「エンター・ザ・ボイド」

「エンター・ザ・ボイド」
2009年フランス。

世界一不快な映画を撮る監督。
オレにとっての現存する世界の支持する3大監督の一人であるギャスパー・ノエの前作から7年ぶりの新作。

実はずいぶん前からDVDは手元にあったのだが、、、
なんせイカレギャスパー、、、見る側にも相当の覚悟が必要。
結局、随分間が空いてしまった。。。

で、、、期待と不安の新作。テーマは「死」
「エンター・ザ・ボイド」とは直訳すると「無に入る」って事だな。

で、舞台は東京！！！
なるほど、改めて考えると、、、なんて猥雑でサイケな街なんだろね。

こ、これは子供は見せられない！！！
良い子は画面から離れてみましょう！

で、、、、なんか今までと違う。
ギャスパーにしては、、、優しい、解りやすい、ちゃんとまとまってる。。。
映画っぽい。笑

でも、、、ちゃんと彼らしさは満載。
カメラワーク（驚異！！！）、音楽（ダフトパンク！）、エロ、サイケ、不快、深い。。。。

ハマる人は中毒のようにハマる。
理解できずにただただ不快感の人にはとことん不毛。


結論！はっきりいって、、、これは傑作でしょう！！！
ドラッグ！セックス！テクノ！
前作はいろんな意味でオススメできませんでしたが
これは彼初のオススメな1本。

余談ですが、、、特典映像にインタビューが。。。
映画作りで一番大事な事は？の問いに。。。
最後に彼が言ったのは、、、「映画への愛を持ち続ける事です。」

前作では首根っこつかんで詰問したい心境にもなったが
今回の作品には前作の種明かし的要素も含まれている。
うん、、、一生ついていくよ、ギャスパー！

次作はなるべく5年以内にとってよね。。。お願いっ！



http://www.youtube.com/watch?v=o9B941MaqAs

「ディヴァイド」

「ディヴァイド」

2011年アメリカ・カナダ・ドイツ合作。

核戦争で壊滅したニューヨークにて地下シェルターに逃げ込んで難を逃れた男女らが、
地上の建物が崩壊し出入口が塞がれた事によって閉じ込められてしまう。てなお話。。。

世間ではかなり不評のようですが、、、オレ的には好みの1本。

「人間が壊れていく過程を描いた」
「極限状態での人間の本質」
というテーマ。
この作品ははっきりいって人間性悪説を描いてる。

そりゃ、後味も悪かろうさ！
でも、、、なんでみんな現実から目を背ける？
自分もそうだから作り事の世界ぐらいは穏便に？ってーのかい？

俺はけっこう気に入ってる。
本質は酷いからこそ、、、ちょっと踏み込んだ思いやりや優しさがミラクルなんじゃないのかね？

まあ、キレイゴトいうやつほど信用できない輩はいないからね。。。

この作品でも観て我々人類の本質をもう一度考えてみるのもいいんじゃないでしょうか？ね。
なんてエラソーですんませんね。笑



http://www.youtube.com/watch?v=cd6tytQElSc

「愛、アムール」

「愛、アムール」

2012年フランス・ドイツ・オーストリア合作。
敬愛するミヒャエル・ハネケ監督の最新作。

今回のはなにやらいつものハネケ作品とは創りが違う。
いつも掟破りも含む異常性が描かれるハネケ作品だが今回は普通に映画っぽい創りなのだ。

結局、お得意のルール違反は無いと言えば無かった。
で、、、やっぱり、、、してやられた。笑

いつも難解と言われるハネケ作品。
だが今回のテーマのテーマは明解だ！
タイトルにもあるようにズバリ「愛」だ。
おお！なんと明解なんだ！

過去に世の沢山の映画が「愛」を描いてきているがこの作品は、、、
いやもうなんと言っていいか、、、究極なのかも、、、、ね。

これはオレにもあなたにも起こりうる、、、というか、、、多分、、、いずれ訪れる話だ。

やっぱり人生は哀しくツラく美しく尊い。。。


女優さんが言った台詞が重いです。
「人生はかくも長く素晴らしいのね」

みなさんしっかり目を背けず観てください。ね。



http://www.youtube.com/watch?v=626RPRSHPn0

「HK 変態仮面」

「HK 変態仮面」

2013年日本。

女性の下着を顔にかぶると正義の味方に変身するという漫画原作の映画化。
これはメイキングも同時に観るべし！
かなり面白い！
そりゃ、どこも出資しないよなあ。
でも、、、これも映画愛。
低予算でも気合いと愛でここまでの作品になる！Yeah！！！
大マジメに変態を語るのも素晴らしい！！！

近年、「自称変態」な人が多いけど。。。
そんな人に限って大した変態でもないんだよなあ。
変態の道は厳しいのだ！
おちゃらけては到達できないいばらの道なのだ！

悩んで苦しんで変態を極めていきましょうね、みなさん！！！




http://www.youtube.com/watch?v=NNU83D1r77c

「みんなで一緒に暮らしたら」

「みんなで一緒に暮らしたら」

2011年フランス・ドイツ合作。

テーマは老後の生き方。
家族、友情、性生活。。。

誰だって爺さん婆さんになる。
自分の晩年をどう生きるかは誰にとっても重要かつ避けて通れないテーマなのに
この手のテーマを描いた作品は少ない。
ましてやジジババのシモの話なんてね。。。
なかなか興味深く観た。
もっと掘り下げてもとっもと観たいテーマです。



http://www.youtube.com/watch?v=aqh39okROvQ