昨年日本中が盛り上がったワールドラグビーのお蔭で・・
TVでの中継が確実に増えて85才の老人としては嬉しい限りです。
もう、この年では秩父宮ラグビー場迄足を運ぶ事は出来ませんが・・
集団疎開と戦後の食糧不足の中で5人の兄弟と共に両親の愛情を受けて、一貫の中学高校生活を過ごしましたが・・
高校の時に、ラグビーの好きな先生がいて、体育の時間にコンクリート敷きの校庭で、何故か40人位の生徒が二手に分かれてラグビーゴッコみたいな事をやらされた?覚えが有りました。
男子校ですから当時から野球は皆が知っていましたが・・ラグビーは名前ぐらいで・・
クラス内でもチョッと体格が良くて、失礼ながら成績が余り良く無い生徒がラグビー部員で、然も部員が四~五人しかいなかったと記憶しています。
競技と云っても、別にルールが有る訳でも無し・・
只楕円球を前後左右に人から人へ次々にパスして前に進むように・・
競技の最中に先生が、今、私の立っている場所を指さして「Sよ!お前そこに立ってろ」と指示されたのです。
私は先生の言われた通りに、その地点でボールを待ち受けしていました。
ボールが生徒から生徒に渡って校庭のアッチコッチに移動して・・
先生の手に渡ったボールが私目掛けてパスされて・・・
次の瞬間・・横から飛び出して来た一人の生徒がアッと言う間もなくボールを横取りして・・
素早く私の目の前を走り過ぎたのです。
・・その場で呆然と立ち尽くす私・・
パスした先生も呆気に取られて・・
私は、その時先生が私の方を見て「貴様!このウスノロメ~・・」と睨みつけたようで・・
その後のボールがどうなったか、先生も私も又ボールを追う場面に戻ったのかは記憶に有りません。
あれから何十年も経ちますが・・
今迄も折に触れて思い出すのは、屈辱の、あの瞬間・・目の前でカットされて消えたボールの行方・・
あのラグビーボールだったのです。
ラグビーは高校卒業後、秩父宮ラグビー場へ母校の試合を見に行って、スタンド最前列でウイングが快速で疾走する姿を目の前で見てから、男のスポーツとしてスッカリ大フアンになりましたし、今もラグビーを楽しみ愛する気持ちは誰にも負けないつもりです。
ところが、最近になって気が付いた事が有りました。
あの屈辱の一瞬の出来事・・
ラグビーは15人全員でする団体競技です・・
お互いに連携してプレーする・・
特に隣の選手同士は・・
あの時、パスした先生にもミスが有ったのではないかと・・
カットする生徒に気が付かないでパスした先生も先生だと思うのです。
何十年も経て、気が付いた私ですが・・
あの時、先生も自分のパスミスに気が付いて・・
今思えば私が勝手に先生から非難の目で見られたと思っていたのかも知れません・・
愚かにも85才になって、その事に気が付いてからはラグビーが一層好きになった私です・・
今年は新設の国立競技場で6万の大観衆を集めて行われた伝統の早明戦で母校が対抗戦の仕返しをして、涙と共に歓喜の荒ぶるの合唱が・・
私も嬉しかったのです。
トップリーグの中継も楽しみ、学生ラグビーの復活で、此れも年寄りには活ッが入ります。
後何年楽しめるかは解りませんが・・85才がワクワクしているのですから愉快です。
先日「温州ミカンは終買」と宣言した食いしん坊ですが、西友スーパーさんは未だ未だ頑張って下さるようで・・
蜜柑調達は私の役目「蜜柑・・未だ有ったの?良かったね~」ゴチソウサマ