44歩型の続きで、先手の工夫です。
これまで見たように、単に46銀と出ると45歩同銀42角が難しいので、先に35歩と突き捨てます。45歩36銀35歩同銀54飛という手順でも合流しますが、35同歩46銀
45歩35銀54飛
これが後手の自慢の受けなのですが、24歩同歩46歩同歩48飛
先手は知らないと見えにくいですが、こんな攻め方をします。52金左46飛34歩44歩同銀
34銀35銀が飛銀両取りで後手有利、という所司先生の解説ですが、43銀不成46銀54銀成は互角です。それよりもAIに聞くと、44同銀同飛同飛同角41飛
この図の評価値は+392の先手有利です。横からの攻めには先手玉のほうが堅く、角が使いやすいです。43歩からの と金作りも有効でしょう。
戻って
ここは36歩の突き出しが有力な変化です。先手は26飛ではちょっと危険なので 、38飛45歩同銀56歩
33角成同桂56銀54銀
55歩の銀取りがあるのですが、すでにこの図の評価値は+814、はっきり先手有利なので、いろいろな指し方があります。解説の46歩55銀36飛・・・でもよいですし、単純に36飛55歩同銀同銀33飛成
これでも先手の駒得で有利です。64銀88角28角38竜19角成11角成
後手は歩切れが痛く、34歩からの と金作りが受かりません。攻め筋もとぼしいのです。評価値は+917、先手優勢になるだけです。
結局のところ、従来の定跡とは違う筋で先手有利になるのでした。