能を使いこなせなかったので、
型オチのものを買い直してみようかなどと、思っている。
そして、ネットで商品検索をしようと思い、
やたらと重いネットに、また少しイライラしている。

なんだかなあ。

誤解

2011-11-08 22:08:52 | Weblog
私は比較的、会話のテンポが速いほうなので、
日本人の倍以上話す中国人にも、なんとなく調子を合わせることができる。
とはいえ、ほとんどが聞いているだけになってしまうのだけど、
中国人にも無口でおとなしい人、話がとんでもなくループする人、内弁慶な人など、
いろいろなタイプがいて、話すのが面白いことも多い。
総じて、口数は日本人より多いと思う。

今日、会議好きな上司に呼ばれたので、日本人の同僚と一緒に出席した。
どの同僚は、どちらかというと言葉が出てくるまでに、少し「間」が必要な人だ。
その「間」のあいだは、あまり表情も動かない。
でも、考えていないわけでも、積極性がないわけでもない。
単に、その「間」が必要だというだけ。
いったん言葉にすると、鋭くて的を得たことを言う。

ただし、口から生まれてきたような中国人には、その「間」が待てない。
やんやと茶々を入れ始める。
どうしてこの2秒を待ってあげられないのか、と思う。

中国人の上司は、日本人の採用は、中国人のそれよりも格段に難しい、と言う。
「できる日本人を採用するのは難しいね」と。

それは当然だ。
ここは上海で、中国社会で、私たち日本人は異物なのだから。
ビジネスレベルの中国語を話せて、日本の会社文化も知っている
現地採用でもいいと言う日本人がいったい何人いるかを考えてみたら、
それはまだまだ、非常に少ない。

でも一番の問題は、管理職の中国人たちが、
日本人がもっている「間」を理解できないが上に、
できるのに、できないように見えてしまっていることに気づいていない点だと思う。
日本人同士でも、こんな誤解はよくあることだけれども。

酔った勢いに

2011-11-08 02:36:03 | Weblog
もうひとつ。

もし、リムスキー・コルサコフのシェヘラザード第3楽章を
それこそ最高のタイミングと調和で演奏しているところに
いることができたら、
その瞬間に死んでもいいと思う。

というか、そんなときに死にたい。

で、葬式はラフマニノフのVespersで包んでほしい。
初冬のある日に。

願い

2011-11-08 02:05:56 | Weblog
最近、上海に住む日本人や中国人と仲良くなるにつれて、よく聞かれる。
「なんで上海に来たんですか」と。

私が幼稚園生のころ、母が唐書を白文で読んでいた。
それに憧れて小学生になりたてのころ、
「私も漢字をならったから、漢文が読みたい」と言った。
そして母が教えてくれたのが、「百聞一如一見」。

それ以来、私の人生は、
興味をもったことを、実際に自分の眼で見てみることに尽きていると思う。

でも、いま思う。
私がいま、上海にいるのは、
母と父が亡くなって、どうしようもなかったときに、
この曲に出会ったからではないかと。

曲名は「灯台の灯と渡り鳥」

私の音楽との出会いは、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番からはじまり、
両親が離婚して、どうしようもなく父を憎んだ高校生のときに、
ラフマニノフの東方円舞曲に救われた。

そして、両親を亡くしてどうしようもなかったとき、
救ってくれたのは、ラフマニノフの交響曲2番の第三楽章と
「灯台の灯と渡り鳥」。

だから.私は海を越えることができたんだと思う。
そんな勇気をくれた曲に、私が何の恩返しができるかというと、
甚だ心もとない自分だけれど、私は、切に思う。
文章の世界にいるけれど、根本はオケがやりたいんだと思う。

中国人のスタッフと、文章の世界でオケができたらいいな。
心の底からそれを願う。

花様

2011-11-07 01:04:01 | Weblog
2011中国杯世界花様滑冰大奨賽(フィギュアスケートの大会)のエキシビジョンを観に行ってきた。
相変わらず、ただただ広い。



会場に早めについた。
お店もほとんど出てなくて、時間のつぶしようがない。
ということで、ベンチに座って寝てしまった。



会場内のシステムも再起動したりしている。
その途中で、なぜかニコニコマークが大量に表示される。



職権を乱用して、リンクサイドに家族や子どもを入れ、
選手が得点の発表を待つシートに座らせて写真を撮ったりと、
相変わらずコネをもっている中国人たちは、やりたい放題だった。

ただ、時間どおりに始まったことには感動。
観客は、何かをバリバリぼりぼり食べ、大声で話しながら演技を見ている。
ジャンプやスピンが決まると拍手をするし、
一眼レフを持ち込んで撮影している人もいる。

でも、なんとなく、総じて、
自分のために目の前で繰り広げられている余興、といった雰囲気。
彼らにとっては、どんなに国家予算をつぎ込もうが、
スポーツは決して神への捧げものではない。
いい点をとって、いい生活をするためのひとつの手段といった感じか。

そして、中国人の選手は、
ダイナミックな演技を「力をこめて、ただただ押すこと」
ロマンチックな演技を「ただまったりと、くねくねすること」と勘違いしている。
メリハリがなくて、飽きるものが多かった。
その点、やはりロシア人の演技は面白い。
ロシアも共産主義時代を経た国だけれど、中国とロシアは、似ていないところもかなりある。

日本酒

2011-11-06 12:13:29 | Weblog
昨日は、友人宅に集まって、
駐在期間というか長期出張期間が間もなく終了する友人の歓送会をしたのだけれど、
当初の目的もさることながら、中国人の友人もたくさん呼んで、
一緒に食事を作って、飲み食いして、大騒ぎをした。

上海、湖南、雲南出身の人が集まったので、彼女たちも地元の料理を作ってくれた。
辛い鶏肉の料理や、魚料理、水餃子、日本式の鍋。
そして、写真を撮るのを忘れるくらい、すごい勢いで食べた。
15名分の胃袋を満たすには、食べ物、飲み物ともに、すごい量だった。

ワイン、ビール、氷結が空いた後、
私が食器の後片付けをしているあいだに、
日本酒の一升瓶がさらに2本空いたので、
さすがにこれはマズいんじゃないか、と思ったら、
案の定、中国人が日本酒にノックアウトされて泥酔していた。

ふだん白酒(60度くらい)を飲んでいるという人たちなので、
お酒は強い。大丈夫、と思うのだけれど、
意外と、そんな中国人たちも日本酒にはかなわないことが多い。
きっと口当たりがいいから、ぐいぐいとペースが上がってしまうのだろう。

あれだ。
世界最高峰を登るような登山家でも、意外と富士山で高山病になったりするというから。

ということで、
見捨てて帰るわけにもいかず、目が覚めるまでしばし待つ。
結局最後に残ったのは、常連のコアメンバーで、
この人たちは酒に強いというよりも、会におけるペース配分を知っている。

中国人の友人が、「上海の生活、疲れたよ~」と言っていた。
故郷を離れて都会に仕事を求めてきている人は、どこの国でも同じだなあ。

猫大将

2011-11-04 22:02:01 | Weblog
どうやら猫大将らしい。

猫好きの同僚と出掛けると、かならず道ばたで猫に出会う。
ということで、中国人の同僚から「猫を引き寄せますね!」と、ほめてもらい、
ついでに猫大将にしてもらった。

最近、会社にいるとロクなことがない。
何かと言うと呼び出されて、会議、会議、会議。

メンバーの中核になる中国人は、
言葉に出しながら考えをまとめるタイプなので、
会議は時間がかかるし、
単なる思いつきが羅列されたあと、明日にはまた変わる、と、
思えてしまうことも結構ある。

中国人オーナーの下で働く中間管理職は、
日本の中間管理職とはまた違った、ものすごいストレスの中で働いている。
すぐに結果を出すことを求められることが多いから、
もしかしたら、場合によっては、中国のほうが厳しいかもしれない。
どこの社会にも、悩みはつきものだと実感する。

これから先、営業成績のよい人だけではなくて、
技術職の人がもっと重用されるようになったとき、
中国は本当に強い国になるんだと思う。

さて、もう少し仕事をしよう。
技術職の中国人スタッフたちが、月曜日を笑顔でスタートしてくれるように。