先月のお話で恐縮です。
毎月末は日立市へ一日出張です。
夕食は市内の青龍(チンリュウ)に決まっています。定休日以外一人で行ってもいつもお店は空いています。
去年ご主人が倒れて1か月間休業してました、又今年3月はご夫婦でツアー旅行で行った先のホテルで集団中毒に逢い二人共入院して、退院しても、ご商売柄食品衛生法の決まりとかで、自分のお店の営業許可がおりないとかで、1か月近く休業させられたそうです。
私一人で毎月1度青龍での夕食が何年も続いているのですが・・・
4月27日金曜日PM6時半青龍へ・・「おやっ?お店は電気が点いて明るいのに・・」
恐る恐る扉を押して中を覗き込むと、奥から女将さんがニコニコして出て来てくれました。「おや、いらっしゃい・・・どうぞどうぞ」どうぞどうぞ迄時間が掛かったのは店の半分にテーブルが寄せられて10人程の宴会席が設えてあり、長方形のテーブルの真ん中には中華料理が乗る回転式の丸いテーブルが乗ってます。
間もなく始まる宴会の準備で忙しいのに、私は困ったお客さんの様ですが、女将さんは反対側の広く開いたスペースに私だけの席を設けてくれて、ラー油などの調味料のセットを用意してくれたのです。
私が口を切る迄も無く、お喋り好きの女将さん「今日は金曜日明日から連休が始まるので・・宴会の申し込みが4つも5つも、断って二組だけ受けたので・・」
成程、奥の小座敷ではもう宴会が始まっていたのです。
お水とメニューを持って来てくれたのですが・・「瓶ビールと餃子と五目焼きそばでお願いします」「ハイハイ・・」瓶ビールをテーブルに置くと直ぐ厨房へ入る女将さんです・・
「テレビつけますか?・・」「いやいいですいいです」宴会が始まるのにテレビは駄目でしょう・・
ボツボツ宴会のお客さんが入って来ました。どうやら元同じ職場で働く仲間らしく、社長さんらしき貫禄のある人が、この宴会を仕切っているらしいのですが、中の一人が会費らしきお金を徴収する姿も・・若い女の人も一人交じって、仲間同士とても良い雰囲気の宴会が始まりました。
私の前に餃子と五目焼きそばがほゞ同時に出されて「今日はお金先に払います」千円札2枚をテーブルに、女将さんも心得たもので直ぐ清算してくれて、大瓶のビールと餃子ビール焼きそばと、こちらは宴会を目の前に黙々と食べ飲み続けて・・・
目の前の宴会も料理が出始めてメンバーも全員揃ったみたいで何回も「カンパーイ」が繰り返され宴もたけなわの様です。社長さんらしい中年のオジサンが後から入って来て席に座った元部下らしい人に、セルフで生ビールを注いで、歓迎する姿が何とも微笑ましい・・・
女将さんが次々宴会用の大皿の料理に唐揚げの盛り合わせとか次々運んで来ては、笑顔で自慢の宴会料理の説明に余念がない・・
一人黙々、モグモグ、やがて食べ終わった私、宴会はまだまだ続いています・・
女将さんは厨房に、今日は奥で調理に大車輪のご主人も姿は見せず・・
静かに席を立ち、扉を開けて外へ出て真っ直ぐホテルに向かう私、春風そよそよ頬に心地よい今夜も満足の夕餉でした。
ゴチソウサマ