2023年イギリス・アメリカ・アイルランド |
原題:Poor Things |
上映時間:141分 |
自殺した女性を蘇らせたイカレ医学博士。身体は大人、頭は幼児な女性が周りの人間を巻き込んで、、、てな奇想天外な物語。 |
監督はヨルゴス・ランティモス。出演はエマ・ストーン、マーク・ラファロ、ウィレム・デフォー、ラミー・ユセフ、マーガレット・クアリー、クリストファー・アボット。 |
ざっくり言うと女版フランケンシュタインという事で興味津々、期待の視聴。 |
人間の欲は「食欲」「性欲」「知識、好奇心」なのはごもっとも! |
ただ、物語は、期待通りの「我思うに我あり」な展開からそれだけで終わらない意外な展開へ、、。 |
ただ、、この作品は間違いなく受け入れられる人と受け入れられない人にしっかり別れるはず。 |
エロはともかく、道徳観、お下品、、生理的にダメな人も多いだろね。 |
個人的には想定以上にジャストミート! |
そもそも人間の裏側、違和感、不安感をナナメから描くのが得意なヨルゴス・ランティモス監督。 |
エンタメ、解り易さ、辻褄、お金の掛け方も含めて諸々、今回は最高傑作だと個人的には思うが、、 |
過去作の『籠の中の乙女』『ロブスター』と被る価値観もあって、、この人の描きたいものはぶれないんだな、、ってね。 |
特筆すべきはエマ・ストーンとウィレム・デフォーの熱演ぶり!いやあ、まいりました! |
スタッフもナイスジョブ!衣装、美術、モノクロとカラーの使い分け、シュールでエグイ映像、諸々イカレディティール満載! |
音楽も調子ハズレな手法がもう最高にハマってる! |
余談ですが、、エマ・ストーンって仲間由紀恵に似てない? |
この役、仲間由紀恵がやったら、、なんてくだらない事を考えてしまいました。すみません。 |
個人的なおすすめな1本。ただし耐性無い方は要注意です!! |
『哀れなるものたち』特別映像 |
2023年日本 |
上映時間:126分 |
地方の銭湯を舞台にそこのスタッフと常連客らのお風呂にまつわる人情コメディ物語。 |
タイトルにもある「湯道」の提唱者である小山薫堂が企画・脚本を担当。 |
監督は鈴木雅之。出演は生田斗真、濱田岳、橋本環奈、小日向文世、天童よしみ、クリス・ハート、戸田恵子、寺島進、夏木マリ 、角野卓造、柄本明。 |
いかにもテレビ局製作な顔ぶれ&カラーは個人的には好きではないが、、 |
こういう人情コメディのクオリティは高いよなあ、、って毎回思う。 |
これがTV文化を経た1つの日本映画の成功パターンの1つかもね。 |
カメラアングル、演出、編集、、定番と言えば定番だけどお見事。 |
そして画像が綺麗なんだよなあ。なんか「3丁目の夕日」を思い出した。 |
お風呂セットに力を入れたのは大正解。 |
豪華キャストもそれぞれの持ち味がオイシイ幕の内キャスティング。 |
たかがお風呂、されどお風呂、、ちょっとお風呂が好きになる1本。 |
『湯道』|2023年2月23日(木・祝)公開! |
2024年韓国 Netflix |
原題:기생수: 더 그레이/Parasyte: The Grey |
上映時間:43分 全6話 |
日本でも以前アニメ化実写化された岩明均のSF漫画のネトフリ韓国リメイク。 |
監督はヨン・サンホ。出演はチョン・ソニ、ク・ギョファン、イ・ジョンヒョン、クォン・ヘヒョ、キム・イングォン、ユン・ヒョンギル。 |
そもそも漫画原作を実写化するのは無理があるし原作を超えられないのは仕方ないと思ってる。 |
なので基本的には漫画実写化映画に苦言するつもりがない。 |
が、、今回は原作ファンとして一言言わせてください!!これはがっかり! |
個人的にはこの漫画は「エヴァンゲリオン」「進撃の巨人」に匹敵する日本漫画の大傑作と思ってる。 |
残酷性、友情、勇気、家族愛、ちょいとユーモア、可愛さ、普遍的世の摂理、、、 |
様々な要素がつまったドキドキして恐怖してクスっとして泣ける名作なのです。 |
オリジナルを改変するのもあり!主人公が少年から女性になのもあり! |
右手でなくてもいいし(いや、手でないと設定の辻褄が合わない)、原作に無いキャラがいてもいい、、、 けど、、面白ければ良い! |
で、結局面白くないし、感動も無い、ただ映像技術の進化で残虐アクションシーンがよりリアルになっただけ、、、 |
人間や生命の本質に迫るテーマもない! |
原作知らない人はそこそこ愉しめるかもしれないし、原作知らない人が見てはいけないって事ももちろんない! |
ただ、、あまりにもね。。がっかり。。。 |
で、ラストのあの人の登場、、、あれこそ原作を知ってる人じゃないと解らないでしょ? |
まさかあの人を絡めてシーズン2へ持って行こうとしてるのか?うーん。 |
ポンジュノ「パラサイト」以降の韓国映画の劣化ぶりが深刻。 |
世界的に認知されてハリウッド的にショービジネスを意識したのか知らんけど、、 |
あのスゴかった素晴らしかった韓国映画は何所へ? |
いや、、暴言失礼致しました。。。 |
『寄生獣 ーザ・グレイー』予告編 - Netflix |
2024年1月13日 - 3月30日 日本 TVアニメ |
上映時間:30分番組 全12話+1話 |
札幌市の北24条にある場末のスナック「スナックバス江」を舞台にしたギャグ漫画のTVアニメ化。 |
原作はフォビドゥン澁川の『週刊ヤングジャンプ』連載漫画。 |
監督、脚本は芦名みのる。声の出演は高橋李依、斉藤貴美子、岩崎諒太、落合福嗣、阿座上洋平、宮本侑芽。 |
気合いの入ったアニメばかりの時代にチープで低予算のお気楽作品。 |
ホントに場末のスナック的にぐだぐだとくだらない話ばかりで逆に新鮮。 |
毎回ラストは常連客や店の女の子がカラオケを歌うというシーンでシメ。 |
特に修正無しの上手くもヘタでもないガチな歌がジワるんだよな。笑 |
結構スナックに通った身としては思わずあるあるにニンマリ。。。 |
13話は下ネタきつ過ぎてTVオンエアできず配信のみ、、というのがウケる。 |
個人的に続編あるとちょっと嬉しいかも、、てな地味におすすめなアニメ。 |
「スナックバス江」PV【2024年1月12日より放送開始】 |
2021年フランス・オランダ・ベルギー |
原題:Benedetta |
上映時間:131分 |
17世紀に実在した修道女ベネデッタ・カルリーニの半生を描いた物語。 |
監督はポール・バーホーベン。出演はヴィルジニー・エフィラ、シャーロット・ランプリング、ダフネ・パタキア、ランベール・ウィルソン、オリヴィエ・ラブルダン、ルイーズ・シュヴィヨット。 |
幼い頃から修道院に入って神に仕える修道女のドロドロ屈折物語。 |
信仰と思い込みは文字通り神一重。自己矛盾との闘いなんだろね。 |
昔からキリスト教をテーマにした映画ってとにかく凄まじくエグいイメージがある。 |
「パッション」「サイレンス」もスゴかった。 |
今回の作品はこれまた問題作。エロシーンも多いからきっと関係者からクレームの嵐だったと思う。 |
まあ、あのバーホーベン監督だから確信犯だとは思いますが、、笑 |
信じる者は救われる事は良いと思うけど、痛みすら神の贈り物という発想だからねえ。 |
なんにせよパワー溢れる興味深い作品でした。 |
『ベネデッタ』予告編【2023年2月17日より全国順次公開】 |