王子神社から王子稲荷神社に向かいました。途中子育地蔵尊があったので撮りました。
★ランドマーク王子子育地蔵尊:釈迦如来が没してから弥勒菩薩(みろくぼさつ)が出現するまでを、仏教では無仏時代といいますが、地蔵菩薩は、この時代に衆生(しゅじょう)を救済する菩薩と信じられてきました。
ここの地蔵尊は、安山岩系の石を丸彫した像の高さ122.0センチメートルの石造地蔵菩薩立像(せきぞうじぞうぼさつりゅうぞう)です。昭和20年4月14日の戦災によって火を浴び、像の表面が剥落(はくらく)しており、造立した年代や造立者はわかりません。
しかし、昭和3年(1928)12月に出版された『王子町誌』253頁の記事によれば、子育地蔵尊は、王子大坂にあって山本家の祖先が誓願して室町時代の末期に造立したと述べられています。また、当時の堂宇は元禄時代に改築したものだとも記されています。この記述は当時の執筆者が聞き取った伝承を、そのまま書いたものだろうと考えられ、これから俄かに現在の像の造立年代を判断するには裏付けの資料が不足しております。
しかし、その信仰については「古来、子育及商売繁盛の地蔵尊として信仰せられ、毎月、四の日の縁日には参拝する者、実に夥(おびただ)しく、縁日商人の露店を張るものも頗(すこぶ)る多いので、その賑ひ、真に筆紙の及ぶところでない」とあり、昔から子育地蔵として信仰を集めていたことが知られます。
王子稲荷に向かうので王子大阪を登ってしまいました。途中で右折れすれば稲荷に着いたのですが登り切ってから稲荷の坂を下りて
ようやく到着しました。
こちらは稲荷坂口の鳥居です。ここから入ったのでよくわかりませんでしたが、江戸名所図会のように山の途中に立っているようです。
江戸名所図会より
広重たちの錦絵もたくさんあります。広重 東都名所
江都名所 王子稲荷の祠より
昔の様子がしのばれます。
広重 名所江戸百景
王子稲荷の社 です。遠くに見えるのは筑波山です。
歌川広重2代の東都三十六景
王子稲荷 です。
下にある表門です。錦絵と同じようになっています。
表門で紹介されています。2月の初午には開示されるようです。
入ると右手に幼稚園があるのでこちらからは登れないようになっています。鳥居のところまでは行かれました。右手に
市杵島神社、弁天さんがありました。
拝殿です
★ランドマーク王子稲荷神社:関東稲荷総社の格式を持ち、江戸時代より庶民に親しまれてきました。大晦日、稲荷の使いである狐が、近くの榎の下で身なりを整え、この神社に初詣をするという言い伝えがあります。
年末には地元の方々の催す「王子狐の行列」が新しい風物詩となっています。また、毎年2月の午の日に開かれる凧市は、たびたび大火にみまわれた江戸庶民たちが「凧は風を切る」として火事除けの縁起をかつぎ、今なお親しまれています。
国認定重要美術品の「額面著色鬼女図」、谷文晁の龍図を所蔵しています。境内にある「狐の穴跡」は、落語「王子の狐」の舞台にもなっています。
水盤です。
神楽殿
社務所のところに案内がありました。
鳥居を通ります。石灯籠は
宝暦10年(1760)と銘記されています。
井戸がありますがこれは文政4年(1821)でしょうか。
本宮社
鳥居を抜けると
境内社が突き当りに、左手にお石様
お石さんの前の狐です。
この階段を昇ります。
左手の階段を昇ると狐の穴のお社があります。社のまえに石碑が建っています。
社の中は石祠と
狐の穴跡がありました。
「狐の穴跡」は、落語「王子の狐」の舞台にもなっています。
★ランドマーク王子の狐:王子の狐(おうじのきつね)は、落語の噺の一つ。初代三遊亭圓右が上方噺の高倉狐を東京に写したもの。人を化かすと言われる狐がかえって人に化かされる顛末を描く。結末は一種の考え落ちでもあろう。主な演者に8代目春風亭柳枝、10代目金原亭馬生、7代目立川談志などがいる。
あらすじ
王子稲荷(東京都北区王子)の狐は、昔から人を化かすことで有名だった。ある男、王子稲荷に参詣した帰り道、一匹の狐が美女に化けるところを見かける。どうやらこれから人を化かそうという腹らしい。そこで男、『ここはひとつ、化かされた振りをしてやれ』と、大胆にも狐に声をかけた。「お玉ちゃん、俺だよ、熊だ。よければ、そこの店で食事でも」と知り合いのふりをすると、「あら熊さん、お久しぶり」とカモを見付けたと思った狐も合わせてくる。
かくして近くの料理屋・扇屋に上がり込んだ二人、油揚げならぬ天ぷらなどを注文し、差しつ差されつやっていると、狐のお玉ちゃんはすっかり酔いつぶれ、すやすやと眠ってしまった。そこで男、土産に卵焼きまで包ませ、「勘定は女が払う」と言い残すや、図々しい奴で狐を置いてさっさと帰ってしまう。しばらくして、店の者に起こされたお玉ちゃん、男が帰ってしまったと聞いて驚いた。びっくりしたあまり、耳がピンと立ち、尻尾がにゅっと生える始末。正体露見に今度は店の者が驚いて狐を追いかけ回し、狐はほうほうの体で逃げ出した。
狐を化かした男、友人に吹聴するが「ひどいことをしたもんだ。狐は執念深いぞ」と脅かされ、青くなって翌日、王子まで詫びにやってくる。巣穴とおぼしきあたりで遊んでいた子狐に「昨日は悪いことをした。謝っといてくれ」と手土産を言付けた。
穴の中では痛い目にあった母狐がうんうん唸っている。子狐、「今、人間がきて、謝りながらこれを置いていった」と母狐に手土産を渡す。警戒しながら開けてみると、中身は美味そうなぼた餅。子狐「母ちゃん、美味しそうだよ。食べてもいいかい?」母狐「いけないよ!馬の糞かもしれない」
物語に出てくる扇屋は錦絵になっています。広重 江戸高名会亭尽 王子 扇屋
稲荷坂口には
石灯籠は明和6年(1769)の銘記です。
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