望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

藪椿のKakera

2012-03-24 17:07:30 | 思いダイヤル
<雨上がりの美波町の海岸>

藪椿 薄紅の花びら 白いオシベにちょこんと黄色の花粉

竹やぶ 雑木の間に目立たずひっそり しかしながら凛々しく 慎ましやかに咲く

藪椿の花 裏から榛を抜きすすると 甘い蜜が口にひろがる

何十年か前の昔 野山を遊び場した子供達は 藪椿など四季おりおりの果実 花を通して 何かを学び 何かを感じ

人間性と生きる知恵を身につけたのだ


「藪椿のKakera」

梅 彼岸桜 花満開の春
ひっそりと枝から アスファルトの道端に落ちた藪椿

黒 黒い道端に残骸となりても 藪椿の薄紅色

悲哀 哀感のカケラも見せず畏怖堂々

梅 桜の花盛り 華やかさの陰

あくまでもひっそりと慎ましやかに藪椿

最後の最後まで 命の紅色 誇り高く 風のはきだまりへ消えた