(前回からの続き)お蕎麦を食べて満足した私は、出雲大社へお参りに。
緑に冷やされた空気の中、参道を歩きます。
見上げると、宇宙にまで続くのではないかと思ってしまうような空の青。
自然からの恩恵を感じます。
胸を張って参道を歩きます。
この道が、私の人生を歓迎してくれているように思えたからです。
「ご苦労様」と言ってくれているような気がしたのです・・・。
気持ちが優しくなります。
参道を歩いていると、両手を挙げている男性の彫刻像と、
波のようなものに乗っている玉の彫刻像を見かけました。
後で調べたところ、男性は大国主命(おおくにぬしのみこと)で、
波に乗っている玉は、幸魂奇魂(さきみたまくしみたま)というそうです。
神話では、大国主命がこの幸魂奇魂にお祈りをし、この日本が造られたと云われています。
上の画像は、日本海から現われた幸魂奇魂に、お祈りをする大国主命を表現しています。
出雲大社には、こうした彫刻像が境内の所々にあります。
拝殿が見えてきました。
立派な注連縄も見えます。
この注連縄より先は、神聖な空間。
厳かな雰囲気が漂っていて、身が引き締まります。
拝殿をあとにして、八足門の前に立ちました。
御本殿は、この八足門に囲まれるように建っています。。
ただ、残念なことに、門囲いの中へ入る事は禁じられています。
ですから遠巻きで、御本殿を拝見するしかありません。
↓↓御本殿
八足門の門囲いに沿って歩きます。
参拝者が少ないこともあって、とても落ち着いて歩く事が出来ます。
御本殿に祭られているのは、大国主大神です。
先ほどお話させて頂いた大国主命がそうです。
一般的に広く知れ渡っている呼び名は大黒様です。
大国主大神は、大黒様なのです。
大黒様と言えば「因幡の白兎」という神話が有名ですね。
皆様も一度は読んだり聴かされたりしたのではないでしょうか?
おおまかな内容は以下の通りです。(かなりおおまかです)
物語は、因幡の国に八上姫という美しい姫がいる事を噂で聞き、
出雲の八十神と大国主命が、その姫に会いに行こうとするところから始まります。
因みに「八十神」というのは名前ではなく、複数の神様達の事を言います。
この物語では、大国主命の異母兄弟達の事を言っています。
その道中、白兎と出会うのですが、白兎は瀕死の状態でした。
この白兎、ワニ(サメという説がある)を騙して海を渡ろうとしたのですが、
騙された事に気づいたワニに、皮を剥がされてしまったのです。
その瀕死の白兎に対して、兄神達がいい加減な治療方法を教える中、大国主命(大黒様)だけが、
白兎に的確な治療方法を教え、助けました。
そのお礼に白兎は「八上姫は兄神達(八十神)ではなく、あなたと結ばれるでしょう」と予言。
その予言通り、大国主命と八上姫は結ばれ、めでたしめでたしな話。
ただ、この話には後日談があり、結ばれたふたりは子供を授かり、
因幡から出雲へ移り住むのですが、出雲には大国主命の正妻(須世理姫)がおり、
その正妻と八上姫は折りが合わず、結局のところ八上姫と別れることになるのです。
出雲大社は縁結びで有名なのに、なぜ別れ話が? そう思われた方がいらっしったのでは。
ある説によると、出雲大社の縁結びとは、人と人との縁ではなく、
人と「幸せ」を結ぶ縁と言われています。
大国主命は八上姫と別れる事になったり、兄神から執拗な迫害を受けたりしましたが、
正妻の須世理姫と共に苦難を越え、やがて地上界で最も偉い神、大王神となります。
大国主命は、結果的に幸せになったという事です。
大国主命と別れた八上姫のその後ですが、
八上姫は子供を出雲に残して、故郷の因幡に戻ったそうです。
実は八上姫、大国主命のことを出会う前から知っていて、
しかも恋心をすでに抱いていたという説があり、
あの白兎は八上姫の使いだったとも言われています。
大国主命に纏わる神話は、壮大な愛の物語かもしれませんね。
機会があればじっくりと読んでみたいです。
出雲大社はいろいろな想像をさせてくれる、とても良い神社ですね。
上の画像は神楽殿です。
こちらの注連縄が日本一と云われている注連縄です。
本当に大きくて、かなり見応えがありました。
しっかりとお参りし、しっかりと祈願しましたので、出雲大社を去ります。
今度来るときは、日本の古代神話をしっかりと学んでから訪れたいと思います。
そうすれば、旅はいちだんと面白くなるはずですから。
出雲大社を離れ、私は出雲大社前駅へ戻りました。
すると、↓↓このような展示物を発見。
「日本最古級の電車」だそうです。
さっそく車両の中に入りますと、
この車両は映画「レイルウェイズ49歳で電車の運転士になった男の物語」で使用されたようです。
木目調の造りがなんとも言えない・・・好きですねこういう感じ。
運転席にも入る事が出来ます。
これは嬉しい!!
ほんの少しだけ、運転士になった気分を味わえました。
このあと私は松江に向かいました。
当初、行く予定では無かったのですが、とても良い天気だったのと、
思いのほか時間に余裕が出来たからです。
それに、地元で評判の良いうどん屋さんがあるとの情報も得ていたので訪ねることにしました。
松江で訪ねたうどん屋さんは↓↓こちらです。
「手づくりうどん たまき 松江店」です。
なかなか大箱なお店です。
訪ねた時間が夕方近かったので、店内はガラガラでした。
とても静かな中、厨房から麺を切る音が・・・。
いつ聞いても良い音です。
私が訪ねた時、冷し麺フェアーとして「ひやかけうどん定食」がありました。
ただ、メニュー画像を見ると、いろいろと何やらトッピングされている・・・。
店員さんを呼び、「トッピングは温玉とカマボコだけでも可能ですか?」と訊ねると、
「出来ますよ」との事だったので、私は「ひやかけうどん定食」を頂くことにしました。
10分ほど待って、運ばれてきたのが↓↓こちらです。
麺はなかなかの細麺です。
まずは出汁からいただきました。
なかなかクセのある味です。
なんだろうなぁ・・・お蕎麦の出汁に近い感じ・・・。
あと、独特な魚介の臭みがある・・・。
この味、私はちょっと苦手かな・・・。
麺はコシがしっかりしていますし、小麦の風味も良い。
良い麺です。
「ひやかけ」にしたのは失敗だったかな・・・。
「ざるうどん」であれば、なかなか美味しくいただけたのではと思います。
今度訪ねる事があれば「ざるうどん」を食べてみたいなぁ・・・。
お店を出て歩いていると、黒澤明監督の「まあだだよ!」という作品の事を思い出した。
そういえば、あの作品の中で童謡「大黒さま」が唄われていたっけ。
なんだか観たくなって来たなぁ・・・。
出雲そば庄 手造りうどん たまき松江店
ジャンル:そば
アクセス:JR山陰本線(米子-幡生)松江駅 徒歩23分
住所:〒690-0825 島根県松江市学園1-6-3(地図)
周辺のお店のネット予約:
・旨唐揚げと居酒メシ ミライザカ 松江北口駅前店のコース一覧
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周辺のお店:ぐるなび 松江×そば
情報掲載日:2018年11月22日
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