鎌倉市川喜多映画記念館に初めて行った。
記念館がオープンしたのは今年4月1日だったから半年遅れになる。
洋画の紹介に尽力した川喜多長政・かしこ夫妻の自宅跡(鎌倉市雪ノ下2丁目)に造られた建物は、板塀に囲まれた
鎌倉らしいたたずまいを残している。展示室、映像資料質室、情報資料室があり、名作の上映、講演やワークショップの場
となっている。
訪ねたときは「西鶴一代女」の上映の日だった。この映画は、井原西鶴の『好色一代女』の映画化で、監督は溝口健二、
主演女優は田中絹代、1952年(昭和27年)の作品だ。
田中扮するお春は、高貴な家の子どもまでもうけた女だが、男の都合によって翻弄され、島原の遊女から老いて夜鷹にまで
なり下がる。夜鷹に身をやつしたお春が羅漢堂で過去を回想するという場面から物語は始まる。
田中は、この作品で13歳の少女から50を過ぎた娼婦までを見事に演じている。
鬼気迫る演技で人生のドロドロした部分を描き切ったところがすごい。
モノクロで画面は暗いが、白黒の色調を絶妙に駆使した撮影の技術と、なによりも田中の熱演に魅了された
濃密な2時間だった。なお、この映画はヴェネツィア国際映画祭でグランプリに次ぐ栄誉を受け、溝口の名を
国際的に高らしめた作品となったとのこと。
記念館での12月の上映作品は、小津監督の「出来ごころ」「宗方姉妹」、ジャン・コクトーの「美女と野獣」、
ロジェ・バデムの「危険な関係」、千葉茂樹監督の「マザー・テレサとその世界」(上映終了後、千葉監督の講演)、
アン・ペトリ/ジャネット・ペトリの「マザー・テレサ~母なることの由来~」。
私は、来年の1月14日から16日までの「山猫」上映を楽しみにしている。
記念館がオープンしたのは今年4月1日だったから半年遅れになる。
洋画の紹介に尽力した川喜多長政・かしこ夫妻の自宅跡(鎌倉市雪ノ下2丁目)に造られた建物は、板塀に囲まれた
鎌倉らしいたたずまいを残している。展示室、映像資料質室、情報資料室があり、名作の上映、講演やワークショップの場
となっている。
訪ねたときは「西鶴一代女」の上映の日だった。この映画は、井原西鶴の『好色一代女』の映画化で、監督は溝口健二、
主演女優は田中絹代、1952年(昭和27年)の作品だ。
田中扮するお春は、高貴な家の子どもまでもうけた女だが、男の都合によって翻弄され、島原の遊女から老いて夜鷹にまで
なり下がる。夜鷹に身をやつしたお春が羅漢堂で過去を回想するという場面から物語は始まる。
田中は、この作品で13歳の少女から50を過ぎた娼婦までを見事に演じている。
鬼気迫る演技で人生のドロドロした部分を描き切ったところがすごい。
モノクロで画面は暗いが、白黒の色調を絶妙に駆使した撮影の技術と、なによりも田中の熱演に魅了された
濃密な2時間だった。なお、この映画はヴェネツィア国際映画祭でグランプリに次ぐ栄誉を受け、溝口の名を
国際的に高らしめた作品となったとのこと。
記念館での12月の上映作品は、小津監督の「出来ごころ」「宗方姉妹」、ジャン・コクトーの「美女と野獣」、
ロジェ・バデムの「危険な関係」、千葉茂樹監督の「マザー・テレサとその世界」(上映終了後、千葉監督の講演)、
アン・ペトリ/ジャネット・ペトリの「マザー・テレサ~母なることの由来~」。
私は、来年の1月14日から16日までの「山猫」上映を楽しみにしている。