齋藤大悟 : Daigo Saito

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恩師との再会

2012年03月25日 | 日本海

磯端

磯端 / FUJICHROME Velvia 100F

 

結婚披露宴に出席。

新郎新婦は、初々しい中にも凛としたものを感じさせる好青年と秋田美人。

高砂に立つその姿は、門出にふさわしい輝きに溢れていました。

来賓祝辞が終わり、いよいよ乾杯の時。

音頭を取るのは、なんと私が中学時代にお世話になった先生でした。

所属していた部活動の監督でもあります。

教え子である新郎、そして新婦を祝福する言葉一つ一つに、

当時の先生そのものを感じる事が出来ました。

先生は大変厳しい指導でありながら、垣間見える懐の広い優しさのある方で、

よく怒られ、平手が飛んでくる事もしばしばあったものの、

良き教師、良き監督としての思い出が強く残っています。

中学時代ですからもう20年も昔の事。

時が経つのは本当に早いものだとつくづく実感してしまいます。

               ◆

恩師に直接感謝を伝えるのは、

当時、中学生のハナタレ小僧だった私には無理でした。

だからこそ、歳を重ね、様々な人生経験を重ねる事によって、

感謝の気持ちが強くなるのです。

一言その気持ちを伝えようとタイミングをみて先生のもとへ。

少しでも私の事を覚えていてくれればと思いながら声を掛けると、

まるで昨日の事のように覚えていてくれた先生がそこにいました。

それだけでありがたい気持ちになりました。

お世話になった感謝の気持ちを伝えると、

「ただ怒って、お前たちを走らせていただけだろ(笑)。」

という先生の返し言葉。

そして驚いたのが、私の「写真」における活動をご存じだった事。

私の性格までも覚えていて、また、当時から現在に至るまでの近況も語り合い、

そして、今後の活動に対する激励までして頂きました。

それだけに、ただただ頭が下がる思いでした。

先生と握手をする事なんて当時は考えられませんでしたが、

今は感謝と共に握手が出来た事、心の大きな財産となりました。

               ◆

何かの節目や機会を通しての出会いや再会。

音信不通でありながらも、または言葉少なくとも、

陰ながら見守ってくれる方々を想う事で、

たった一度の再会でも、大きな糧をもたらしてくれるように思います。

そして、再会に至るまでの「静かな蓄積」が、

人生に深みを与えているのではないかと考えたりもします。

ネットワーク端末等で日々、気軽に発信したり連絡を取り合える現代だからこそ、

そういった「静かな蓄積」の大切さを考えてみようと思います。

 

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