春風駘蕩

いつの時代でもこうありたい

映画「山猫」を観る

2011年01月16日 | 日記
正月三が日、鶴岡八幡宮は大変混み合うので、今年もこれを避けて今日(1月16日)初詣に行った。
倒れた大銀杏のヒコバエの様子をみながら階段を上って本殿に参拝。境内の中にある鎌倉国宝館で
「氏家浮世絵コレクション」を観てから源平池のところに出て、ここで昼食。

午後は川喜多映画記念館で、映画「山猫」を観た。ヴィスコンティ監督、バート・ランカスター主演のこの映画は
1963年(昭和38年)の作品でイタリア・フランスの合作。日本でも翌年1月に公開されたが、これは「英語国際版」と
呼ばれるもので161分の短縮版だった。2003年、同映画の制作40周年を記念して「山猫―イタリア語・完全復元版」
(187分)が完成、翌年秋に日本でも公開された。

今日観たのは、この復元版だ。あまりにも有名な映画なので説明することもないが、
イタリア統一戦争の波に押されて没落していく貴族の姿をイタリア貴族の末裔であるヴィスコンティが絢爛豪華に、
そして耽美的に描いている。山猫は名門貴族サリーナ公爵家の紋章。

バート・ランカスター、アラン・ドロン、クラウディア・カルディナーレなど錚々たる俳優陣が作品に重厚感を与えており、
1963年のカンヌ映画祭ではグラン・プリを受賞。

この作品の中で甥のタンクレディ(アラン・ドロン)がサリーナー公爵(バート・ランカスター)に対して語る台詞
「変らずに生きてゆくためには、自分が変らねばならない」は、政治家・小沢一郎がしばしば引用しているので
よく知られている。