「イゴールの約束」

「イゴールの約束」


1996年ベルギー映画。

外国人違法労働者の売買をする父の下で働く15歳の少年の葛藤を描く。
「息子のまなざし」「ある子供」「ロルナの祈り」のダルデンヌ兄弟監督作品。

一目でこの4本は同じ人が作ったと解るタッチ。
全部合わせて一つの話にも思える一貫性。


リアルな人々の生きる姿。
生きる事はなんて地味にキツイんだろね。

ハリウッドのような「ドラマ」は一切無い。
ただひたすら淡々と描く。
まるでドキュメンタリーのように。。。

この監督の作品を観て、、、
「可哀想」とか「面白くない」って言う人がいたら、
絶対にその人とはオレは一生解り合える事は無いだろうな。。。
なーんてね。。。




http://www.youtube.com/watch?v=OsOi17HJZ5k

「ロルナの祈り」

「ロルナの祈り」

2008年ベルギー映画。

ベルギーに出稼ぎに来たロルナは国籍を得るため、
ブローカーの手引きで麻薬中毒者のクローディと偽装結婚をしている。
ブローカーは次なる偽装結婚のため、夫を殺めると言うが、次第にロルナに罪悪感が芽生え始め……
的なお話。

生きる為には犯罪にも手を染める。
それが違和感無く有る国が世界には沢山ある。
いや、そうじゃない国のほうが珍しいか。
表に出て来ないだけだと思われる。
これが世界の現実だ。

果たして正義とは？
法律に触れる触れないみたいな短絡的な話ではない。
生きる事はそれくらい壮絶でエネルギーがいることかもしれない。


決して観てて楽しくはない1本。
地味にじんわりくる1本。



http://www.youtube.com/watch?v=HIShW3LZ4ws

「うさぎドロップ」

「うさぎドロップ」

2011年日本映画。


30歳の独身男が引き取り手のない少女の面倒をみる話。


巷では「芦田愛菜」とか言う子役が話題らしいが
この作品の子役はスゴイ！
いやあ、やるな！って思ってエンドクレジット見てたら、、、
「芦田愛菜」でした（笑）
オレ、テレビ観るのを辞めてもう1年以上だから
まったく世間の話題に無知でございました。。。


なんか、、、
昔、幼い娘と二人で暮らした数ヶ月間を思い出した。
うん、、、必死だったな。。。
頑張ったんだ。。。うん。


[[youtube:_spk_-filsA]]
http://www.youtube.com/watch?v=_spk_-filsA

「マレーナ」

「マレーナ」

2000年イタリア、アメリカ映画。

12歳の少年が恋をしたのは町一番のセクシー美女だった、、、てなお話。
コメディな描写もありますがけっこう辛辣な作品。

「美しいのは罪」美人もたいへんだよなあ。
本人の意図とは関係なく世間の欲望と嫉妬に巻き込まれる。
よく「美人は得よね！」と言い張るあまり美人じゃないな方をお見受けします。

その嫉妬がこの作品のテーマです。

群集心理てーのはやっぱり恐い。
無責任な噂話が好きなのは何処の国も一緒ですな。
愚民とはよく言ったもんです。

オレも群衆は嫌いです。
もしかすると今の仕事は向いてないのかもしれない、、、と思ったりもする。
マイノリティは淘汰される業界には違いないからね。
まあ、だからどーしたって話なんですが。。。

オレも年上のおねーさんとつきあってみればよかったかな。。。
今からじゃ、、、、うーん。。。。



http://www.youtube.com/watch?v=fQOTylertEY

「ディア・ドクター」

「ディア・ドクター」

2009年日本映画。

前作『ゆれる』でノックアウトされた西川美和の作品。
今回も人間の本質に迫る。

本来、人間に「良い人」も「悪い人」もいないと思ってる。
自分にとって良いか悪いかだけの話だ。
とは言っても社会には秩序というものがないと成り立たない。
なので、そこに法律という秩序が存在する。

では、それを破った人間は悪い人間なのか？
「不治の病の人に真実を告げない事」は良い事なのか？悪い事なのか？
「ウソ」をついた事が無い人は果たして世の中にいるのか？
いたとしてもそれは「良い人」なのか？

世の中は複雑だ。
人間は複雑だ。
だからこそ悩み苦しむ。
そしてそれこそが「人間をやってる醍醐味」かもね。



http://www.youtube.com/watch?v=nLWxyAxpyxQ