豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

「ONE」

2006年09月02日 | Weblog
劇団四季の公演「コーラスライン」を見てきました。このたびは家族全員の参加です。

とても有名なミュージカル。映画でご覧になった方もいらっしゃるでしょう。ミュージカルのコーラス(スターを引き立てるための一団のダンサー)を選ぶためのオーディションという設定です。
一日かけて行われる審査。一次をクリアした17人のダンサーが舞台上に引かれた一本の白い線・・・コーラスライン上に並んでいます。演出家のザックが選考する側。後はみな同じラインに立ついわばライバルです。ザックは、ひとりひとりに今までの生い立ちを語らせ、彼らの背後にあるものを探っていきます。次第に明らかにされるおのおのの事情。

その中で、かつてミュージカルで二度主役を務めたことのあるキャシーが、またもとのコーラスラインに戻りたいのか・・と問われる場面があります。その時のバックで歌い踊られるナンバーが下の曲。このミュージカルの顔とも言える曲です。ビール「一番搾り」のCMでも使われていました。エンディングもこの曲で出演者が華やかな衣装に身を包んでステージを彩ります。

スターを目指すことを止めたキャシーと演出家ザックはかつての恋人同士。自身もコーラスラインから抜け出して振付家となり、今では演出全体も手がけるようになったザック。キャシーは、常に上を見て上昇していこうとするザックについていくのが辛くなり彼のもとを去ったのでした。今はまたコーラスラインの一人として踊りたいと切実に元の恋人ザックに訴えます。コーラスラインを構成する一人一人が素晴らしい人たちであり、その中で自分も踊りたいと。

「ONE」

  ワン ひとつの夢 胸にいだいて 
  ワン 微笑み持ち 誇り高く
  ひとつひとつ きらめきあえば 孤独など忘れさせるよ
  ワン ひとめだけで 誰も夢中さ 世界にひとりの人
  ウー!すごい! その魅力にみんなただうっとり

  みごとな人 たぐいまれな魅力 
  自信あふれる笑顔で みつめられたら最後
  すてき 不思議 かわいい 強い
  言葉じゃ言えない 特別な魅力
  断然 光り輝くチャーム
  誰もが夢中さ ひとめ見たら みんなとりこ
  こころ乱す あでやかさ 気まぐれゴージャス
  ときめきと夢と愛 あの空に高く 輝く大きな星さ
  誰もが ひとりひとり 素晴らしい人

  ワン ひとつの夢 胸にいだいて
  ワン ほほえみ持ち 誇り高く
  ひとつひとつ きらめきあえば 孤独など 忘れさせるよ
  ワン ひとめだけでも だれも夢中さ 世界にひとりの人
  ウー!すごい!
  その魅力に みんな ただうっとり
  みごとな みごとな みごとな人  



オーディションの途中で、足を痛め病院に運ばれるポール。
ザックは、残った彼らに、「もし踊れなくなったらどうするか?」と問いかけます。この質問に「安定を望んでこの世界にはいない。好きでここにいる・・・。」と答えた女性ダンサー、ディアナのナンバー。最後は全員で合唱の曲。


 「愛した日々に悔いはない」

  悔やまない 選んだ道が どんなにつらく
  この日々が むくわれず 過ぎ去ろうと
 
  泣かないわ 好きだからこそ 命燃やした 
  この日々に口づけして 別れよう 
  ああ この愛を胸にいだき 明日を生きよう 
  ためらわず 思いのままに 
  すべてを捨てて 生きた日々に 悔いはない
  この道をひたすら 
  ああ この想い胸にいだき別れ告げよう 
 
  悔やまない 好きだからこそ 命燃やし
  すべてを捨てて 生きた日々に悔いはない 
  ひたすらにこの道を


明日が地元千秋楽なので、今宵が前楽。
そのせいか、出演者&観客とも熱がこもっていたように思います。もちろん、二階席のすみずみまで満席です。アンコールも何度も・・。
最後の最後の最後に、ザックとキャシーの二人だけがステージに残り、腕を組んで舞台中央を後ろに向かって歩いて行きます。行き止まりで、二人は帽子を手に高く掲げながら、お互いを見つめつつ左右に別れて行きました。

終演後、パンフレットを買い求めるお客さん


P.S.
実は、約二週間前の開幕後すぐに初見していました。その時は仕事帰りということもあり不覚にも85%爆睡状態。不完全燃焼かつ正直拷問のような二時間二十分でした。今日も、かなり心配して出かけたのですが、これがまるで違う演目のようにとても良かったのです!!
一回目は、平面のお席で前の人の頭で舞台の真ん中が広く遮られていたのも敗因でした。一度で懲りていたら、この舞台の本当の良さは理解できなかったでしょう。だとすれば、非常にもったいないことでした。体調もさることながら、いろんなことが複合的に影響しあって作品が自分の中で受け入れられて行くのだということを実感しました
可能なら数回のチャンスを確保しておくのは、もはや観劇の必須事項ともなりそうです。

P.S.(その2)
えー、ロビーで販売されていたグラスワインが気付け薬になったのかもしれません・・。
ちなみに、赤・白・ロゼ、各250円。私はロゼ、ダーリンは赤。