原子力事故による自治体、住民の苦悩が如何に大きいかを物語る話です。前町長の罷免など、議会と町長の対立も双葉町で起きています。双葉町は特殊ではなく、どの立地自治体も避難、自治体機能の崩壊などに見舞われています。このような不幸な実態を回避することは行政、政治の課題です。
避難した住民の生活不安、将来に対する不安などは、町政の課題ではありますが、一町の問題ではなく、東京電力、国が責任を持った支援し、対応すべき問題です。予算をつけたから国の責任は果たしたのではなく、自治体が機能し、避難している住民が安心して生活できる状況を作り出すまで継続的な支援、補償をするべきです。
<双葉町役場再移転 住民、置いてけぼり…不安>
福島県双葉町が福島第1原発事故で埼玉県加須市に移した役場機能をいわき市に再移転する方針を決めたことに対し、役場と共に加須市に避難した町民から不安の声が出ている。いわき市に移るのは役場だけで、町民は置いてけぼりを食らい、「残される私たちはどうすればいいのか」と困惑している。
町は原発事故で全町民の5分の1近い1200人を伴って加須市に避難し、旧高校に仮役場と避難所を兼ねる拠点を設けた。今も約140人が暮らしているほか、市内の借り上げ住宅などで約490人が避難生活を送っている。
役場の再移転決定は昨年10月。「福島県内に戻すべきだ」とする町議会の声を井戸川克隆町長(今月12日に辞職)が受け入れ、いわき市に新しい仮役場を建て、本年度中に業務を始める方針を打ち出した。
移転先の敷地は役場のスペースを確保するだけでいっぱいで、町は仮設住宅など町民の居住施設を設けることを見送った。加須市の旧高校を避難所としてそのまま開放し、避難者を残す。
役場が移っても、放射能が気になって加須市にとどまりたいとの声も根強い一方、疎外感を味わう避難者も少なくない。
旧高校で夫、母と3人で暮らす町民の女性(70)は「埼玉県は縁もゆかりもなかったが、役場に付いてきた。役場が移転したら情報や支援がどれくらい届くのか不安。自分たちだけが取り残された感じ」と語る。
避難者の50代の女性も「なぜ今、お金を掛けて役場を戻す必要があるのか。役場が遠くなると心細い。住民のことを考えていない」と不満を募らせる。
町は「旧高校に支所を残し、行政サービスの質を落とさない」と説明しているが、避難者の不安を解消できていない。井戸川町長が辞職の記者会見で「(いわき市移転は誤った判断で)反省している」と述べたり、移転時期が予定より3カ月延びたりして混乱に拍車を掛けた。旧高校の避難所としての使用期間も未定だという。
町総務課の武内裕美課長は「移転といっても完全撤退するわけではない。旧高校に残す支所の職員が避難者支援に当たるので理解してほしい」と話している。
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避難した住民の生活不安、将来に対する不安などは、町政の課題ではありますが、一町の問題ではなく、東京電力、国が責任を持った支援し、対応すべき問題です。予算をつけたから国の責任は果たしたのではなく、自治体が機能し、避難している住民が安心して生活できる状況を作り出すまで継続的な支援、補償をするべきです。
<双葉町役場再移転 住民、置いてけぼり…不安>
福島県双葉町が福島第1原発事故で埼玉県加須市に移した役場機能をいわき市に再移転する方針を決めたことに対し、役場と共に加須市に避難した町民から不安の声が出ている。いわき市に移るのは役場だけで、町民は置いてけぼりを食らい、「残される私たちはどうすればいいのか」と困惑している。
町は原発事故で全町民の5分の1近い1200人を伴って加須市に避難し、旧高校に仮役場と避難所を兼ねる拠点を設けた。今も約140人が暮らしているほか、市内の借り上げ住宅などで約490人が避難生活を送っている。
役場の再移転決定は昨年10月。「福島県内に戻すべきだ」とする町議会の声を井戸川克隆町長(今月12日に辞職)が受け入れ、いわき市に新しい仮役場を建て、本年度中に業務を始める方針を打ち出した。
移転先の敷地は役場のスペースを確保するだけでいっぱいで、町は仮設住宅など町民の居住施設を設けることを見送った。加須市の旧高校を避難所としてそのまま開放し、避難者を残す。
役場が移っても、放射能が気になって加須市にとどまりたいとの声も根強い一方、疎外感を味わう避難者も少なくない。
旧高校で夫、母と3人で暮らす町民の女性(70)は「埼玉県は縁もゆかりもなかったが、役場に付いてきた。役場が移転したら情報や支援がどれくらい届くのか不安。自分たちだけが取り残された感じ」と語る。
避難者の50代の女性も「なぜ今、お金を掛けて役場を戻す必要があるのか。役場が遠くなると心細い。住民のことを考えていない」と不満を募らせる。
町は「旧高校に支所を残し、行政サービスの質を落とさない」と説明しているが、避難者の不安を解消できていない。井戸川町長が辞職の記者会見で「(いわき市移転は誤った判断で)反省している」と述べたり、移転時期が予定より3カ月延びたりして混乱に拍車を掛けた。旧高校の避難所としての使用期間も未定だという。
町総務課の武内裕美課長は「移転といっても完全撤退するわけではない。旧高校に残す支所の職員が避難者支援に当たるので理解してほしい」と話している。
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