「ニンフォマニアック」

「ニンフォマニアック」
2013年デンマーク.ドイツ.フランス.ベルギー.イギリス。

鬼才ラース・フォン・トリアーの2009年『アンチクライスト』、
2011年『メランコリア』に続く「鬱三部作」の最終作。
1部と2部に分けた4時間余の長編。

いやあ、待ちかねたよ。イカレた表現者トリアーらしい作品。

色情狂を自認する女ジョーの人生を語るお話。
主演は『アンチクライスト』に続いてのシャルロット・ゲンズブール。
いやあ、、、こんな役ばっかりやって大丈夫？って余計な心配するよなあ。。
とにかく、、、全編エロス、変態、、、話。。。
でも、、、やっぱり奥が深い。
生きる事とエロは切っても切れないのだ。

「愛とは、嫉妬交じりの性欲にすぎない」と言い切るところが
なかなか逞しくしたたかでナイスなのかもね。

『アンチクライスト』と同様日本版は当然モザイクだらけ、、、
なんだかな、、、って、、、まあ、日本では仕方ない。

で、、、どんなオチが来るのか？と思ってたら、、、
意外とベタというか、、、解りやすいというか、、、
ちょっと名作『ドッグヴィル』のラストを思い出してしまった。。。
『アンチクライスト』とかに比べると作品自体解りやすくそれほどエグくもなく
ユーモアすら感じなくもない、、、期待した分意外とあっさりの感もあり。

個人的に特筆すべき事がひとつ、、、
毎回見え隠れするタルコフスキーへのオマージュ。
今回は、、、あの曲を使うなんてモロじゃん、、、、うむむむ。。。

さて、、、やりたい放題、向かうところ敵無しのイカレ監督、、、
次回作は果たして、、、、？？？
　　

予告編もなんと2通り。。。

性描写が少ないよいこ向けはこちら、、、
https://www.youtube.com/watch?v=mLNBDNOu9uQ

興味津々なワルイ子向けはこちら。。。
https://www.youtube.com/watch?v=mSAlQGhQ1ZY&oref=https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fwatch%3Fv%3DmSAlQGhQ1ZY&has_verified=1

「アメリカン・スナイパー」

「アメリカン・スナイパー」
2014年アメリカ

戦争映画史上最高の興行収入額となった実在の狙撃手の話。
監督はクリント・イーストウッド。

キャッチコピーは「米軍史上最多、160人を射殺した、ひとりの優しい父親」

基本的にはオレは戦争映画がキライ。
特にかっこ良さを表にだしてるエセ正義的な創りの作品に嫌悪がある。

この作品は一応反戦だと監督本人も言っているが保守、反戦、どちらにもとれる創りになっている。
我が祖国でも「やっちまえ！」的な馬鹿が増える昨今、、
この手の映画は解りやすく悲惨さをしっかり描いていただきたいと切に願う。

まあ、なかなかあからさまに反戦的な作品を作る事は沢山の障害があるのは容易に想像できるが
表現者たるものなんとか乗り越えて戦ってほしいものだ、、、と改めて思った1本。。。

音楽家も映画関係者もモノ書きも世に少しでも影響力のある仕事を生業としてる者は闘うべきだ！！！

https://www.youtube.com/watch?v=Av1UW0myxiA

「AFFLICTED アフリクテッド」

「AFFLICTED　アフリクテッド」
2014年カナダ.アメリカ。

POV系映画の中には途中まで方向性をまったく見せないのが演出だったりする。
この作品もその典型。
何の情報も無く観てたら、、、青春ロードムービーかなと。。。
途中の伏線展開ですぐピン！と来ました。
どんどんエスカレート、、、ありゃりゃ、、、こりゃ、、、って。。。
その展開ぶりがなかなか良く出来てて良い創りだと思います。

POVも完全に一つのジャンルとして確率してますが
この作品はその中でもPOVの使い方としては秀逸です！

https://www.youtube.com/watch?v=G7p5XdYCMNk

「ボニーとクライド／俺たちに明日はない」

「ボニーとクライド／俺たちに明日はない」
1967年アメリカ。

映画史上に残る1本。
実在の銀行強盗であるボニーとクライドの、出会いと死に至るまでを描いた犯罪映画。

改めて観ると、、、ホントに利己的に人殺しをしていく主人公に感情移入できないのだが、、、
そこがラストシーンを感慨深いものにしてるのかも。。。
ボニーの母親の態度も奥深いシーン。。。

映画は世につれ、、、、
当時の時代背景による若者の価値観を象徴した1本。。。


https://www.youtube.com/watch?v=3ACCpXaA-MU

「薄氷の殺人」

「薄氷の殺人」
2014年中国.香港

てっきりいつもの韓国猟奇殺人復讐モノかと思ってたら、、、
なんか違う空気感、、、あ、中国、香港ね。。。
ベルリンで賞総なめ？
なるほど、、、注意深く見れば見るほど丁寧に巧妙に作られてる。。。
前半の銃撃シーンは絶妙に計算されててナイスジョブ！

全体的に支配してる暗さ、、、と、、間、、、が何ともいい味出してた。

主人公の行動の是非は何とも、、、だが、、、
ラストの行動でいろいろ合点がゆく。。。
とにかく大人な1本。。。

エーと、、、毎度御馴染み、、邦題に苦言。。。
これはオリジナル通り、、、「白昼の花火」でいいじゃんよ！ぼけ！！！


https://www.youtube.com/watch?v=yuxaxR5sMV8