望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

早乙女 幼子の蛍橋

2015-06-16 11:16:09 | ささやき

(徳島県松茂町 鳴門金時の畑)

   気の向くまま車を走らせていると板野郡松茂町の住宅街に鳴門金時いも畑を見つけた 
北方の徳島平野は穀倉地帯 吉野川 四国三郎のたまものである

鳴門金時の豊かな畑をぼうーと眺めていると涙こぼれ頬つたひ 涙で霞むいも畑の向こうに田植えをする若い早乙女の姿が浮かんだ

          「早乙女に捧ぐ詩」

 早乙女 苗と定規に向かい 腰かがめる辛さに耐え 
流れ出る汗の下に深い慈愛 けすにけせない心の灯火 

一心不乱にあれば時ははやく流れる

ほぅーほぅーたるこい 蛍橋の川面にゆらぐ家灯 乳呑み子の泣き声に早乙女は泣く

かけて帰れるなら かけて行きたい早乙女の蛍橋

ただ泣く乳呑み子 母は遠い早乙女にあり

時は流れ乳呑み子は母になりて母心を知るや