望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

春をかける

2017-03-24 21:44:51 | 思いダイヤル
徳島県勝浦町 春をかける菜の花畑

「春をかける」

荷車の輪だけが残り錆び水の垂れる
過去のわだちに錆び水は流れる
誰かの過ちを責めも問もしない

現実につづく固まったわだち
よたよたした足取りにどこまでも厳しく
世の中の尖ったギスギスは責めて叩いて
自分を祝うことも許さない

季節をたどってきた自信と深い思慮は
弱音もしんどさも言えないまま
まだまだ進め歩けと自分を進ませる

此処まで歩いて来て辺りは温もうと
常に新しさに頭を下げねばならない
自分を孤独に追いやり今も春をかける