超圧縮 地球生物全史(ヘンリー・ジー/ダイヤモンド社)
地球の歴史を、生物の進化に焦点をあててコンパクトにまとめた読み物。
やや厚めで読むのが大変そうだが、全体の4分の1強が注釈と索引で、個々のトピックスに関する記述も短いので、見かけよりは読みやすかった。
スノーボール・アースという概念や、光合成による有毒ガス(酸素)の生成、大陸の集合離散、隕石の衝突による恐竜の絶滅など、既知の内容であっても、それらが生物の進化にどのようなインパクトを与えたかという切り口で整理されると、とても明快で説得力があった。
特に印象に残ったのが、ヒト族の進化と、ホモ・サピエンスの発展。簡潔ではあるが系統的な記述内容は、これまでの断片的な知識に、一定の統合をもたらしてくれたような気がする。
最後に、地球生物の未来が語られるが、これも、かつて読んだことのない終末論で新鮮だった。我々は宇宙に進出することはできる。しかし、生物として生き残ることは困難だろう。圧倒的な悲観論なのだが、著者は末尾に次のような言葉を書いている。
絶望してはいけない。地球は存在し、生命はまだ生きている。
地球の歴史を、生物の進化に焦点をあててコンパクトにまとめた読み物。
やや厚めで読むのが大変そうだが、全体の4分の1強が注釈と索引で、個々のトピックスに関する記述も短いので、見かけよりは読みやすかった。
スノーボール・アースという概念や、光合成による有毒ガス(酸素)の生成、大陸の集合離散、隕石の衝突による恐竜の絶滅など、既知の内容であっても、それらが生物の進化にどのようなインパクトを与えたかという切り口で整理されると、とても明快で説得力があった。
特に印象に残ったのが、ヒト族の進化と、ホモ・サピエンスの発展。簡潔ではあるが系統的な記述内容は、これまでの断片的な知識に、一定の統合をもたらしてくれたような気がする。
最後に、地球生物の未来が語られるが、これも、かつて読んだことのない終末論で新鮮だった。我々は宇宙に進出することはできる。しかし、生物として生き残ることは困難だろう。圧倒的な悲観論なのだが、著者は末尾に次のような言葉を書いている。
絶望してはいけない。地球は存在し、生命はまだ生きている。